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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_19 『守護者』の理由(2)

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Bonus Track_19_5 間奏(宇宙<ソラ>と青空<ソラ>との境界で)~ツクモエ航空防衛隊ルリ・ツヤマの場合~

2020.03.30 09:40記

本当にごめんなさい、一話(19-7を)飛ばして投稿してしまいました。

とりあえず、飛ばしてしまった部分を編集でまるごと差し替え、こちらは改めて最新部分として投稿しました。

ミスは後からなおしますので……Bonus Track_19_5を先に読んでしまわれた方にはご迷惑をおかけしますが、改めて前部分の19-7もお読みいただければ幸いです。


いろいろ必死こいて調べましたが、足りないところ、間違いなど、あるかもしれません……

もしお気づきになられましたら、優しく教えていただけますと幸いですm(__)m

『ポイントは、レモンちゃんの前振りアナウンスにあるんだ。

小夜見コヨミII』を『小夜見シリーズ』の『次女』って言ってるよね。

 このことで、視聴者のみんなにも『小夜見II』への『親しみ』が生まれてしまった。

 ネット掲示板にも『こよみんをなんとか助けてあげてっ!』という投稿が数多くある。

 これによって、定石とされる解決法は絶対取れなくなった――落下速度をあえて上げ、『小夜見II』を空中で燃やし尽くしてしまう、というね。

 でも、上等じゃないか?

 不可能を可能とする、その圧倒的な力量を見せつけることで、『二度とおなじ作戦は取れない』と、ソリステラスをはじめとする攻撃者をけん制することができる。

『今、ここ』だけじゃない。

 月萌ツクモエにあるいくつもの村や町。そこに住むみんなを守るために、このミッションを成功させる必要が、わたしたちにはある。

 この町は、この国は、確かに問題だらけだ。

 だからと言って、なにもかもカンタンに放り出して、ぶっ壊していいものじゃない。

 不満も、不安もあると思う。

 けれど今はどうか、力を貸してください。

 責任はすべてわたしが。

 この決断をし、作戦を提唱したわたし。

 高天原学園学長にして暫定統括理事会代表、ミソラ・ハヅキが負います』


 スクランブル発進した航宙機のなか、わたしたちはミソラのそんな言葉を聞いていた。

 もちろん、責任を押し付ける気なんか1ミリもない。

 もしもそんなことをする輩がいるなら。

 そして、『それ』が必要であれば――

 わたしたちはもう、クーデターをも辞さない。


 現在の高度150Km。スキル『ホルスの目』発動。合わせガラスごしに『視線』を巡らす。

 下には、位置と高度をずらして幾重にも展開した航宙・航空小隊。

 上には、侵入角度10度で無事に大気圏突入した『小夜見II』。

 大丈夫、『小夜見II』の予想進路に対し、必要充分な距離は取ってある。機体そのものにも、スキルと魔法と魔術による、多重の防護がなされている。

 配置についた私たちは、事前の作戦通りに護符や神聖魔法を発動させはじめる。

 まずは『小夜見II』を逃がさず、周辺市街にも被害を及ぼさぬための、誘導路の作成だ。


『カウントダウン、5、4、3…… シェルチューブ、展開!』

神聖障壁ホーリーシェル!』

神聖障壁ホーリーシェル!』

神聖障壁ホーリーシェル!』


 わたしを含む十数人の術者によって、白く硬質な輝きの壁がつむがれる。

 薄い大気の中、月萌領空に放物線を描いて伸びる、巨大な漏斗ろうとが形成された。

 しばらく待てば…… ナイスシュート。

『小夜見II』は、漏斗ろうとの中に飲み込まれていった。

 それからまもなく、地球大気の影響が出はじめた。太陽光パネルなどいくつかの突出部が揺れている。衝撃の傘のなか、空力加熱により、下部の温度が上がり始めているのもわかる。


『発動、散布強化スプリンクル・インフォース!』

散布強化スプリンクル・インフォース!』

散布強化スプリンクル・インフォース!』


 しかし強化インフォースの効果をもった、こがね色のフィールドを三つも通り抜けると、物理法則をこえて『小夜見II』全体の構造が『強化』され、揺れは止まった。


聖静籠サイレントケージ!』

聖静籠サイレントケージ!』

聖静籠サイレントケージ!』


 強をうけた『小夜見II』は、強度を調整された聖静籠サイレントケージにつっこんでは、猛烈な速度と熱とでぶち破っていく。

 しかしそのたび、着実に勢いと温度が落ちていく。


 もちろん、強化もすり減っていくので、展開ずみの強化インフォースのフィールドでまた補強。


 これを二回繰り返したところで、航宙隊の仕事できることは終わった。

『小夜見II』、現在の高度15km。落下速度、秒速0.5Km。

 あとは、下で待ち受けるものたちに託すしかない。


 いまだすさまじい熱と速度を宿し、一秒ごとに再加速・再加熱されていく鉄の塊を――

 壊すことなく減速させ切り、さらには充分に冷却したうえで、無事着地させるというミッション・インポッシブルを。


 その最後を担うのは、いまだ成人すらしていないたまごたち。

 学園生は非常時対応の義務を負うことになっている。そのための実習も受けている。

 とはいえ、心配するなという方が無理な話だ。


 けれど。


「だいじょぶですよ、ルリ先輩。

 ミソラ先輩なら、その教え子たちなら、ぜったいにやってくれます」


 振り向けばそこには、頼れる後輩の明るい笑顔。

 誘われて再び窓の外を見る。

 眼下には各種小型機で編成された航空隊にまじり、地上部隊所属の飛行隊第一波の姿が――その先頭で神々しく羽ばたく、白翼の元エクセリオンの姿が、すでに見えていた。

2020.03.30 23:37

高度5km→高度15kmに変更しました。

時速に直せば180km。を削除しました。(0がいっこ抜けてました……orz)

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