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第十四話 「僕はいつラノベの世界に行けるのでしょうか」

投稿遅くて申し訳ありません。

頑張って書いているので、暖かい目で見守ってやってください。

 ――――――朝、目が覚めた。

 そこはとても見慣れた、自分の部屋だった。

 そんな当たり前のことが、とてもうれしかった。


 「やっぱ、自分のベッドが一番だな……」


 そう思いながら俺は二度寝をしようと再びベッドにもぐりこんだ。


 ――――すると、手に何か柔らかい感触を感じた。


 「うん?なんだこれ?」


 何かわからなかったが何故かとても気持ちが良かったので、もう一度それを触ってみた。


 「っん、っ、ふぁっ、……んぅっ」


 なんだかくぐもった声が聞こえるな。

 女の人の声のような……






 「女の人だとっ!」


 俺は飛び起きた。

 一瞬で眠気が吹き飛び、俺の頭は急速に回転をし始めた。

 今、この家には女の人は二人しかいない。

 心は自分の部屋で寝ているだろう。まさか自分の部屋と俺の部屋を間違えるはずがあるだろうか。いや、ない。

 ならばこのことから導き出される答えはただ一つ。


 「っん、――――あれ、まこと、まことだーー」


 そう、綾音である。

 綾音がおそらく昨日間違えて俺の部屋に入ってきてしまい、そのまま俺のベッドで眠ってしまったのだろう。


 (なんだよそれどこのラブコメだよっ!)


 「なんでまことがいるの?わたし、心ちゃんと寝たはずなのに」


 「お前が間違えて俺の部屋で寝ちまったんだろ?」


 「あ、そっか、夜中にトイレに行ったから、その時に」


 (夜中にトイレに行って部屋間違えるって、どこのラブコメだよっっ!)


 そんなことを思いながらも俺は冷静だった。

 今はまだ綾音が寝ぼけているからか大した反応がないが、ちゃんと目を覚ましたらおそらく思いっきり戦られるだろう。それをどうにかして防がねばならない。

 俺、何も悪くないよね?


 「ところでさ、真」


 「ど、どうした、綾音?」


 「……この手、なに?」


 「――――――手?」


 俺は自分の手を見た。


 ――――その瞬間、俺の体をまるで生命活動を停止させたかのような衝撃が襲った。


 (手、離してなかったのか、俺……)


 そう、俺の手は、綾音の胸を触ったまま離していなかったのだ。


 仕方ないじゃない、だって、男の子なんだもんっ!


 「いやー、綾音、これは、あれだ、その、えっと、あ、ありがとうございました?」


 「このへんたあああああああああああああああああいっ!」


 綾音の渾身のビンタが、炸裂した。




 ※※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※




 ――――時は少し流れて昼、


 「「「いただきまーす」」」


 今日も三人で仲良く昼ご飯、と言いたいところだが……


 「あ、あのー、綾音さん?」


 「……ふんっ!」


 見ての通り、あの後から綾音はずっとこの調子なのだ。


 「綾音さん、お兄ちゃんと何かあったの?」


 「ううんー、別にこんなやつとはなにもないよー。そんなことよりも、今日のご飯もおいしいね!」


 (こんなやつって、そんなことよりって……)


 いやまあ確かに俺が悪い。それは間違いない。でも、まさかここまで根に持つとは……


 ただ、まだ心は何があったかを知らないことだけが唯一の救いだ。


 (これでもし綾音が心にすべてを話したら、間違いなく心は俺のことを嫌いになるだろう。――――そ、そんなことになったら俺はもう生きていけない!ここは何とか早いうちに許してもらわなければっ!)


 「「ごちそうさまでした」」


 「――――へ?」


 これからどうするかを考えていたらいつの間にか二人は昼飯を食べ終えていた。


 ――――まさかそんなに考え込んでいたとは……


 「おにいちゃーん、早く食べちゃってよ。洗い物するから」


 「あっ、ああ、わかってるよ」


 とりあえず俺は昼飯を食べ終えることとした。



※※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



 ――――――ピンポーン


 洗い物も終わらせてゆっくりしていると、インターホンが鳴った。


 「はーい」


 「あ、お兄さん、わたしわたし、空宙乃(そぷらの)でーす」


 「空宙乃ちゃん?どうしの?」


 「心ちゃんが帰ってきたって来たんで、気になってきちゃいました」


 「ちょっと待ってね。今開けるから」


 俺は玄関のドアの鍵を開けに行った。


 「どうぞ入って」


 「おじゃましまーーす」


 俺は空宙乃ちゃんを心の部屋へと案内した。


 ーー空宙乃ちゃんを案内すると、ここからは2人で喋るからと言われ、俺はリビングで綾音と2人になっていた。


(く、くそ、あんなことがあったから何を話したらいいのか分からない)


そう、実はまだちゃんと謝っていなかったのだ。

そのせいで、リビングの居心地はとても悪い。


しかし、この事態を招くきっかけは俺にあったのだ。

あの時すぐに手を離していれば、こんなことにはならなかったのにと後悔している。


「ね、ねえ、真」


そんな俺になんと綾音から声をかけてきたではないですか。このチャンスを逃す訳にはいかない!


「お、おう、どうした?」


「さっきの事だけどさ、……許してあげてもいいよ」


「ーーーーへ?」


聞き間違いだろうか?

綾音から声をかけてきただけではなく、なんとさっきの不祥事を許してくれると言ってくるではありませんか。


あぁ、神よ、あなたに一生感謝して生きていきます。


「ほ、本当ですか!」


「う、うん、本当です。ーーその代わり、一つお願いを聞いて」


おお、神よ、やはり願い事にはなにか代償は必要なのですね。


ーーまあしかし、あんなことをしてしまったにも関わらず、一つお願いを聞けば許してくれると言っているのだ。ここは罪滅ぼしも兼ねて聞いておこう。


「お、おう、もちろんいいぞ。なんでも言ってみろ」


「本当になんでもいいの?」


ここまで念を押して聞いてくるとは、余程難しいお願いなのだろうか?


ーー何でもは言いすぎたかなあ。


「あ、ああ、もちろん。男に二言はない」


「だ、だったらさ、今から一緒に、お出かけして欲しいな」


お出かけをすれば許されるとは、神よ、やはりあなたには一生変わらぬ愛と尊敬を捧げます。


「おう、もちろんいいぞ!」


「ほ、ほんとに!やったあ!そしたら今から準備してくるね」


そう言って綾音はリビングから準備をするために出ていった。


「そしたら俺も準備をするか」


次回、俺と綾音の仲直りデート大作戦!


「デートじゃないよ!」


「人の心を読むな!」


何でいつもネタみたいな終わり方しかできないんだよ。

今回と次回は少し短めになってしまいます。

クオリティは落とさないように努力しますのでお付き合い下さい。

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