Bonus Track_95-1 みなぎわの攻防! VS『ダンサーズ』&月萌軍!(1)~シオンの場合~
サブタイのナンバリングがかぶっているようですが、直したのでノーカンです(日本語訳:前話のサブタイ修正いたしましたのでこちらが1です! いつもご心配おかけしてすみませんっm(__)m)
あ……ボナトラ付け忘れてました……修正しましたごめんなさい……!!
「だいじょーぶ、シオは絶っ対に俺が守るから!
これ終わったら、島でめっちゃ遊ぼうな!」
「うん!!」
ソーやんはオレのとなりで、ぎゅっと手をにぎってくれた。
いつものおっきくて、あったかくて、やさしい手で。
それだけで、おなかの中から元気と笑いがわいてくる。
オレもソーやんの手をぎゅっとして、めいっぱいのYESを返した。
いずれ、こういう時がくるとわかってた。
だからオレは『まおネット』システム構築のあとは、すぐに権限移譲。ライカを通じて必要スキルをインストールしてもらっては、習熟にいそしんだ。
おかげで十日もする頃には、みんな――『かもめ隊』のひとたちやレムくん、ヴァラさんにも『これなら戦術航空士として出ても大丈夫!』と太鼓判を押してもらえるまでになった。
あたらしい学びは楽しいものだったから、苦になんかちっともならなかったけど……
それでも、あんまりソーやんと遊べなかったのだけは、おたがい残念だった。
だから、ゆびきりした。月萌決戦終わったら、ぶっ倒れる勢いでめっちゃ遊ぼうって。
ちいさな、たいせつな約束を繰り返せば、緊張までどっかいった。
広がる視野、澄み渡る思考。
『フルムーンファインダー』はそれにさらに拍車をかけてくれた。
よし。この戦場のようすはすべて、まるっとぜーんぶ、お見通しだ!
「報告します!
月萌側の防衛体制は特A級と判明しました。
対ダメージ防御は特A級、SFAがアンデッド軍団、地面にも付与されております。
各種弱体化防御はS級です。
なお、これらは『ダンサーズ』には付与されていません」
月萌軍はしっかり対策を打ってきた。地面をぶっこわして落っことす作戦はもう取れない。
いや、がんばればできるけど、地面、というか、それを守る『SFA』を削ってるよりは、ほかの手を打ったほうがはやい。
でも、弱体化もほぼほぼ通らないだろう。カナタとバニーのイリュージョンなら通るはずだけど、過信はできない。
ルリ・ツヤマさんの『ホルスの目』、もしくはそれに匹敵する看破特化スキルなら、それを破ってくる可能性があるからだ。
『了解、とりあえずは愚直に行くことにするよ。
ゴーちゃんとイツカは一度、真正面から殴り合わないといけないと思うからね』
白リボンのカナタもそう考えたのだろう。そんな声が返ってきた。
『わかった。
フォルドとソーサレスへの対処、ビークルにお願いしていていい?
『かえで隊』をなんとかしたら、そっち加わるから』
赤リボンのカナタの声に、ソーやん、タカヤさん、レティシアさんが『押忍!』と返す。おれからまとめて『了解』を伝える。
赤リボンのイツカのへんじは短く『おう!』とだけ。
すでにスケさんと剣を合わせており、お取込み中真っ最中だ。
そんなかんじで、オレたち『魔王軍・魔王隊』は、月萌沿岸の戦いに身を投じたのだった。
白リボンのイツカとカナタが、戦車隊――『ゆうづき』隊の砲撃のさなかをゴーちゃんに向け飛んでいく。
たくみなコース取りですり抜けていくふたり。カナタは風樹鎧<シルウェストレ>を展開してるけど、イツカは自己強化さえまだ使っていない。
あのレベルの砲撃なんか、イツカにとってはもう脅威じゃないのだ。
戦車隊の間をぬけ、アンデッドたちがひしめく第二防衛ラインに突入すると砲撃はやんだ。
それでも『ゆうづき』はあきらめない。左右に分かれつつ粛々と後退、陣形を整えなおす。
なるほど、白イツカがアンデッドゾーンを突破してゴーちゃんに食らいついたとき、左右から砲撃を浴びせて、邪魔をするつもりなのだ。
そこは、白カナタに対処を任せよう。もしかすると、マリオンかゴーちゃんが手出し無用を叫んでくれるかもしれないけれど。
そうこうしているうちに、赤カナタをめざしてフォルドが飛んできた。
カナタはくるりと回ってすりぬけると、『かえで』隊のほうへ。
ブレスでしかけるわけにもいかなくなったフォルドは、オレたちののるビークルへと向かってきた。
次回、フォルドVSビークル隊!
なんか後部で休んでるメンツが起きてくる羽目になりそうな気しかしません!
ちなみにワタクシ昨夜は蚊に二度も起こされました寝不足ですくっそう!
どうぞ、お楽しみに!!




