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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_23 新たな約束、新たな仲間

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23-2 イツカの理由(1)

それじゃどう………………しように届かなかった……だと……っ?!

と、とととりあえずカナタ個人の今後の指針はフワッと示しているので許してたもれ……m(__)m

「……って、何言ってくれちゃってるのイツカ――?!」


 手を引かれるまま建物を出て、そこでおれは我に返った。

 握られたままの手を逆に引っ張り、中庭へ。

 人はいない、大きく開いてる窓もない。多少声が大きくなってもまわりの迷惑になりにくそう。よし。

 満を持しておれは、イツカに食って掛かった。


「高天原を変えるって! 変えるって、アテでもあるのっ?!

 そんなの、……ノゾミお兄さんやミソラさんや、みんながここまで頑張ってきてそれでもできなかったことだろ? それをあっさり一年ちょっとでできるわけなんか!!」

「『基礎を築いてきた』。ここ来るときそう言ってたろ、ライムちゃん。

 それにさ。セレネがこれまでと態度変えてるってんなら、それも一つの指標と考えられねえか。

 あと、理事会が急に一般入学可能年齢変えてきたのも。これについては自意識過剰かも知んないけどさ」

「おまえの直感?」

「ああ」

「……………………。」


 こいつの直感は神レベルかと思いきや、トンデモアホレベルにもなる。

 けれど、なんとなくわかる。今回は、神の方だ。

 それがなくとも、出してきた理屈がしっかりしている。

 言われてみれば、いちいちもっともだった。確かにライムはそう言っていた。元エクセリオン、おれたちの中で最も情報を持っているはずの女性がだ。

 おれはひとつ大きく息を吐いた。


「わかった。信じるよ。

 ……たしかにあそこでゴネてても、たぶんソナタは説得できなかっただろうしね。

 やるっきゃないか」

「そーそ!

 カナタはさ。とにかく俺を信じてどんっとかまえて、いつも通りのクールな兎王子うさプリでいてくれればいいんだよ!

 せっかく俺たち三人の中で一番頭いいんだからさ!」


 やつはいつものように、ニカッと歯を見せた。

 なぜだか、やけに照れくさくなった。


「そっ、かな?」

「いやマジだって!

 俺たちの最初の試合んときだって、覚醒キメた時だって、ケイジたちとの試合だってさ。

『ピンチで慌てた状態ですら、最終的には正しい選択してる』んだ。

 もしも慌てることがなくなったら末恐ろしいって、ミソラ姉ちゃんもノゾミ兄ちゃんも言ってたぞ」

「ほ、ほんとに?」


 おれは舞い上がるような心持ちになった。

 おれにとってミソラさんとノゾミお兄さん――無敗の超天才軍師コンビは、一番身近で一番すごいあこがれの存在。

 そしておれが高天原でやらかしたいろんなドジを、誰より知ってる存在でもある。

 そのふたりがおれを、そんな風に。


「マジだって!

 でも、……あー。いや。なんでもない!

 あーあーきょーは猫ちゃんいねーかなーっとにゃんにゃんにゃーん」


 と、急にイツカが目をそらした。

 わざとらしい。これは何か隠してる。それも、聞いたら多分面白いことを。

 おれはイツカの視線の先に回り込んだ。


「な~にイツカ~?

 なんか隠してることでもあるの? 笑ったりしないから言ってみよ~?」

「いっいいやなんでもない! なんにもないから!!」

「ほんとに~?」

「マジです!」

「だったらおれの目を見て言ってごらん、なーんも隠してませんって?」

「…………やだ」

「ほーうだったら」


 とそのとき、ちょっとむくれたかわいい声と、パタパタ走る軽い足音が聞こえてきた。


「あーいたふたりともー!!

 もー、もー、急にあんな話ふって二人っきりにして―!

 おれたちとってもはずかしかったんだからねー! もーっ!」


 おれたちのもとに一直線に駆けてきて、ぷんすこと見上げてくるのはそう、ミライだ。

 高天原を出ているから、いつものいぬみみしっぽはない。それでもじゅうぶん可愛いその様子に、おれは無条件降伏していた。


「ごめんねミライ、ついついふたりが可愛くて!」

「そーそー!

 でさでさ、そっからなに話した? ほっぺにちゅーとかぐらいは」

「ししししてない! してないよっ! そんなのおれたちまだはやいもんっ!!」


 じたばたあわてるミライはもう真っ赤。これでおれたちと同じ15歳……という事は、もう忘れよう。

 そう、ミライはミライといういきものなのだ。それでいいのだ。


「そ、そういうふたりはどうなのっ?

 ライムちゃんやルカさんや、ルナさんとデートとか、してこないの? いまからでも合流、おそくないよ?」


 そうだった。

 きのうあれから、これは話が長くなるかもということで、ライムにお願いしたのだ。一足先にルカとルナを連れて出かけてて、この町を案内してあげて、と。

 おれとイツカは顔を見合わせた。


「……女子の話に割り込むな、とか言われそうじゃね?」

「うーん。ちょっとメールしてみよっか、ライムに」

「それには及びませんわ、カナタさん」


 すると、ナイスすぎるタイミングでライムの声がした。

 振りかえれば、ルカとルナ、そしてライムが、連れ立ってホスピタルの門から入ってくるところだった。


次回。なんとかほんとに「どうしよう」に行きたい所存! 次部分中盤で入れました!

よろしくおたのもうしやす!

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