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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_98 終結・魔王戦!~あの月を目指す、その前に~

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The C-Part_40秒の、そのなかで~はじまる、新たな日々!(4)~

@そのころ、星降町のレッスンスタジオそば~ソナタの場合~


「っていうか兄貴、いいから送迎なんてさ」

「そういうわけにゃいかねえって!」


 わたしとコユキちゃん、ヒトミちゃんのうしろで、シュナちゃんとコウジお兄ちゃんが仲良く言い合いをはじめました。


「お前たちはもはや実質アイドルだぞ! それをお前たちだけで歩かすなんていくらここがのんびりした町だからってできねえから!!」

「実質って大げさだろ、それいったら兄貴とかだってミライツカナタの友達じゃん!」

「兄ちゃんはつええからいいんだよ!」

「あたしだって強いんだけど?」

「…………くそっ! これが弟なら『やるか』ってまだいえるのにかわいい妹にそんなこと言えるわけねえええ!! シュナ――!!」

「ちょ、兄貴ってば……もー……」


 コウジお兄ちゃんはシュナちゃんをぎゅーっとしてます。

 シュナちゃんも恥ずかしそう半分、嬉しそう半分。

 まえは、こんなこともリアルじゃできなかったのです。

 一緒に歩いて、くちげんかして、ぎゅーっとして。


「ほんと仲いいよねー、シュナちゃんとコウジお兄ちゃん♪」

「ほんとね♪」

「ほんとほんと♪」


 ヒトミちゃんもコユキちゃんも、もちろんわたしもほっこりほっこり。

 それは、まわりのひとたちもおんなじみたいで。

 道行く人たちも温かい目で見てくれます。

『仲良くなー』なんて声をかけてくれる人もいます。


「なんだなんだ、騒がしいと思ったらアカギツネ兄妹か。

 ほら早く入って入って。レッスンを始めるよ!」


 と、声をかけてくれるのはミシマ先生。

 イシマル先生といっしょに、お兄ちゃんたちのレッスンをしてくれてた先生です。

 お兄ちゃんたちが高天原に戻り、いまでは、わたしたちがお世話になってます。

 しゃきしゃきしたお姉さんといった感じのミシマ先生は、きゅっと眼を細くして優しく笑って、わたしたちを招き入れてくれました。

 いつもどおりの、レッスン直前風景です。


 でも今日は、いつもとちょっと違うことがありました。

 イシマル先生が、コウジお兄ちゃんを呼んで、言ったのです。

 まるっこい眼鏡を直して、話し始めます。


「コウジ君、シュナちゃんたちについて、高天原に行くつもりなのかい?」

「えっと……はい。

 やっぱ、妹だし。心配なんで。

 だから一緒に、芸能科に入ろうか……なって。

 マネージャーとか、ボディーガードとか、どんな形でもいいんで、一緒にいて、助けてやりたくて」

「そうか。……そうだね……

 どうせなら、君もレッスンを受けてみるかい?

 そうすれば、目指す方向性もハッキリしてくると思うよ。

 なにより、一緒に通えるよ?」

「!!!

 えっと、『母さん』に、……相談してみます!!」


『母さん』はもう、わかっていたのでしょう。

 シュナちゃんの口添えも優しく聞いて、OKを出してくれました。

 なかよしアカギツネ兄妹は、やったとハイタッチ。

 こうしてわたしたちとコウジお兄ちゃんは、いっしょのスタジオでレッスンを受けることになったのでした。



 ――イシマル先生&ミシマ先生。

『追放魔王』となったイツカナたちに、アイドルレッスンをしてくれた先生。スクールは小規模だが、指導の実力と人格面は確か。

 イツカナたちが高天原に戻るのと入れ替えのようにして、ソナタたち『シスターズ』のレッスンをするようになる。

『ミライツカナタ』『シスターズ』の師となったことで人気を集めるが、生徒一人一人に向き合いたいとスクールを大きくすることはなかった。

 そのかわり、適性や相性を見て別のスクールや先生を紹介するなど、良心的な活動ぶりにより、広く慕われた。


 ――コウジ&シュナ。

 ともにアカギツネ装備に赤毛の、なかよし兄妹。

 ときどきケンカもするけれど、すぐ仲直りする。

 この翌年、高天原学園芸能科二期生として同時合格。

 バトル面でも息が合うためバディを組み、本格アイドルバトラーへの道を、支えあって、ときには競い合って駆けのぼる。

 なお部屋バディは互いに別に探しており、シュナはソナタと、コウジは別の少年と一緒になった。


 ――ヒトミ。

 この翌年、高天原学園芸能科二期生として入学。

 クラフターとしての適性ゆえか、イリュージョンなどによる演出や、舞台設営、脚本制作にも興味を示し、どん欲に学ぶ。

 シオンと気が合ってよく話し質問もし、『シオちゃんの弟子』と言われるように。

 ふたりの会話は、高度すぎて周囲には内容がわからないことも多々あるが、ちま可愛いどうしなので見ていてとにかく可愛らしく、毎度みんなをホンワカさせる。


 ――コユキ。

 本来内気な性格だが、それを変えたいと果敢に挑戦。

 この翌年、高天原学園芸能科二期生として入学をはたした。

 歌とピアノがすきで熱心に腕を磨き、彼女の弾き語りは『天上の調べ』といわれるようになる。

 社交性を伸ばしても、細やかな優しさは変わることなく、周囲に慕われた。

 そんな彼女の一番の癒しは、バディであるヒトミの世話を焼くことである。

うぬう……予定が狂ったなあ……そして眠い……

次回、アンドロイドエージェント隊『ナイツオブラウンド』リーダー・トニーさんの困惑。

次回でアイドルまわりの話はひと段落です。

どうぞのんびりお付き合いください~♪


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