Bonus Track_98-2 『おかえりなさい』――わたしたちのサプライズ! ~ソナタの場合~
みんなで見守る画面の中、『ミライツカナタのミッドガルドがいせん行』が始まりました。
最初は、はじまりの町。初期装備を身につけた三人に、なんだかなつかしいきもちになります。
カナタお兄ちゃんは、ティアブラを始めた日のスクリーンショットとおんなじ、立ち耳うさぎ装備。片耳をぴょこんっと折ってみせる様子が、とってもかわいいです。
はじめてのガチャでレア装備『でかもふロップイヤー・ミントブルー』を引き当てたところを再現、いつものたれみみお兄ちゃんに戻ると拍手が起きました。
さらに、わたしがティアブラをやる日のためにともう一度ガチャをひいて、『でかもふロップイヤー・サクラピンク』をあててくれたところもみせてくれました。
そのときわたしは一歳にもなってなかったけれど、お兄ちゃんたちからそれを聞いて、ピンクのたれうさみみとふかふかしっぽ装備の画像を見せてもらった時、すっごく喜んでいたそうです。
たぶん、その時からなのです。わたしが、ピンクをいちばんすきになったのは。
『突撃にゃんこ』だったイツカお兄ちゃんや、町の番兵としてそれを見ていたハヤトお兄ちゃんのお話。
クラフターとしてプリーストとして、イツカお兄ちゃんをたすけてたカナタお兄ちゃんとミライお兄ちゃんのお話。
イツカお兄ちゃんが、ティアブラやりたさに脱走しちゃった話。
そんなことを二度と繰り返さないですむよう、カナタお兄ちゃんがマッドスライムの洞窟クエストを計画、町のみんなや、話を聞いたSランクのひとたちまでまきこんで、イツカお兄ちゃんをひきとめたこと。
ビギナー限定クリスマスイベントで、奇跡的に三人だけでボスもみの木をたおし、超巨大クリスマスツリーをゲット。ツリーが町に寄付されて、広場にかざられることになったこと。
そして、それを契機にイツカお兄ちゃんが、ぐんぐん強くなり始めたこと。
さらっとですが、楽しいお話がいっぱい語られて、さいごに町のみんなから名物の『マッドスライムふう水まんじゅう(ココア風味)』を贈られると、イツカお兄ちゃんがトホホ顔で「ニャー!!」。
でもぱくっと食べたら一転「うまー!!」と笑顔になっちゃって、笑いの花が咲きました。
そこからはじまって、お兄ちゃんたちはミッドガルドのいろんな町や村を回りました。
さすがはお兄ちゃんたちというべきか、楽しいお話がどこでもいっぱい。
突然現れたレイドボスから、猫島の猫たちをたすけたエピソードでは、アオバお兄ちゃんがサプライズ出演。
カナタお兄ちゃんは、このときに自作のご禁制アイテムを使っちゃってたことを正直に話して「みんなはおれを反面教師に、そんな馬鹿なことをしないでください」と頭を下げていました。
イツカお兄ちゃんも、「もとは自分が脱走常習犯だったから」と、反省した様子です。
間違ってしまったことを隠さないで、きちんと頭を下げる、そんなお兄ちゃんたちの姿はすごく、立派に思えました。
イツカお兄ちゃんと、ティアラさまに扮したセレネさんが恋に落ちた戦士昇格の儀の再現VTRでは、参列者のみんながこらえてるんだけど最初からめちゃくちゃ笑顔で笑っちゃいました。
セレモニーマスターをつとめるミライおにいちゃんは、一年前の当時よりもっとかっこよくなってて、一目見た瞬間からドキドキ。
こんなかっこよかったら、みんながもっとミライお兄ちゃんをすきになっちゃう。そう思うと、うれしいんだけどなぜだか焦ってしまいます。
ソナタもがんばって、もっといい女にならなくちゃ! 決意が新たになります。
「だいじょぶだって! ミライお兄ちゃん、ソナタのこと大好きだもん!」
「そーそー! ソナタちゃんはドンっと構えてればだいじょぶだって!」
「わたしもおふたりはだいじょうぶだと思います!」
シュナちゃんとヒトミちゃん、コユキちゃんがぎゅーっとして『だいじょうぶ!』っていってくれると、こころもぽかぽか。ありがとう、と『ぎゅー』を返しました。
そう、わたしたちは、ミルドの町のみなさんと協力して、お兄ちゃんたちのためにサプライズをしこんであるのです。
テーブルの上を確認します。うん、だいじょうぶ。
ちょっとひとやすみのあとは、高天原学園入学後編です。
ノルン山とノルンの町。西市街の名物道具屋『チボリーの道具屋』グループと『ラビットドリームワールド』、東市街と『イーストパラダイス』。
ムートンのまちとマウントブランシェ、エアリーひつじ牧場とシャスタの洞穴。
サウザンドビーチとシークレットガーデンケイブ、その奥に広がるシークレットガーデンもちらっと見せてもらって……
そのあとはなんと、天空神殿。ミッドガルド四女神さまたちが女神様ファッションで勢ぞろいして、すごくゴージャスです!
そうしたら、さあ、最後のスポット。ミルドの町と、この場所です。
モニターを確認しながら待っていれば、スタッフさんの合図のあと、がちゃり、ドアが開きました!
タイミングよし。わたしたちは、びっくりがおの六人――ミライお兄ちゃん、ミズキお兄ちゃん、ふたりずつのイツカお兄ちゃんカナタお兄ちゃんたちに、こう声をかけます。
『こんぐらっちゅれーしょん!!』
「ミルドの町からのプレゼントはここ!」シュナちゃんがいせいよく。
「お兄ちゃんたちが使っていた、アトリエです!」ヒトミちゃんがちゃめっけたっぷりに。
「そして、わたしたちからは、……」コユキちゃんがふんわりほっぺたをそめて。
「はいっ!
お兄ちゃんたちに似せて作った、うさねこわんこのぬいぐるみでーす!」わたしは、めいっぱい元気よく。
イツカお兄ちゃんたちに、カナタお兄ちゃんたちに。
ミズキお兄ちゃんに、そしてミライお兄ちゃんに――
それぞれ紅白のリボンを首に結んだ黒猫と水色のたれみみうさぎと。
クリーム色のたれみみうさぎと、チョコレートいろのまめしばの――
わたしたちが手作りしたぬいぐるみを、プレゼントしたのでした。
こんなことされたら号泣する自信があります( ー`дー´)キリッ
……あー、えー、ぬいぐるみを作る自信はそのー、まあ、気にすんな( ̄ー ̄)b
次回、あっちこっちお祭りの様子です!
どうぞ、お楽しみに!




