105-3 競演、巨大ロボ? アタックチームのあらたなチカラ!! ~白カナタの場合~
これは……ロボ回………………?
おれたちアタックチームがするべきことは、一にも二にも休息だ。
しかし、そのまえにひとつだけ確認せねばならないことがあった――超合金合体変形巨大ロボ・グランドラゴンズとは何ものなのか。
天空神殿からアルム島に戻ったおれたちのまえでお披露目されたのは、驚きの合体変形。
ぶっちゃけロボットアニメそのまんま。いったいどうしてしてそうなった。
エルマーがかわいい笑顔で晴れ晴れというに。
「えっとね、みんなでがんばったんだ!」
なるほど納得である。
「ライカちゃんたちとアンデッドのみんなで宇宙大戦争した時に、わーすごいなーって。
それでゴーちゃんみたく、おっきくってつよかったら、もうカンペキかなって!
タクマとみんなで話して、ちょっと僕たちがもってるまえのセカイのはなしみたくして、つくったの!」
サラッといってるけど、これが登場したソリス杯まで、『宇宙大戦争』の日から約二週間ほどしかたってない。
もちろんそれまでの蓄積あってのことだが、つくづくトンデモだ。
「とにかく自由なんだよな、ソリスは。
ステラだと素材調達一つにしてもいろいろ手続きとか予算とかめんどーなんだけど、ソリスだと『は? 材料ない? 狩ってくるわ!』だかんなー。
妹さえいいって言ってくれんなら移住したいくらいだぜ」
しかしそんなトンデモフリーダムの国はタクマの肌にはあうらしい。
それはイツカや、ソーヤものようで。
「だよなー! マジ自由!」
「つかグルメハントし放題だろ? 俺の天国ここにありだぜー!!
ステラのグルメもすてがたいんだけどよ!!」
するとイズミがぼそり。
「まあこいつら放し飼いにしたらソリスの生態系がやばいかもだけどな……」
「いえてる」
否定できない。『魔王島』でイツカやタクマはときどきハンティングに加わってたけれど、あくまでときどきだ。
なぜってやつらを放牧すると、とんでもないもん狩ってくるからだ。
えっこんなのこの森にいたの?! とか、どうみてもこれこのへんのヌシだよね?! とか言いようのないやつを。
今やむしろ、やつらがあの島のヌシである。
「だいじょぶだよみんな、ソーやんがいれば。
真のグルメハンターは、自然をこわさないのもおしごとだから!
ね、ソーやん!
そんときはオレもいっしょにつれてってね。ソーやんといっしょにいろんなもの見たいから!」
「シオぉ~~~~~!!」
しかし、シオンがにっこり笑ってフォローする。
ソーヤは大感激でシオンをむぎゅっ。
そして、うるんだ瞳を上げて言うには。
「よしっ! 俺もロボになるぜ!!
あすもあさってもそのさきも、どこでもずーっとシオを守れるようにな!!
とりゃあああ!!『もふロボ・ラパン』っ!!!」
シオンをかかえたまま気合を入れるソーヤ。
なんとその姿は、まばゆい光に包まれみるみる巨大化。
光が引いたのちにそびえ立っていたのは、はるか見上げる大きさのうさぎ型ロボ――ただし全体的に灰色のやわらかな被毛に包まれモッフモフ。どっちかというと、巨大なぬいぐるみだ。
システムアナウンスが終わるのももどかしく、エルマーがその足に手を触れる。ミライがくんくんと鼻をきかす。
「あっ、やわらかい!」
「ソーヤのにおいがするー!」
顔を見合わせた二人は、右と左の脚にむぎゅっと抱き着いて声を合わせる。
「「うわーもっふもふー!!」」
さらにイツカがぽーんと飛びつく。タクマが「マジかよ!」と笑いだす。
ニノはいつものように「作りてえ――!!」と叫びだし、イズミは無言でモフモフモフモフしたのちぎゅっ。アスカとライカーずはおっきくジャンプしてヒャッハーと飛び込み、ハヤトは「……………… おう。」とびっくりしつつもしっぽぱたぱた。やさしく見守るミズキも、うさしっぽがるんるんゆれている。
「すごい! おっきいね!」
「うん! もふロボだね!!」
ミツルとソラはぱっと飛び立ち、両肩にとまってもふもふもふ。
『おおお、みなさーん! くすぐったい、くすぐったいですぞー!!』
ソーヤのまんざらでもなさそうな声に、おれとおれも吹き出してしまう。
『すごい、すごいねソーやん!
『アトリエ・ラパン』もぴょんぴょん動かせるようになっててそれでもいいかなっておもってたけど、ロボだと安定感ちがうしー! なんかもふもふだしー!!
ねえねえ、ロケットパンチできる? 空とべる? ビームもだせる??』
いっぽう、ロボにのりくんだシオンは大喜び。さっそくこんなむちゃぶ……もといオーダーをだしている。
『えっえっえっと……ロケットパンチは今後の課題としましてっ、空はもちろん飛べますし、ビームだったら俺ロボの指先とかから『パステル・パレット』で錬成魔術を放てば再現できます、サー!!』
『わーい!』
大きなうさみみをはばたき、空に飛び立つもふうさロボ。
その肩からとびたったソラが、水の巨鳥をからだにまとう。
それを見て、グランドラゴンズも離陸し追いかける。
こうなったら、おれたちもやろう。
いつものように、ツリーアーマーを形成しようとして、ふと気がついた。
おれのなかには、天狼フィルからもらった新しいチカラかある。それを使ってみようと。
ふ、と浮かんでくるその名をおれは呼ぶ。
「形成――『プロミスオブフィル』!」
とたん、吹き上がる清冽なひかりの吹雪。
おれの身を包んで立ちあがったのは、ほんわりと星辰のひかりを宿した、雪氷のツリーアーマー。
となりに立つ風樹鎧<シルウェストレ>に手を伸ばせば、さわやかな風にふわりとまじる光の結晶。
「いこう!」
「うん!」
手をつなぎ、ぴょいととびのってきたイツカたちを肩にのっけて、おれたちも空に舞ったのだった。
ロボといえばロケットパンチっすよね(主張)!!
次回、ラストバトル前夜、愛する人とのおだやかなひととき。
どうぞ、お楽しみに!!




