103-4 新時代を前にして〜執事バルトの場合〜
2023.01.22
サブタイ修正いたしました。
本名『バルト』、ニックネーム『バート』ということなのでございますm(__)m
「ッヘイ! ッヘイ! ヘッへ――イ!!」
わがあるじ、ルリアさまは今日も自由です。
セラフィーネさま、小さいお姿のヴァレリアさまとともに、昨晩全力で練習していらしたオタ芸をお打ち遊ばされています。
最前列でノリノリに舞い踊るあまり、ついにお三方まとめてステージに上げられてしまわれました。
もっとも、舞台上にいらっしゃるのはレモン様たち。むしろ逆に安心してみておれます。
あとでよくお詫びし、かつ、お礼を申し上げねば。
ため息を押し隠しつつ、しっかりと心のメモ帳に書き記しました。
「すごーい! 三人とも、踊りがうまいのね!
わたしもがんばらなくっちゃ!」
しかし純真無垢なミルルさまは、素直に目を輝かせておいでです。
「ねえリンちゃん、わたしたちも踊ろう?」
「えっ?! いやそのえっと〜……
れ、練習! そう、練習してからのほうがいいんじゃ、ないかな〜って……」
なんとかごまかして逃れようとなさるリンさまですが、残念ながらそれは墓穴を掘っただけのようです。
「そうね! よーし、じゃあまずはこっそり真似するところからはじめてみよう!
ヘイヘイ、ヘイおー、ヘイヘイおー!
ほら、リンちゃんも!」
「へ……ヘイ、おー……」
小さくオタダンスを真似るミルルさまは真剣。となりであわせるハメになっているリンさまは真っ赤です。
それでも、まあ。まんざらでもなさそうなので、よいといたしましょう。
いっときは感情をなくすほどに思いつめられたリンさまが、年相応の少女の顔をしておられるのなら、それはオール、オッケーなのです。
ノリノリのステージが終われば、今度は真剣勝負です。
先程までのはっちゃけぶりから一転、控え室のルリアさまは、この上なく真剣なお顔です。
この日のためにあつらえた戦装束を身にまとい、じっと鏡を見つめながら、ルリアさまはおっしゃいます。
「この勝負。二人がやってくれたら、わたしは二人を後継者として指名する。
やっとチャンスが来てくれた。
……だからこそ、ハンパなバトルはできない」
ルリアさまは、わたくしに向き直り、
「今日は、わたしのすべてを出し切ります。
バート。そのためにあなたの真の力を、貸してください。
ハチャメチャな主の、最後の願いと思って」
――深く頭をお下げになりました。
わたくしはその御前にひざまずきます。
「ルリアさま。どうぞお顔をお上げください。
お約束いたします。
あなたさまのすべてを、100%以上に出し切るサポートを。
わたくしは幼き頃より、ルリアさまにお仕えしてまいりました。
たとえ女王の座を退かれたとしても、生ある限り、バートはあなたさまの執事です。
もちろん、新女王のサポートもがっちり致しますけれどね?」
「うわああん!! ありがとぉぉぉ!!
ありがとバートぉぉぉ!!」
ルリアさまはこどものように、わたくしの首っ玉に抱き着いてこられました。
実際、ルリアさまはこども、下手したら孫くらいのお歳です。それを相手に『ドキドキ』など、わたくしはけして、しないのです。
これは、試合を前にした気持ちの高ぶり。ただそれだけ、なのです。
「おおきくなられましたね、ルリアさま。
だいじょうぶですとも。さあ、まいりましょう。
新時代を導く子らが、待っています」
空のいろを映したやわらかな御髪をなでると、ふわり、花のような香りが立ちのぼりました。
そしてルリアさまは「うん!」と破顔されました。
このうえなく愛らしく。まるで、天使のように。
やらかした……冬童話落としてしまいました(コミケふうに)
31までだと思い込んでたのです。うあああ。
もうこれはこの作品にいまは集中しやがれなさいってことなのかもしれません。
そんな中見た「防振り2」に心を癒されました……*^^*
次回! 満を持しての空中戦!!
どうぞ、お楽しみに!!




