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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_98 終結・魔王戦!~あの月を目指す、その前に~

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Bonus Track_101-2 うたたねからさめて~ソナタの場合~

 いま、お兄ちゃんたちの声がきこえた。

 もう、帰ってきたのかな。

 いや、そんなはずはありません。

 だってお兄ちゃんたちは、今ごろ月の裏側です。


 顔を上げると、そこは自分のへやの机のまえ。

 いつのまにか、うたたねをしてしまっていたようです。

 なんだろう。胸がドキドキする。


 ドアのそとから、あわただしい気配を感じます。

 耳をすませば、戸惑った声たち。

 お兄ちゃんたちに、なにかあったんだ。

 ドキッとして、胸元のライカちゃんペンダントを握りしめました。


 色は、ライカちゃん・剣フォームの刀身とおなじ、やわらかな銀色。かわいいうさぎのレリーフのついたメダル型のこれは、ライカちゃんがくれたものです。

 ぎゅっと握りしめて念じればライカちゃんとお話ができるし、危ない時とかにはライカちゃんの姿に変身して助けてくれるという、すごいお守りです。


「ねえ、ライカちゃん」


 わたしはそっと声を掛けました。


「お兄ちゃんたち、もしかして……失敗しちゃったの」

『うぐっ?!』


 ライカちゃんの声がげほごほとせき込みました。


『いやなんでざっくりピンポインツ?!』

「えっとね、女のカン?」


 もちろん心臓はバクバクいってます。でもだからこそ、わたしは冗談めかします。

 だって、じゃないと、体が震えてしまいそうだから。


『ソナタちゃん……

 つよいこだね。

 だいじょぶ。いつだっておれたちがついてるよ。

 みんなのとこにいって話そう。みんな、ソナタちゃんにどう言ったらいいのか、とまどってるみたいだから』


 イコール、GM(グランドマザー)とのふたたびの謁見は、うまくいかなかったみたいです。


「うん、行こう。

 ごめんね、話しにくいこと、お願いしちゃうことになって」


 わたしはペンダントを優しくなでました。

 ライカちゃんは、ありがと、と言ってくれました。


 ちょうど、足音がみっつ、部屋に近づいてきたところです。

 シュナちゃん、ヒトミちゃん、そして、コユキちゃんです。

 わたしはうんっと気合を入れて立ち上がると、どばーんとドアを開けます。


「みんな!

 わたしならだいじょうぶ。

 ライカちゃんが、お話してくれるって。いっしょに聞こう!」



 そうしてわたしたちは、集会室に集まりました。

 いつものねこみみメイド服姿になった、ライカちゃんがみんなのまえ、『母さん』のとなりにたちます。

 カナン先生や、おうちから急いでかけつけてくれたノート先生もみんな、まじめなかお。いつも笑顔のライカちゃんでさえそうです。


『みんな、ニュースはみたのかな?』


 それでもライカちゃんは、自分を励まし口角を上げます。

 歯切れの悪い返事がいくつかあがります。


『そかそか。……

 残念だけど、そいつはデマじゃあない。

 おちついてきいてね、ソナタちゃんたち。

 イツカとカナタたちは、GM(グランドマザー)に謁見。ルクの訴えにより行われた審判で、この世界を追われた。

 そしてアタックチームに加わったミライたちは、連帯責任を問われて地下にいる』


 ああ。

 やっぱり、そうだったのです。

 だって、さっききこえたお兄ちゃんたちの声は、弾んでなかった。

 元気をふるい立たせては、いたけれど。


 ヒトミちゃんが左の腕に。コユキちゃんが、右の腕に。

 シュナちゃんが背中からぎゅうっと抱きついてきます。

 みんな、みんな、つらいんです。

『ミライツカナタ』は、わたしたちみんなのおにいちゃん、みんなの太陽なのです。

 それは、ライカちゃんもです。


『でもね。手立てはある。

 イツカとカナタたちをとりもどし、ミライたちをすくいだす方法は。

 といっても、それはさえた手段というよりは、ひたすら愚直なやりかただ。

 けれど、みんなとならきっとできる。

 一緒に頑張ってもらえるかな』


 それでも、ライカちゃんはせいいっぱい元気をだして、わたしたちに手を差し出します。

 もちろんわたしのへんじは、一つです。


「わたし、やる!

 おにいちゃんたちは、わたしを助けてくれた。

 こんどはわたしが助けるの!」


 するとシュナちゃんがぐっと顔を上げます。


「……そうだよね、ソナタ。

 あたしがこうしてられるのも、お兄ちゃんたちがGM(グランドマザー)に掛け合ってくれたおかげだものね」

「いっぱいいっぱい、がんばってくれたんだもんね!」


 ヒトミちゃんが笑顔になると、コユキちゃんも力強くうなずきます。


「わたしも、ご恩を返したい。

 ライカちゃん、おしえてください。わたしたちに、できること!」


 そうだ、そうだよね。

 教えて、がんばるから!

 みんなの声がわいわい上がります。

 こうなったら、怖いものなんてありません!


『よっしゃあ!

 それじゃあ、作戦会議といこっか!』



 そうしてわたしたちは、あらたな動画チャンネルを開設しました。

 その名前は――


あけおめことよろでございます!

もうね、お正月ってめんどいね(爆)!

おせちとかの準備に毎朝一時間かかる(もちろん片付けもそれなりかかる)ので疲れます!!

今日は親戚が来ますんでもっといそがしす!!

そんなわけで朝一番に投稿でございます。


次回、新章突入!

ミライツカナタと仲間たちを救うため、世界のみんなが動き出す!

どうぞ、お楽しみに!!

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