表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_98 終結・魔王戦!~あの月を目指す、その前に~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1202/1358

101-3 特別の庭、もしくは、最終警告

遅くなり申した……!!m(__;;)m

『実をいうと、ちょっとティアブラみたいなことはね、わたしたちもやっているのよ』


 かつて、月萌・ソリステラス協同で第四覚醒を模索していたころ、ステラさま・ソレアさまとこんな話をしたことがあった。


『チャネルクエストっていってね。スペルを習得するときに、月のひかりの下で瞑想をするの。

 スペルごとに系統づけられた『より高き次元』の世界に意識を飛ばして旅をして、スペルのシンボルをゲットしたら習得なの。

 強く、複雑な呪文になるほど、旅は長く難しいものになるわ。

 いまは『チャネリング・シミュレーター』というものがあるから、もう月夜じゃなくてもいいし、昔にくらべるとずっとチャネルクエストの難易度は下がったのだけれど、それはみんなの努力の結果だからね。そのままにしてあるの』

『ソリスでもソウルの力を深堀りするのにそういったかんじのことやってるよ。『ヴィジョン・クエスト』っていってね、種族ごとに形式は違うんだけどさ。

 月にあるソウルのセカイに意識を飛ばして、修行するんだよ。

 ティアブラログインの待ち時間の時さ、空に月が出ててそこにむけてとんでくカンジになるじゃん。そんなかんじでね!』


 おれが、その意味するところに気づいたのは、それよりすこしあと。

 すなわち、今日のこの時だった。


 * * * * *



 緑の波が草原をわたる。月の光のような銀髪が、夜闇のような着衣がさあ、となびく。

 ルクはまるで、もとからそこにいたかのように立っていた。

 警戒するおれたちをガーネットパープルの瞳で見回すと、どこか自虐するようにうそぶく。


「悲しいねえ。リュウジがそんなにあからさまに、私を警戒するようになるなんて。

『セレナに幸せな終わりを』。同じ一つの願いを抱く、我々は同士であるはずなのに。

 やはりあのとき、無理を押してもあの子を嫁がせるべきだったのかと考えてしまうよ」

『私が望むのは妻子の幸せ、ただそれだけです。

 そしてあの方が望んでいたのは、貴方だけ。

 私はただの庭うさぎに過ぎない。

 きれいなリボンの一つも似合わない、泥まみれの』

「それでもあの子は、手を伸ばしてお前を撫でた」


 なんだか恋の鞘当てみたいになってきた。もしかして陽動か。そう思って警戒していると、ルクは笑って自分から軌道修正をしてきた。


「……と、『酸素も限られている』ところ失礼したね。本題に戻ろう。

 ああ、そう警戒しないでくれたまえ。仕掛けるつもりならもうとっくにやっている。

 今ここにきたのは、情報を与え問いを掛けるためだ。

 まず、ここは正しく、君たちの知る『ティアブラ・ミッドガルド』だ。

 この通り、生身で生きられる環境にあり、君たちと同じような肉体を持つ生命たちが、平和な日々を営んでいる。

 なんのためか? 地上の戦いで疲れた魂を癒やすためにほかならぬ」


 ルクはかるくけん制のジャブを放つと、芝居がかった調子で縷々と語りだした。


「我らが大いなる母君は、我らを愛して下さっている。

 こうして、死せる魂たちが憩う平和の地をお膝元に作り、再び旅立てるその時まで、優しく慰撫してくださるのだ。

 それだけではない。

 この優しき『特別の庭(ミッドガルド)』は、地上の民にも開かれているのだ。

 あるいはヴィジョン・クエストを。あるいは、チャネリングシミュレーターを。さらにあるいはMMORPG『Tear and Blood』を通じて、地上の民が力を得る一助としてくれる。

 本来ミッションの達成の為ならば、この場所は要らなかった。

 それこそ、君たちがライカを使い行ったように、極限の速度でただ修羅道を巡らせ、とにもかくにも『人間のカタチをしたモノ』に仕立ててもよかったのだ。

 しかし彼女はそれはよくないとして、このような場所を設けたのだよ。

 われらはすべて、ミッションに賛同しミッドガルドに集ったもの。戦いの果てに至る栄達を求め、このウォーゲームに身を投じた。

 というのになぜ、きみたちは今になりそれを覆そうとする?

 上位世界から来たものたちよ。君たちの役目は戦いをより華々しく彩り、ミッドガルドに集いしものたちの導灯となること、ただそれたけだ。

 それが、目先の戯言に惑わされ、ミッションを破壊しようとする。

 それは裏切りに他ならない。

 われらが苦闘にそうして水を差すことはそして、まさしく愚弄というべき行いなのだよ。

 イツカ、カナタ。

 このまま進むならば、われらはお前たちの肉体を消し去り、物理的にこのゲームから排除することとなる。

 これはGM(グランドマザー)による最終警告だ。

 答えが決まったならば、天空神殿へ来るがよい。

 四人の女神たちが道を開いてくれよう」


 ルクはそれだけいうと姿を消した。

 あたかも、最初からそこにいなかったかのように。


ぶっちゃけ言うと腹の具合がいまいちでした。冷えたのか……


さきほどワクチンを打ってまいりました。

やはり副反応が出てきましたので、予定通り明日は投稿をお休みさせていただきます。

(いいとこなのにね! ごめんなさい!orz)


次回、一度持ち帰ることにした一同。

結論はもちろん……どうぞ、お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ