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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_98 終結・魔王戦!~あの月を目指す、その前に~

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100-6 夢は継がれて! 天空の結界解除<アンロック>!!

『シエル・ヴィーヴル・プラス』チームの計算は正しかった。

 あれから二日とすこし。ライカネットワークはティアブラネットワークを凌駕した。

 なぜそうとわかったか。GM(グランドマザー)ご本人からお達しがあったのだ。


『ミッドガルドの民よ。我はGM(グランドマザー)である。

 報告しよう。現時点をもって、シンギュラリティ・チャレンジは成功した。

 月面への到達を阻むための特殊結界『NOEBS《ノーブス》』にはもはや意味がないと判断。これを解除した。

 来るがよい。一つ忠告するならば、『先達の忠告は忘れるな』。以上である』


 そらにひびく、聞き覚えのある声。携帯用端末ポタプレに届いたメッセージ。

 新覚醒技『セント・フローラ・ガーデン』で基地を守ってくれていた『ハナイカダ』や、ちょうど巡回していたソウジとクーリオをはじめとしたみんなから驚きの報告か次々上がった。


「『NOEBS《ノーブス》』……『No One Escape But Souls<魂以外は抜けられぬ>』か……」


 シアンさんが哀しく優しく笑う。彼女を見るエルカさんたち、さらにはホシノ博士たちまでもが、しんみりとした様子だ。

 事情の分からないおれたちがそっと視線を向けると、彼女は教えてくれた。


「いえ。私の大叔父も、月面に向かう研究をしていたんです。

 無理がたたって体を壊し、それでも倒れるまで研究を続けて。

 最期のことばがこうだったんです。ああ、やっと、月へ行ける、と」

「そんなことが、……」


 壮絶な生きざまに言葉を失う。けれど、シアンさんの笑みは柔らかい。

 そしておれたちに『そんなに悲壮なことではないんですよ』と教えてくれた。


「それでも大叔父は、彼なりに人生を楽しんでいたことと思います。

 私たちと逢う時にはいつも笑顔で。遺言にも、こう書き残してくれていたのです。

 わたしはおそらく、天が定めた命が切れるより前に、月へは至れないことだろう。それでもお前たちがいてくれたことで、この人生は優しく楽しいものになった。今までありがとう。愛しいお前たちは生きたままで月へと来れるよう、その日まで祈りつづけて待っています、と」


 胸元を――そこに秘めたペンダントをぎゅっとにぎって、シアンさんはにっこりと笑った。


「私は、そんな彼の夢を継ぐため研究者になりました。

 やっと、かなえられるのですね。感謝と喜びではち切れそうです。

 アスカさん、ライカさん。みなさん。大叔父に代わってお礼を申し上げます。

 ほんとうに、ありがとうございます!」


 そうして深く頭を下げるシアンさんに、アスカは言った。


「シアンさんだって、すごくがんばってたじゃないですか。

 シアンさんや、大叔父さんたち、ここまでの研究を続けてくれたみなさんあっての今ですから、むしろお礼を言うのはこちらです……って、照れ臭いからカナぴょん口調で失礼します☆」


 妙に神妙に言ったと思ったら、最後はそんな風におどけたもんだから、思わず笑ってしまった。

 ひとしきり笑うと、エルカさんがまとめてくれた。


「これで、月への道がふたたび開けた。世界的な快挙だ。

 今日中にマスコミが殺到してくるはずだから、苦手な者は外出の際に表面換装マスクエフェクトを忘れないように。

 今日は祝おう。そして月面到達の暁にまた祝おう。

 そのつぎは、我らの真の自由の獲得を祝おう!」

「おうっ!」


 もちろんこの言葉はすぐにRMPメンバーすべてに拡散。そこここでこぶしを突き上げ、歓声を上げる仲間たちが続出した。



 そしてそこからさらに三日。

 おれたちは、本当の宇宙空間に飛び出したのだった。


寒くなると頭が痛みますorz


次回、愛する人々とのしばしの別れ。イツカナ、ついにほんとうの宇宙へ!

どうぞ、お楽しみに!!

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