94-4 みなぎわの攻防! VS『ダンサーズ』&月萌軍!(序)
2022.10.11
サブタイ修正いたしました。
記載ミス修正いたしました。
イツカとおれは勇んで、空戦隊に向かっていった。→おれは勇んで、空戦隊に向かっていった。
眼下に見える月萌沿岸。そこで待っていたのは、フルチューンナップした『ダンサーズ』だった。
壮麗な鎧と剣を帯びた骸骨剣士。花魁のような豪奢な装束のマリオネッター。
どっしりと聳え立つ、高層ビルサイズのアダマンゴーレム。
その上をゆうゆうと舞う、深緑の巨竜。
全員『先祖返り』だという彼らは、いまや戦術レベルを超えんばかりの戦力だ。
かれらの前で大きく見栄を切ったのは、どこか初々しさを残した女黒魔導士――彼女はマスコット枠のマネージャー。つまり、彼らのファイトの源だ。
ちなみに、初登場時は良心的なものだった露出はどんどんと減っていき、いまやすっかり『豪華素敵な大人カワイイ』になっている。おれとしては安心してみていられるのでアリである。
閑話休題。
ダークソーサレスの見栄とともに、背後の基地から月萌軍部隊がふたつ、一斉に展開した。
戦闘機五機、支援機四機と飛行兵20名からなる航空隊『かえで』、そして十台の戦車と20名の歩兵からなる戦車隊『ゆうづき』だ。
マリオネッターがすいと右腕を広げると、地に描かれる10m級の光の召喚陣五つ。
そこから現れるのは、スケルトン隊&アンデッドウルフの群れという定番セット、×5である。
ぶっちゃけ、さすがは月萌の守りのホンキ。おれたちをもってしても、あっさりとは抜けない陣容だ。
「『ダークブレッシング』!」
ダークソーサレスが杖を掲げ、それらすべてに支援魔法。
現れた魔法陣の大きさは、彼女と張り合ったときおれが展開したやつより大きい。
それよりなにより、なんというか、努力の跡が見えるのが胸を打つ。
「すげえ! ササキちゃんすっげえ!!」
「カナタのよりでっけーじゃんそれ――!!」
イツカたちがにゃあにゃあと無邪気に拍手して喜ぶ。
スピーカー越しにその声を聞いたダークソーサレスは、ふんすとかわいくドヤった。
無自覚なんだろうけれど、リアクションがいちいち可愛らしい。マスコットになるのも納得だ。
っていうか、上空でフォルドが本人以上にドヤ顔だ。ドラゴンの顔でなんでドヤってると分かるのかは謎だけど。
でもここはまず素直に拍手だ。
「すごいです。おれも負けていられませんね!」
「そうだね。ここで勝てなきゃ、魔王の名がすたるものね!」
そうして、おれたちはエアビークルを飛び出した。
空に地面に、支援の陣を広げて。
白リボンのおれたちが先陣を切った。向かうは、ゴーちゃんとマリオン、アンデッド軍団と『ゆうづき』隊からなる陸戦隊。
その一方でイツカとスケさんが、まっすぐに互いを目指す。
邪魔立ては無粋。おれはビークルのわきに浮遊し、ともに空戦隊――フォルドと航空小隊『かえで』に対処する。
全体を見て指揮をするのは、今回はおれではない。
ビークルのまんなか、特注の戦術航空士席におさまったシオンだ。
となりには、助手兼ボディーガードのソーヤが控えている。
さらに、ビークルを操るのはタカヤさん、機銃担当はレティシアさんとくれば、何の心配があろうか。
後部の休息スペースでイズミとニノ、アキトとセナが休んでいるが、彼らが復活する前には勝負はつくだろう。
おれは勇んで、空戦隊に向かっていった。
結局、家族のお古のiphoneをリセット、GPSを要するアプリはそっちに移行しました。
うっわーなにこれー! さっくさくー! らっくらくー!(※サーバルちゃん口調でお願いします)
台所の電球も交換し、なんか台所のグレードが上がった気分です!
これが『ピンチはチャンス』というやつか……←なぞのドヤ顔
次回、新章突入! イツカナ、バトルするよ!
どうぞ、おたのしみに!!




