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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_98 終結・魔王戦!~あの月を目指す、その前に~

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105-5 いってきます! アタックチームのまばゆい勇姿!!

勇姿だけで一回使った?! 仕様です!!

 夜が明けて、イツカを起こして。

 みじたくをして、みんなとおはようを言って。

 食堂であさごはんをいただく。


 まるで、いつものような島の朝。

 けれど、今朝は特別だ。

 なぜって、これからおれたちは、この世界を変える。

 

 館の前庭のテラスに立って、目の前に集まったみんなと、遠くから見ているみんな、そして、オンラインで見ているみんなにむけてあいさつをした。


「おはようございます!」まずスパッと口火を切ったのはおれ。

「おれたちはこれから、最後の舞台に挑みます」もうひとりのおれも、うさプリスマイルで自信を見せる。

「もうここまできたら……」「細かいことはいわねえ!!」イツカたちは仲良く「せーのっ!みんな――! いってくんぜ――!!」声を合わせてこぶしを突き上げる。


「おーう!」

「いってらっしゃーい!!」

「おれらもがんばるぜ――!!」

「ばんごはんまでにはかえるんですよー!!」


 もちろんさいごのやつには笑顔で「はーい!!」だ。


 大丈夫。今回は、絶対にいける。

 アタックチームのみんなとうなずきあった。


 ますます輝かしさを増した、白の軽鎧と法衣でそろえたソラとミツル。

 背中の翼も相まって、天使のごとき荘厳さすら漂う姿だ。

 紅と青の瞳のコントラストも美しくて、引き込まれてしまいそうになる。


 おなじ天使系でも、ちょっとかわいさがあるのはミライとミズキ。

 ミライのチョコしばのおみみは相変わらず、こいぬらしくかわいく折れて、ミズキのクリームロップイヤーももふもふなせいか、みているだけでほんわか安心してしまう。


 金青のオッドアイに黒の燕尾服ふうでそろえた、スタイリッシュなニノとイズミ。

 フリーダムでも頼れるオレンジ狐と、清楚なスピードスターの黒兎の組み合わせはジャイアントキリングどんとこいの頼もしさに満ちている。


「ほんじゃあ~。『メビウスリンク・プラス』!!


 ここで『変身』してみせたのは、アスカとハヤト。

 メビウスの輪の意匠をあしらった覚醒衣装はさらにグレードアップし、さいきょー無敵感たっぷりだ。

 ちなみに人フォームのライカもおなじようにゴージャスになっているが、なぜかねこみみメイド服のまま。どうしてこうなった。


「そいやぁ! 『もふロボ・ラパン』!!」


 さらにもう一組も『変身』だ。

 ソーヤが巨大なうさぎのぬいぐるみ、もといもふもふロボになると、シオンはそのなかにぽーんととびこみ、にゅっと頭から生えてきた。

 ちょっとシュールですごくかわいいけど、強さもハチャメチャなのは見ただけでわかる。


「あーいーなーいーなー。カナタもツリーアーマーやろーぜー!」

「はいはい。それじゃあ――形成!『プロミスオブフィル』!」


 白イツカがうらやましそーにのたまわると、もう一人のおれはしょうがないなあと笑って『変身』。

 無数のうさぎたちに、黒猫いっぴきと白の狼数匹をまぜた光のちびアニマルズが全身をぴょんぴょんとはねて登ってゆけば、着地点からぽんぽんとデフォルメされた芽がふき、あっという間に成長して絡み合い、いわゆる『魔導アーマー』を形成した。

 清冽な星明りをやわらかく宿した雪氷のツリーアーマー『プロミスオブフィル』。


 そのコックピットに座したおれは、さらなる変身を遂げている――空色の毛並みが一部、金色がかったプラチナになっているのはそれまで通りだが、まとった装束がさらにゴージャスに。

 肩の後ろにちらりとのぞく翼飾りは濡れ羽色。ルカからの愛の証だろう。

 その下には以前うらやましがっていた、シグルドさんの真っ白なマントに似た意匠のケープをかさねたマント。

 レオナさんたちが監修した空色の装束も、魔力糸の段階からブラッシュアップされ、みずみずしい透明感すら感じる仕上がりとなっていたのだが、それをいっそう引き立てるデザインと色味になっているのが心憎い。

 一言でいうなら、うさぎの国の神王だ。


 やつのもとにふわりととんでいく白イツカもまた、神王の騎士にふさわしい装いになっていた。

 黒一色のモフリキッドアーマーも、リキッド配合の段階からのブラッシュアップを受けていて、カタチこそそのままだが、モフさとつやと色の深みが段違い。

 さらに、背中にちょこんと鎮座する制御翼は、白いハトのものに代わっている。ルナからの愛の祈りがカタチをなしているのだ。これのおかげでやつも『跳ねる』のではなく、完全に『飛ぶ』ことができるようになった――いま見せたやわらかな飛行がその証だ。

 ちなみに、白のリボンはルナにあげたようだ。彼女の髪に、きのうまでやつの首にあったリボンがあしらわれているのが見えた。


「カナタ!」

「よっしゃ!

 形成――『ブロッサムオブスワン』!!」


 赤いリボンを首に結んだイツカが、『きたいのまなざし』でおれを見る。

 なんだかんだいって、おれはこの目に弱かったりする。

 さっそく、もうひとりのおれとおなじように『変身』開始。

 ただしおれのほうのエフェクトにまじっているのは、狼ではなく白鳥だ。

 そうして形成されたのは、白に近い桜の花を無数に咲かせた、やさしげなツリーアーマー。

 ライムからもらった愛と癒しのチカラが、かたちになったものだ。

 舞い散る花びらと、漂うほのかに甘い香りは、それだけで癒しと守りの領域となる。


 この変身、ゆうべ一度やったから知っている。おれの背中にも翼飾りがある――真っ白なオオハクチョウの羽をすこしデフォルメした、可愛いけれど力強いものが。

 空色の衣装はもうひとりのおれとおなじだが、マントほかの飾りは月萌戦で大地からもらった、大地のめぐみを感じさせるものになっている。


『ブロッサムオブスワン』に飛び乗ってくるイツカも、昨日までと違う姿になっていた。

 首に赤のリボン。全身黒のモフリキッドアーマー。背中にはレイジの制御翼。

 それだけ言うと同じようだが、まるで違うのだ。

 やつの頭の上には、月輪を思わせる光輪が、ほのかな水晶色の輝きを放っていた。



 それでも、やつのなかみはてんでいつもどおり。


「っしゃあ! 『0-G、エクストラーダ』――!!」


 意気揚々と第四覚醒発動。おれたちアタックチーム全員を、いっきに『天空神殿』へと飛ばしたのだった。

次回。天空神殿のゲートは閉ざされ、開いたはずの回廊はどんどん伸びる?!

熾烈な抵抗をくぐり、アタックチームは進む!

どうぞ、お楽しみに!

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