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喪失

世界は すでにひび割れてしまった

少年は すでに知ってしまった


彼の全き王国だった虫かごの中の小宇宙は

ある日 突然 薄汚れたつまらないものに変わり

少年は 目を伏せて

幼い指で 一匹 また一匹と 

昨日まで愛した小さいものたちを屠りながら

もう すでに 追憶と郷愁とを認知するのだった


少年は 気づいてしまった

世界に走る断層の 出口のない迷路に囚われ

あがりのないゲ-ム盤の上で 日暮まで遊び続けても

なぞなぞには もう正答こたえがなく

好きだったパズルは 二度と完成せず

永遠に失われた その一片を

満たされることなく 求め 徨うものとなるであろう

自らの 運命に


少年は 目を伏せて

ひとつ またひとつと

色褪せた想い出を潰しながら

幼い指を 苦い体液に染めるのだった


世界は すでにひび割れ

少年は断層に失われた

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― 新着の感想 ―
[良い点] 感想を書くのは、失礼ではないかと思うほど、どの詩も、心に触れてくれました。好きな詩人に出会えたと思います。スマホしか無いので、こちらにもアップしてもらえて、ありがとう。 ぼくもこの詩の中…
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