Bonus Track_94-1 作戦参加はすこしの不安とともに ~ルイの場合~
お知らせ忘れてましたが今回から新章です!
第七陣、はじまりです!
作戦開始前のひと時。あたしは目を閉じて、ここまでのことを思い返していた。
カルテットとあーちゃんを通じてルリ・ツヤマさんたちに連絡すると、本当にいいの? と優しく気遣ってくれた。
きっと最後だから、いっしょにがんばりたい、と伝えれば、小さく涙を浮かべて、ありがとう、と頭を下げてくれた。
基地の人たちもみんな優しくて、がんばってね、でも無理はしないでねと言ってくれた。
何度も、ありがとうございますと返して、ミーティングルームへ。作戦の説明を受けた。
まず、あたしとハナが『セント・フローラ・アーク』を発動する。
それをカルテットのウィッカーワークスで、各機・兵士へと飛ばす。
守るのはおもに、魔王島いきの隊。
何千キロもさきの海や空まで、その力を届けるなんて、トンデモみたいに思えたけど……
それができるのがウィッカーワークスなのだ。
遠く感応しあう強力なおまもりのチカラが、戦いを変えたのだ。スキルを使用する術者が前線に出向かなくてもいいし、その力が小さなものでもいい。
願うチカラを遠くへ、力強く響かせる。そのチカラはもちろん、平和利用だってできる。医療、通信、エネルギー……可能性は無限大だ。
あとは、ブラックムーンへの対処さえなんとかできれば、『シエル・フローラ・アーク』もふくめて、これからの世界のインフラを支えるものになるはず、ということだ。
ただ今回のことで、気になったのが。
「あの。
『アーク』をそれだけ遠くに、強い力で飛ばすとなると、やはりポイントの消費も大きくなりますよね。
みんなにエネルギータンクのチャージを多めにしてもらったと聞きますけれど、そのあたりは大丈夫なんですか?」
「こういう時のための備蓄があるわ。それを開放する予定です。
それでも、どうか、無理はしないでね」
ルリさんたちは優しく答えてくれたけれど、どこかその表情には陰りがあるような気がした。
ハナナは元気づけてあげようと「ハイ!」とひたすらいいこの返事をしていたけれど、あたしはやはり気になった。
そういえばあーちゃんからもやけに念を押された――『ぜったい、ぜったい、ぜ――ったい!! むりはしないでね?』と。
あれがただの、心配ならばいいのだけれど。
ひとかけらの不安を感じつつ、あたしは目を開けた。
みれば、ハナもすこし不安げな様子。
「やるっきゃない……んだよね?」
「そうだね。できる限りのこと。
頑張るって、決めたんだしね」
「そうだね。無理しない範囲で!」
「うん。がんばろう!」
そういいあってあたしたちは、控室を出た。
そういえば、とふと思った。
今日は戦時協力で、学園生たちもこの基地に来ている。
意外と、その姿を見ないな、と。
昨日はお休みありがとうございました!
暑いからって水飲みすぎて水吐いたりもしましたが私は元気です!←おい
第七陣、少しだけ陰謀のにおいを漂わせつつスタートです。
次回。アキト&セナVSニノ&イズミの同級生対決です!
どうか、お楽しみに!!




