表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_13 それはきっと、ラブコメで

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

124/1358

13-1 みんなあつまれ☆けものぱーく!!(1)

2020.01.27

自業自得って言うなら俺たちもたよ。→(前略)俺たちもだよ。

すみません、キーボードの調子が悪くてたまにこうなるのです……orz

 期待のこもった静寂の真ん中で、アスカはこほん、と咳ばらい。

 高々と、バナナ牛乳の三角パックを青空に掲げる。


「それではー!

 さらなる仲間たちの加入ー!

 ならびに、何人かの昇格を祝しましてー!」

『アスカはハーちゃんのことが一番うれしいんだろ~?』

「それ照れちゃうからいっちゃだめー! ライカちゃんのえっち!」

『え、えっちっ?!』


 そこでライカ(今日はアスカそっくりの犬耳少年になっている)がまぜっかえし、アスカがなぞの反撃をすると、芝生の上に笑いが起きた。

 こういうときはアオバの出番だ。ぱんぱんっと手を打って、代わりに音頭を取ってくれた。


「はいはーい。それじゃー気を取り直してっ。

 ここまでのお祝い、そして、今後のみんなの活躍を願ってー!」

「かんぱーいっ!!」


 ティーカップのミルクティーやペットボトルのソーダ、ブリックパックのミックスジュースなど、めいめい好きな飲み物でおれたちは乾杯。

 持ち寄ったいちごサンドやバタークッキー、小さな天むすや豆大福、チョコレートパフェや手作りポテトチップといったスナックをつまみながらの会食が始まった。

 今日は楽しい日曜日。そして、『ウサうさネコかみ』全体会合の日である。


 昨日、喜ばしい発表があった。

 ハヤトの四ツ星昇格。

 ミソラさんたちによれば、イツカに実質三連勝し、イツカの『番人』として認められたため、ということだった。


「しかしひっでえハナシだよな。

『ドラゴン』認定されたやつは、仲間の身柄と引き換えにでかい借金背負うか、同類ひとり飼いならさなきゃ、四ツ星昇格審査すらされねえとか。

 オレたちとかもたいがいなメにあってたけど、そこまで酷かなかったぜ?

 ……ま、オレの場合は自業自得なんだけどさ」


 レンが言えば、新メンバーのひとり、タテガミオオカミのクレハも言う。


「自業自得って言うなら俺たちもだよ。

 自分が都合のいい時だけ、チアキに臨時バディ頼んでさ。

 利用だけして、たすけてやろうとしなかった。

 おんなじ自業自得なんだよ、俺たちも」


 彼はレン同様、トラオにアイテムを搾取されてきたクラフターなのだ。

 同じ立場の三名も、神妙な表情。

 けれど、チアキはううんと首を振る。


「そんな、気にしないで。

 正式のバディにしてって言わなかったのは、けっきょく僕も、自信がなかったからだよ。

 僕といたらポーション代ばかりかさんで、迷惑かけちゃうって……

 みんなが頼りにしてくれたのは、うれしかったよ。

 ハンパな僕だけど、頼りにしてもらえるんだって。

 ほんとに困ったときにみんなを助けてあげられるのは、ほんとにうれしかったんだ。

 だから僕も、これからも困ってる子がいたら、どんどん力を貸すつもり!

 僕にできることなら遠慮なく頼ってね、みんな!」


 手を差し伸べれば、クレハたちは次々それを握る。

 やがて、だれからともなく言い出した。


「あのさ。トラオのやつも、呼ぼうぜ」

「だな。あいつも今は、協力者とはいえ仲間なんだしさ」



 ……けど、すぐにそれを後悔することになった。



「わすれてたあああ!!」

「やっぱゆるしがたい!!」

「うらやまけしからっ!!」

「爆発しろっ!!」


 そう、トラオが来るということは、もれなくサリイさんとリンカさんがついてくるということで……

 今日も美女二人を左右にくっつけたトラオは羨望の的。

 しかし彼は頭かきかき、こんなことを打ち明けてきた。


「あー。

 このさいだから種明かししとくわ。リンカは俺の姉貴だから」

「え、そうなの?」

「あはは……ごめんね、実はそうなの。

 サリイとわたし、か弱い乙女二人で可愛い弟おっかけて、やっとやっと高天原きたら、男に振られたって落ち込んでるじゃない?

 男不信に陥って、だけど薬代がないからってせこいことに手を染めてるし。

 だから、『元凶の男たちにざまぁして』『うまいこと薬代を出させるようにして』『これまで迷惑かけたみんなにアイテム代を返せるようにしよう』……ってので、サリイとあたしでトラオについたの。

 あたしまでトラオの恋人みたいなふりをしてたのは、それでなの。恋人なのはサリイだけ。ごめんね、紛らわしいことして。

 おわびにサプライズ仕込んできたから、許してね?」


 三毛猫装備の良く似合うリンカさんは、オレンジのゆるふわロールをゆらしつつ、いたずらっぽく笑う。

 だがその供述にレンが食いついた。


「いやちょっと、ちょっと待て!!

 なんか誤解を招く表現バリバリなんだけど!!

 オレはトラオとバディは解消したけど、振るとか振られるとか、そういう関係じゃいっこもねーから!!」

「似たようなものよ」

「トラはピュアだから」

「レン……」

「ほーう……」

「あなどれねえ……」

「だあああオレは無実だ――!! トラも説明しろよきっちりと――!!」

あれれ、意外と長くなってしまった……もう一回つづきます!

※食べ物がさりげなくグレードアップしているのがポイントです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ