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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_98 終結・魔王戦!~あの月を目指す、その前に~

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<Stage_109 Our game was over! 終わる戦いと真の究極覚醒!!> Bonus Track_109-1 この胸を焦がす愛しさに~セレナの場合~

2023.04.05

サブタイに章タイトルを入れました!

 アカシたちを身にまとい、『大女神(グランドマザー)』に臍帯をつなぎ。

 一瞬、ほんの一瞬だけすまなげな顔をして、あのひとは姿を変えた。

 究極の、戦神へと。



 この世界で繰り返された、三回の人生。

 あのひとはどのときも全速力で、わたしを『枷』から解き放ってくれた。

 そして、これは自分がしたくてしたことなのだ、セレナはどうか、自由に生きなさいと言ってくれたものだ。


 だから、わたしは自分の意志で、ついていった。

 だれよりも大切な、あのひとに、そのゆくみちに。

 だからすべては、わたしの選んだことだ。

 戦いのうちに死したことも、地球のリセットに加担してしまったことも、世の闇に与しこの手を罪に染めたことも。


 あのひとをみるたびに思った。

 天使なのではないのかと。

 どこかはかなげで光に透けてしまいそうなのに、ニッコリ笑えばおひさまみたいにまばゆく輝く。

 高貴な色の瞳は、いつもやさしく私を包んでくれる。

 そしてその美しい手は、どんな戦いのあとでも、わたしをあたたかく抱きしめてくれた。



 繰り返された、三回の人生。

 その間一度も変わらなかったあのひとの姿は、いま大きく大きく変わっていた。

 光輪いただく頭部は三つの顔を持ち。

 両肩からは、それぞれひとつ竜の首が生え。

 すらり伸びた背中には、とりどりの四対の翼。四対の腕には、一対を除いてそれぞれ巨大な武器が握られ。

 背のなかほどからしっぽまでずらりと生えた背びれは地竜のもの。ただ、太いしっぽそのものは、クジラの仲間の海棲獣のものだ。

 力強く地を踏みしめる両の脚には、地からその身をもたげし植物と岩が、戦闘用のロングブーツのように絡みつく。


 全身を覆う、ほとんど色のないオーラは、その一部分が臍帯のように長く伸び、いまだ動かざる『大女神(グランドマザー)』をその裡に包み込んでいた。



 頭部の顔のうち、正面を向くひとつはあのひと本来のもの。斜め後ろをむくもう二つは、どこかあのひととわたしに似ているが、表情も血色もない。

 デスマスクのようなそれらは、ひたすらに神聖言語による聖歌を口ずさみつづける。

 肩から生えた竜の首の口元からは、ちろちろと不吉な色合いがのぞく。

 右の竜からは炎の舌が。左の竜からは、毒々しい霧が。


 四対の翼はそれぞれ色が違った。

 炎をおもわせるひかりの色。ちらちらと星をちりばめた夜闇のブルー。

 スカンとぬけた、快晴のそらの青。そして、雲のような白をすかす、風のような無色。


 四対の腕のうち、一対が宝戟と角剣を。一対がボーガンと銃を。一対が『スペルカード』と錫杖を持っている。

 残る一対は徒手だけれど、一方の手のひらには蜘蛛の絵が入り、もう一方には獅子の絵が入っている。

 


 見上げたわたしは、圧倒されていた。

 人を超えた、完全に超えてしまった、戦いの神の姿に。


 それでも。


『すまないね、セレナ。驚かせてしまって』

「……いえ」


 わたしに謝る、いつもの穏やかな口調は、やはり、どうしても、いとしくて。

 そうでありながらもその姿は、あやしいほどに――


「美しいです、とても。

 お供いたします、最後まで」


 わたしは杖を構えなおした。

 この、うつくしいひとのため。

 わたしのためにと身を挺してくれる天使のため。



 ますます強くこの胸を焦がす愛しさに、殉じるために。


ルク「やっぱ、肩にドラゴンつけたい」

日向「わかる~」

イツカ「わかるかも!」

カナタ「おれにはわかんないよ^^;」


明け方にかけて胃腸の調子が崩れてあまり寝てません。くそう。

おかしいところ、見つけ次第直します……orz


次回、始まるはいぱールクの攻撃と、さらに集まる仲間たち。

この章で、戦いは終わります。

どうぞ、お楽しみに!

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