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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_10 折れた剣<イツカブレード>

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10-7 急襲! くまさんず(仮)!!

 おれとミライが着地すると、ちょうど熊男とニノが対峙したところだった。


「一歩遅かったな、ニノ!!

 オッドアイの黒うさぎは、おれたちが頂いたッ!!

 そら、こいつが欲しいんだろう?

 さっきはよくもコケにしてくれたな。そこで土下座して許しを請うなら、こいつは渡してやってもいいぜ!」


 熊男は、腕に抱いた『オッドアイの黒うさぎ』を見せつけ、誇らしげに要求する。

 彼の仲間のひとりはその後ろで、これ見よがしに携帯用端末ポタプレを構えてみせ、もう一人は剣を構えてスタンバイしている。

 なるほど。もしもニノが土下座したなら、次はその画像を使って何らかのゆすり行為を行おうという算段か。

 まあ、もちろんこちらもイツカがひそかに録画しているのだが。

 ニノはすっと目を細めて問いかける。


「お前らさ、本気? つか、正気?」

「正気でない奴がどうやってここを突き止められるってんだよ、ええ?

 俺たちはまず手掛かりを探した。スペシャルクエスト『オッドアイの黒うさぎ』の発表直前に、共通の要素をもつ事件がどこかで起きてないかってなあ!

 カンタンに見つかったぜ。イツカナポテスト版。そこにわざわざNinoとか書き込んで探す宣言してる勇者様がいらっしゃるじゃねえか。

 どーせ黒うさぎの仲間だろうと思って、ニノって名乗ってる奴と、オッドアイの黒うさぎ装備の野郎がタッグを組んで現れた場所を探したのよ!

 ったく、黒うさぎがオッドアイじゃなかったのと、お前が無名なせいで見つけるのが大変だったがなあ!!

 そっからたどってたどって、ここまでたどり着いたってわけだ!

 なんでお前らの本拠地で見つかると踏んだか? どうせ運営はお前に見つけさせるつもりだろうから、お前じゃなくちゃ踏み込まないような場所、いずれは確実にたどり着く場所だと推論した!!

 果たしてどうだ! こいつはここにあった!! 俺たちの勝ちだ!!

 お前にこいつを渡したとしても、この動画を公開すれば、俺たちは二ツ星待遇で高天原入学だ!!

 俺たちのこの頭脳で、スターダムを駆け上がってやるぜ!!」 

「あー。かまずに長台詞ありがとう。

 ただな、それはクエスト達成条件の黒うさぎじゃねえぞ」

「へっ?!」


 熊男とその後ろ二人は、えっ、と言うように目を見開く。


「俺的には、後ろの……そう、そいつが正解だと思うんだが」

「……だ、騙されないぞ! そうやって背を向けさせて」

「うわああああ!! で、でた……」

「くろうさぎ――!! おま、ちょっと見ろあれええ!!」


 意地を張る熊男を、二人の仲間たちがバシバシ叩く。

 ぬうっとさしてきた巨大な影、ただならぬ様子にそーっと振り返った熊男は……


「ぎゃ――!! で、で、でか――っ!!」


 素っ頓狂な声を上げて1m近く飛び上がった。

 それもそのはず。その黒うさぎの大きさたるや、二階建てのアトリエの屋根を、優に超えるでっかさなのだ。

 震える熊男は、黒うさぎのぬいぐるみを仲間に抱かせる。

 そして、自分は巨大黒うさぎのまえに、両手を広げて仁王立ちする。


「お、お、おまえら、逃げろ。助けを呼べ。

 いいか、ウサちゃんのことも絶対守れよ!!」

「お前は!」

「俺は時間を稼ぐっ!! はやくいけ!!」

「そんな!!」

「おいてけませんよー!!」

「うん、とってもいいシーンの最中申し訳ないんだけど、助けだったらここにいるからね?」


 ニノはもうとほほ笑いで、背後に立つおれたちを示した。

 さっそく、あわあわとおれたちの後ろに走り込んでくる三人。 

 すかさずミライが『三人の立っている場所』に『聖静篭サイレントケージ』をかけてくれた。グッジョブだ。

 この防御系魔法はぶっちゃけると、中のものは出られず、立てる物音や声も小さく伝わる特性ゆえ、おもに一時保護用の『檻』として使われるものだ。

 それを使ったミライはというと、真面目に怒った顔をしており、それを見た三人は真っ青になってなにやら頭を下げている。

 まあ、そっちはあとだ。まずはこの黒うさぎとのいまをどうするかである。

 ニノはくんくんと空気のにおいをかぐとひとつうなずき、ひらひらと手を振る。


「ああ、なるほどな。ここは俺に任せてくれ。

 イズミー、おまえ倉庫入って巨大化薬の瓶ひっくりかえしただろー?

 ったくしょーがねーな! すぐ元に戻してやるからこれ飲め!

 じゃじゃーん!『ディスペルポーション』~!」


 どこかの青だぬきを思わせる口調でニノが取り出したのは、あらゆる魔法を解除する効果のあるポーションのびんだ。

 イズミ、と呼びかけられた巨大な黒うさぎは、大きく口を開けた。

 そのなかにニノがポーションの瓶を投げ込めば、黒うさぎの全身が虹色の光に包まれる。

 まばゆい光の塊となった巨大うさぎは、見る見るうちにその大きさを縮め、同時に形をかえていく。

 やがて光がうすらぎ、消えされば、そこには黒いうさぎの耳しっぽ、金青のオッドアイ、そして薄い水色の髪と軽武装の少年が立っていた。

 そのどこかはかなげな顔立ち、まるっこいフレームの眼鏡は、アスカに見せてもらった写真と同じ。

 そう、その少年こそ……


「イズミ――!!」


 ニノが駆け寄り、抱き着いた。

 イズミ君は驚いたようすで目をしばたき、そして、そうっとニノを抱き返した。

閲覧そしてブックマーク、ありがとうございます!


うさぎさんの口は大きく開くのか、を検索したら……けっこうでっかくお開けになるのですね!

ふだんのおちょぼぶりとのギャップが、ちょっとびっくりでございました。

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