100-4 目指せ、ティアブラノード攻略! アスカ、驚きの大作戦!(1)
もんのすごく遅れました……!orz
地表からきっかり200,000 km。
その地点を超えようとすると、GMによる特殊結界が発動。来た方向に100,000km戻されてしまう。
スペースプレーンも、なにもかも、例外はない。
出現地点やその近くになにかあった場合は、安全な距離をとって避けてくれるのが、優しさといえば優しさだ。
おれたちとイツカたちだけなら、ワンチャン強引に月面に飛び込むことも可能かもしれない。
第五覚醒者であるおれたちは、生身で宇宙空間に出たって平気らしいのだ。
けれどそれはあくまで、ティアブラシステムあっての話。
故意でも、事故でもシステムが止まれば、おれたちは宇宙の藻屑となる。
またこの結界は、もしかすると地球を外の脅威から守る役割を負っている可能性がある、とも考えられた。
地球への隕石落下や、それに準じるイベントが、ミッション『エインヘリアル』開始後一度もないのだ。
もしも、宇宙空間になにか危険があり、それらから地球を守っているのがこの結界なら、それを壊してしまうことは大惨事につながる愚行。
これらを考え合わせると、宇宙空間のティアブラノードを壊してしまうことはできない、という結論になった。
『月面への道を開くため、ノードを壊すかどうにかする』という部分は、『どうにか』のほうで対応することに。
方法はふたつ。幻術などで欺くか、ハッキングで道を開くか。
ただ、問題は。
「それなあ……どっちもサンザンやったんだよなァ」
「ティアブラシステムの元締めに、ティアブラシステムを用いた幻術は効かない。ハッキングも、ユリアたちが総出でやったのだが上を行かれた。
彼女ら五人はハッカーとしても破格の天才だ。それを超えることが、…………」
おれたちの視線は、とんでもないイリュージョンと、とんでもないハッキングを両方できるトンデモ白うさ少年に集まった。
「えっ?! いやいや、さすがに五人以上のはたらきをおれ一人じゃできないよ?
ってそっか、ライカーずがいるっけか……」
アスカはにししーと悪い笑顔になる。
「よーし。いいこと考え付いた。
とりあえずほっしーファイブはメンツ確定としてー、ちょっち助っ人呼んできていい?
まあぶっちゃけマリオさんなんだけどさ!」
「いやマジ呼び方斬新なお前よ?!」
ユリア博士がぼーぜんとする。超天才の彼女をしても、アスカの呼び方センスは別次元らしい。
と、それはともかく、おれはツッコミまちのアスカに問いかけた。
「えーと。念のため何考えてるのか聞いていい?」
「なっはっはー。なーにちょっとした物量作戦さ!!」
やつはめっさ上機嫌にウインクをよこした。
次回、続きです!
どうぞ、お楽しみに!!




