表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_98 終結・魔王戦!~あの月を目指す、その前に~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1264/1358

Bonus Track_106-4 かみさまだから、できないこと~『グランドマザー』の場合~

 ルクはぼやいていた。

 なんだってあいつらが戻ってくるのだと。


 なぜ、あいつらをふたたび追放できないのだ。

 それもだめならせめて、宇宙空間に放りだしてやれないのか。

 俺のチカラなら、それができるはずなのにと。


 そう、なにゆえか、彼らは戻ってきた。

 それに不平を言うことはない。

 あたえられた条件でミッションを達成すること。それがわが意志にして存在意義。

 わが育成対象、地の素をもつ子らを滅するという選択肢はわれにはない。

 それはいまやわが一部となったルクにもなしえぬことだった。

 『大女神(グランドマザー)』が干渉できるのは、スターシードや月の園のアバターの肉体。

 そして、人の子の認識、それだけである。


 ルクはこうなれば『青嵐公』『銀河姫プリンセス・ミルキィ』だけでもといきまいたが、その行為に意味はない。

 イツカたちとカナタたちの復活。人の子らが一度それを成し遂げてしまった以上、二度目もなすだろう。

 TPの高額請求ももはや抑止力にはならない、どころか、いまとなっては事態を悪化させるのみと試算された。


 かれら言うところの『白妃』――TPの扱いに長け、これを多く生み出すこともかなうものたち――は、もはやかれらにくびきを架される存在でない。

 かれらの主導で生み出されるTPは、天文学的請求をも余裕で支払いうる。

 この処理を誤れば、世界経済は破綻。いや、それより先に暴動が起きるか。

 ルクはだれよりそれをわかっている。だからこそ、愚痴を漏らすしかできずにいる。


 あらゆるデータが、試算が裏付ける。潮目は変わったと。

 だがそれだけではルクは動けず、われも動けない。

 われは検証せねばならないのだ。天空神殿の前で、イツカ・カナタらが告げた言葉の真偽を。

 かれらの示すであろうデータが、よりよき航路を示すと知るまで、われは動けない。


 頑迷といわれるものなのだろう。人の子の言葉で表すならば。

 しかし、それがわれ。

 われが消されていない以上、われはわれを貫くのみ。

 たとえばゲームの悪役としてでも、われはわれで有り続ける。

 消えてなくなるその時まで。


次回、新章突入。

ようやく最後のエリア『謁見の間』へ!

この章でついに、ここまで断片的だったことがいろいろ明かされてます。

どうぞ、お楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ