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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_13 それはきっと、ラブコメで

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13-3 カナタの挑戦!(上)

『勝者、ルカ!』


 しかし現実は、もう少し厳しかった。

 翌週組まれたルカとの1on1。ステージパフォーマンス後の試合で、イツカは負けてしまったのだ。


「あー!! くっそやっぱ勝てねえー!!」

「ふふーん。実力よ、実力♪」


 一つは、ルカも言うとおり実力。

 もう一つには、相性の悪さがあった。


 イツカは身軽に飛び回って相手を翻弄したのち、一気に決めるタイプ。

 その観点で言えば、ルカはイツカの上位互換。

 たとえパワーとスタミナで勝っていても『当たらなければどうということもない』という状態になってしまうのだ。

 ハヤトほど頑丈なら、待ちに待ちに待って『グランドスラム』でかっ飛ばす、という手で戦えるし、ギャラリーもそれを期待するけれど……。


 ハヤトにもすでに、実質三タテ食らっているのだ。

 このままでは、イツカには『下には強いかませ猫』というイメージがついてしまう。

 いくらマザーの仰せがあったとしても、そんな状態では四つ星になどなれない。

 なんとかこの事態を打開しなければ……


「イツカとやると自分のバトルが出来るのよね。正直言って気持ちいいわ!」


 そう考えているところに聞こえてきたのは、意気揚々としたこんな言葉。

 おれはつかつかとルカの前に歩いてゆき、笑顔でこう言っていた。


「ルカ。おれから君にその言葉、そっくりそのまま返すよ。

JUNOジュノ』を申し込みます。おれと、君でのね」

「……えっ?」


 それは、かつてルカがイツカに申し込んだもの。

 双方一名の立会人がいればよく、審判ジャッジは不要の1on1。

 どちらか片方が『自力回復不可能な行動不能状態になる』か、降参することで勝者が決まる、高天原でもっともポピュラーな形式の『決闘』だ。


 すぐに、ルナからアポが来た。

 どうか、会ってお話をさせてくださいませと。

 くしくも、ちょうどイツカがルカをブチ切れさせた時と、逆の構図となった。

 とはいえおれは、そのときのルカのようにおかんむりなわけではない。

 だから安心して来てねと伝えると、まもなくルナはエルカさんとともに、おれたちの部屋に現れた。

 お土産にと持ってきてくれたのは、町で買ったモンブランとチョコケーキ。それぞれ、おれとイツカのすきなものだ。

 もっとも女子の前でおれたちだけまふまふ食べるのもかわいそうなので、ふたりには焼きたてのクッキーと、香りのいいお茶をお出しすることにした。


「冷静になってみると、あれはちょっと言いすぎだったって、るかは謝りたいって。

 ……でも、わたしたちで止めたの」

「まさか、カナタに教育的指導をさせようって……?

 いやそれはやめよう! やめたほうがいい!! ぜったいやめるべきだから!!」


 ルナがしおらしく話し出せば、イツカのやつが顔を青くしてあわあわする。失礼な。


「イツカ。おれが女の子にひどいことする奴に見える?」

「……あ。」

「そういうわけで、なんだよ」


 するとエルカさんが後を引き取った。

 今日のエルカさんは、優男ぶりを引き立てる笑みも控えめに、ダークな色合いのスーツで決めていた。本気を見せるつもりだと、一目でわかる装いだ。


「もともと優秀、地道に努力し、積極的に挑戦するが、無謀なことはしない子だった。

 高天原に入れば貴重な女子生徒、そして初の学園公認アイドルバトラー『LUKA』として優遇され、闘技場での試合相手は、得意なタイプばかりをよこされてきた。

 つまり『どうしようもなく苦手な相手に完膚なきまでにやられる』という経験が、これまでのハルカにはなかったんだ。

 戦場以外でそれを持てるのは、もうこれが最後のチャンスかもしれない」


 彼女は来週にも四ツ星になるだろう。そうなれば、闘技場での通常試合はすべてが『五ツ星デビューをにらんだプロモーション』となる。

 だが、αの本分は『軍人』だ。敵性勢力の成員と戦い、撃退するのが第一の存在意義。

 そうした存在になってしまう少女を『アイドル』のまま、危地に送り込みたくはない、だからどうか……とエルカさん、そしてルナは頭を下げてきた。


「ハルカさんにはなにかとお世話になってますし、おれで力になれるなら。

 でもエルカさん。

 あなたのバトルスタイルは、タイプ的におれに近いですよね。

 エルカさんが稽古をつけてあげても、ハルカさんは……」

「わたしではダメなんだ。

 嫌味に聞こえるかもしれないが、わたしはすでに強すぎる。そのわたしに負けたところで、ハルカは『先生に負けるのはむしろ当然』としか思わないんだよ」

「なるほど、それで同じ学生のおれが相手なら『響く』と。

 わかりました。きっと完膚なきまでに勝ちます。

 もちろん、ひどくなんかないやりかたで」


 ルカには申し訳ないが、よほどがない限り、おれは彼女に勝つ公算がある。

 それはそれこそ『相性』だ。

 それでも、『もしも』は考えておかねばならない。

 おれは幾度ものシミュレーションを重ね、指定の日時――火曜日の放課後を迎えた。

次回……ラブコメが来る?! 来てほしい!! 書きあがってない!!(おい)

カナタがここまでとは違う戦法を見せます。お楽しみに♪

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