表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_97 それぞれの願いをかけて! 月萌最後の戦い!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1154/1358

97-2 弱さを断ち切る! レイン、決意の父子対決!!(1)

2022.11.04

誤字修正しました!

「勝負につまらん茶々を入れるな」と睨めば、→「勝負につまらん茶々を入れるな」と睨まれれば、

 国会前の広場には、あっというまに人垣ができた。

 見にこずにはいられなかったのだろう。目と鼻の先で行われるこの、世紀の対決を。

 議員たちはほぼ全員が集合。近所の人たちも集まっている。

 もちろんメディアもつめかけており、いくつものカメラがじっと様子をうかがっている。


「来たか。

 お前が、戦うのだな、レイン」

「はい、父上。

 正確にはこの、ライカ君の助けを借りて」

「そうか」


 そのまんなか、リュウジ・タカシロはただひとつうなずいて、息子の挑戦を受け入れた。

 侮ることも、疑うこともせず。

 一方で、リュウジ氏のつきそいとしてやってきた三会派長の一人――いま噂の『護国派』のアカシ・タカシロ氏だ――は嘲弄する。


「ああ、なるほど。護衛を外したのはそういう理由でですか」


 そう、ここには『当然いるはず』と思われる人たちがいなかった。

(シルバー)(ゴールド)』。

 対魔王戦への度重なる参加により、忠誠心と能力を認められ、近衛として抜擢されたふたりは、当然リュウジ氏を守って、先鋒をつとめるはずと思われたのだけれど。


 リュウジ氏はというと、それを完全スルー。

『見届け人』として島から急行してくれたイワオさんに「勝負につまらん茶々を入れるな」と睨まれれば、アカシ氏は首をすくめた。


「勝負とおっしゃいますがゴジョウ議員。ご党首は国議会の最強。対して」

「おい。失礼だぞ」

「やめろ、無知をさらすな」


 見届け人のうち残り二人がそれぞれの言葉で彼をたしなめる。


「いやあ、お手本のようなフラグ立てをありがとうございます。

 これは盛り上がること間違いなしですねえ☆彡」


 自前らしきハンディカメラで録画をしつつ、ユーさんがこの状況にさらに茶々を入れる。

 耐えかねたようすのハジメさん、冷静なセイメイさんが「皆さんやめましょう」と仲裁を試み、ようやく広場はそれなりの平穏を取り戻した。


 もっとも、父と息子にはもう、そんな騒ぎは耳に入っていないよう。


「月萌の『母君』よ、障壁をお願い致します。

 われらここに『魔王』の受け入れ可否をかけ、力で決を採るものなり」


 ただ静かに、『マザー』に要請する。決闘用の障壁の形成を。


『あい分かった。

 わが名において、結界を形成す。

 思う存分に戦うがよい、わが子らよ』


 天から響くセレネさんの声。当時に、薄青い輝きをすかす光のドームが対峙する者たちを包む。



 リュウジ氏がすっと腕を振ると、その軌跡をたどるように一振りの刀が現れた。

 正眼にすっと構えるその一方で、レインさんはひとつ、ふたつと深呼吸。

 ライカ本体とぎゅっと手をつなぎ、目を閉じると、二人の全身が白金の光に包まれる。


 まばゆい輝きが引いた後、立っていた人影は、ひとつ。

 仕立ての良いスーツのかたちはそのままに、基調を白に、各所に絢爛な装飾をあしらった美しい魔術着をまとい――

『生命の樹』をかたどった、剣でありつつ、錫杖でもあり、彼のパートナーでもある神器を手にした天界の魔術師が、堂々とその姿を現した。


 青いドレスのセレネさんが、彼女の座した玉座が、ドームの上に降臨する。


『両者、支度はよいな。では、始めよ!』


 彼女のりんとした声が命じると同時、黒スーツの剣士は地をけり、白の装束の魔術師が光弾をぶっぱなした。


アカシさんは最初タカシさんでした。

でもあまりにまんますぎるのでちょっとひねりました。

英語ならTを飲み干したとでもいうところ?


次回、レインさん視点での過去話と、勝負のつづきの予定です。

どうぞ、お楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ