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明日世界が滅ぶとしたら何する?

 二人の男子高校生が教室で雑談をしている。


「ねぇ、もし世界が明日滅びるとしたら君は何する?」


「ん?そりゃもちろん、世界が滅びるのを止めに行くよ」


「もちろんじゃないよ。それがあたり前みたいに答えないでよ。いきなりそんな斜め上の答えしないでくれよ。そんなに勇敢じゃないだろ?」


「わからないぜ、親におまえはやればできる男って呼ばれ続けて長いぜ俺は」


「それは早くやってあげなよ。長いこと心配させてあげないで。それに、何ができるんだよ世界が滅ぶってときに。もし巨大隕石が地球に衝突するとして君になにができるの?」


「そのときは、おれ自身がミサイルとなって隕石を粉々にしてやるよ」


「わけのわからないこと言ってるし……こういう話がしたいんじゃないんだよ僕は。どうしようもないの、君が何しても絶対に世界が滅ぶの」


「それでも俺はあきらめねぇよ、最初から絶対なんてこの世には生まれねぇさ。本当の絶対は、その言葉に騙されて踊らされてあきらめちまった時に初めて『絶対』が生まれるんだよ」


「なんで今日そんなにテンション高いの? 世界最後の日だとしてもやりたいことがなんなのか聞いてるだけなんだけど」


「世界最後の日にやりたいこと、やっておきたいことがあったとしても、俺はやっぱり世界を救いにいくよ。やりたいことはもっとやりたいし、せっかくやっておきたいことができたのにその日で終わるなんてあんまりだろ。その日だけの希望のために未来を捨てるか、未来の希望のためにその日の希望を捨て絶望と闘うかの二択なら、俺は後者を選ぶぜ」


「むっ、確かにそれなら僕も後者を選ぶね……って違う違う。だから普通の高校生の僕らに世界が滅ぶほどの大事件どうしようもないだろっていってんの!」


「どうしようもないことでもやらないといけない時は必ずあるんだよ」


「あーもういいって! ほんとに何で君そんなに頑なに世界救おうとするんだよ! なに職業勇者なの? 早く神殿に行っていつも通りの遊び人に戻ってくれない?」


「おまえ俺のこと遊び人って思ってたのか?」


「遊び人じゃないか、帰宅部のくせに勉強せずに毎日のようにゲームにカラオケ、漫画に草野球って遊び歩いているじゃないか。」


「遊ぶ時ほとんど一緒なんだからおまえも似たようなものだろ。あと遊び人がある代の職業に勇者は実装されてねぇよ。勇者が実装されるのは6からだ」


「僕は君と違って勉強してるからね。だいたい、どのシリーズで実装されたとか、そんなこと覚えてないで君は江戸時代のどの将軍が何したか覚えたらどうなの」


「その二択なら俺は前者を選ぶぜ」


「やかましい。で君は世界が明日滅ぶとしたら何をするんだい? もう救うなんて言わないでよね……」


「はいはい、わかってるよ。んーそうだなぁ、家で寝て世界が滅びるのを待つかな」


「うって変わりすぎだろ。さっきまで救うっていってたやつの答えじゃないよね?」


「だってどうしようもないんだろ? それなのに、ばたばたしてもしょうがない、それに1日でできることなんて限られてるだろ? それなのに無理に何かを成し遂げようなんて悔いが残って終わるかもしれない。だから俺は寝てるよ、最後は何もしないで、何も成さないで、悔いを残さないで、世界が終わるのを待つよ」


「また変なモードに入ったよ。まぁそれは世界を救うよりも君らしい答えだと思うけどね。何もしないのも一つ選択肢か」


「そういうこった。いつ世界が滅んでもいいように、その日を後悔なく生きろとも言える。最後にじたばたしないで普段から後悔がないように生きろってことだな」


「君、今日のうちになにか名言でも残そうとしてる? どれもうすっぺらくてささってこないよ」


「ものではなく言葉を残す。これが俺の後悔しない生き方さ」


「残ってないし、刺さってないって言ってるだろ。だいたい今日だけだろそんなハリボテめいた名言ばっかり言ってるの」


「今日決めた生き方だからな」


「1時間後には忘れていそうだね。それに僕だけに言ってても何の記録にも残らないだろ」


「細かいやつだな。というかお前は何するんだよ? 俺ばっかり答えさせてないでお前も答えろよ」


「君ばっかり答えてたのは君がふざけすぎたせいだろうに……んーそうだね僕はーーうんそうだね、僕も特にしたいことないや」


「おまえが始めた話でそれはないだろ。あれだけ俺の答えに文句いったくせに」


「ちょっと思いついたこと口にしただけだもん。休み時間の暇つぶしにでもなればいいなと思っただけだし。まぁ文句はいったけど、暇つぶしとしては君の話は楽しかったよ」


「なんで上から目線なんだよ。しかし、お互いやりたいことないなんて寂しい人生送ってるな」


「夢とか、目標とか、なにか情熱を燃やすようなものないもんね僕ら、最後にこれだけはやりたいこともそりゃでてこないよ。でも、もし明日世界が滅ぶとしたらそのほうがいいのかもね」


「ん? どうしてだ?」


「後悔することはないだろ? やり残した、やりきれなかった、なんて、何もしてない僕らは思わないだろうからね」


「それもそうだな。ま、世界が滅びるとしたらの話だけどな。普通は俺たちみたいに暇を弄ぶ方が悪い」


「それを言うなよ。しかし、今も暇をもてあそんでいるのに、世界最後の日まで暇なのか僕らは」


「まぁ、実際はどうなるかわからないぜ。世界が滅びるくらいのことだし、どこかに隔離されたり、避難したりで大忙しかもな」


「それをいうのはなしだろ。どっちにしろ僕らの妄想なんだから、最後にやりたいことを言えばいいんだよ。そのやりたいことも僕らはないんだけどね」


「やりたいことがなくて、お互いに暇だったらまた今みたいに暇つぶしに、だらだら喋ってようぜ」


「え、世界最後を君と迎えるの?」


「なんで嫌そうなんだよ。いや、まぁ嫌か。確かになんで最後の日までおまえと一緒なんだよ」


「君が言ったんだろ? まぁ、そうだね。お互い暇だったら、二人でこうして話しながら最後迎えてもいいか。いい暇つぶしになるだろうし」


「どんな話をするんだ?」


「そうだなー」


「…………」


「今日世界が滅びるらしいけど、どうやって救う? とかいいんじゃない。君の得意分野だろ?」


「匿名掲示板の件名みたいだな。まあその話題はいい暇つぶしになりそうだな、もし世界が滅ぶときのためにいろいろ考とくぜ」


「やりたいこと探す気はないんだね……まぁその日まで楽しみにしとくよ……あ、もう時間だね。そろそろ、教室移動しなきゃ」


「ん、そうだな。行くか」


 二人は教室をあとにした。


明日世界滅ぶ前に読みきれていないシリーズの本をよみきりたいけど、1日じゃ無理だと感じてあきらめてねてそうです。

読んでくださりありがとうございました。

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