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トーコさんの騒霊な日々  作者: 氷桜
トーコさんの騒霊な日々
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トーコさん天太と出逢う③

ふ~、ずいぶん削除しました。

あらためて読み直すとR-15を越えていたよ


※盗撮は犯罪です、決して真似をしないでください。

良い子のみんなは、やっちゃダメだよ。


 俺はミニスカの婦人警官を半ば期待しながらデジカメを準備しつつ、待ち合わせした場所へ先に着いて待つ。電話での声の感じでは若いお姉さんだったけど……

 もちろん、《アリアンロッド》はドール・サイズに戻してあるぜ。


 《アリアンロッド》の視界スクリーンショットを撮るためのコマンドは、システム的に盗撮防止のためなのだろう。プレイヤー自ら一定以上の声量で発声しなければならない。


 俺は『ハイ、チーズ』という普通の掛け声をボイスコマンドとして登録しているので、こうして普通のカメラを向けてコマンドを発声すれば、相手には不審に思われても、バレたことはこれまで一度も無い。


 ミニスカポリスのお姉さん(まだまだ妄想中)を、そんな風に準備万端整えてドキドキしながら待っていると、通りの向こうから女性が一人やって来るのが見えた。




 うわぉっ!!

 その女性がサングラスの視界に入った時、最初はAR表示なんじゃないかと疑った。

 それくらい、綺麗な女性だった


 芸能人……じゃない……よね?TVで見たことないし。

 背たっか! 足なげー! そしてそして、すげぇ美人!!これはアタリだぜっ!!


 いましがたその女性とすれ違った金髪女子高生とを見比べると、全身のスタイル……特に首や足の細さや長さ、それにウエストの位置とかが……おなじ人類を見てる気がしない。


 冗談みたいだが、アニメのヒロイン体型に近い。

 でも完全なアニメ・ヒロイン体型かと言うと、異論が出るだろうな。

 なぜなら胸の隆起は、低学年向けのソレを遥かに超えていたから。


 そんなプロポーションの持ち主、リアルで初めて見た。

 美人で巨乳ってなら整形でなんとかなるけど、身体のバランスはどうにもならないから。


 薄いピンクの服から覗く、くすみなんて全然無い健康的でキメの細かい象牙色の肌。

 こんな綺麗な肌の女性、CMとかでしか見かけないよ……

 一歩間違えれば銀座辺りのお水の女王サマに見えなくも無いが、その女性から発散される一本筋が通った凛とした雰囲気が、風俗のような退廃的さを感じさせない一因だった。


 さらっさらの黒髪をポニテにし、その歩き方はモデルというより、アスリートのように常に腰の高さが一定で身体が左右・上下に全くブレない。

 単純な足運びという動き一つ取っても、そこに無駄な動きが一切見あたら無いって、スゲー。


 小さな顔は黄金率というか、全てが平均的というか特徴が無いというか。

 あまりに整ってるせいで遠めにはパッと見で地味に見える。

 けれど近寄ってみれば、際立った美しさはコンパニオンとか足元にも及ばないな、この女性。

 常日頃から写真を趣味にしている俺の目には、文句の付け様が無い美人顔であることは、一目で看破出来た。




 大きな丸いメガネと、押し上げる胸の隆起が目を惹き付けて離さない。

 おっぱい&メガネ。

 きまった!この女性をパイメガ婦警と呼ぼう!!


 俺は一目で直感した。

 このパイメガ婦警さんこそ、あの刑事さんが惚れてた《最上級の女》なのだと!!


 その超ド綺麗な婦警さんは俺から3メートルほどに近付くと、声を掛けて来た。

「貴方が柏木天太さんですか?」


 うぉおおおおおおおおお

 形の良い唇から紡がれる耳に心地いい柔らかく優しいアルトの声!!

 期待通りにスカート!! 前が短くて後ろが少し長い形で、ミニではないけれど淡いピンク色のスカートで、これがカンジンだが膝上だ。


 女性は腕を胸の前で組み、両足を肩幅に開き心持ち右足に体重をあずけ艶やかに立っている。


 うぉおおおおおおおおお

 これは絶景のヨ・カ・ン!!

 俺の目が自然と血走る。


 よ・よしっ、往くぜ……イクぜ!!

 漢・柏木イカせてもらいます!!


「そうです、柏木です」

 そう生返事を返しながら、俺は右手でデジカメを婦警さんに向け、撮るフリをしながら、左手の動きで、ドールサイズとなっている守護霊アリアンロッドを操って、婦警さんの両足の間へともぐり込ませるべく駆らせる。

 俺の心臓は、バックンバックン爆発しそうな勢いだ。


「す、すいません写真撮らせてください!!」

 とパイメガ婦警さんに声を掛ける。

 落ち着け!俺。声が上ずってるぞ!


「え?」

 婦警さんはそう言いながら、一瞬チラリと地面に居る《アリアンロッド》へ視線を移した。

 俺の心臓はその瞬間ドキン!!と跳ねたが、直ぐに思い直す。バレるわきゃねーんだ!!

 もし、この婦警さんがUGOのサングラスをしていれば、俺の《アリアンロッド》は婦警さんに見えちまうし、俺がやろうとしてる行為もバレバレだろう。


 が、この婦警さんが掛けているのは普通の丸いメガネだ。

 UGOプレイヤーじゃないんだから、この俺の行為がバレるはずは無い!!


 婦警さんは直ぐ俺に視線を合わせ、可憐に微笑みを浮かべ(ふぉぉぉおおおおおお)

「ダメよ、お姉さんはモデルじゃないのよ?」

 などと言う。

 やべぇ、鼻血出そう。


 これはもう勢いで行くしかないっしょ!!

 急いで婦警さんのスカートから覗く肩幅に広げた両足の間に《アリアンロッド》をもぐり込ませ、真上を見上げさせる……俺のサングラスのサブウィンドウに、婦警さんのスカートの中が映し出された……


「『ハイ、チーズ』」

 デジカメのシャッターを切ると同時に、ボイスコマンドで《アリアンロッド》の視界スクリーンショットを撮るためのキーワードを発声する。


 黒!!!!!!!!

 すっっげーーーーー綺麗なおみあし。

 贅肉一つ無い形の良い足は肩幅に広げてるため、全てが丸見えだった。

 布目やミシン目すらハッキリ視認出来る高画質なSSは刺繍の一つ一つも神々しい。


 完璧なショット!! オレ乙!!

 リアルの若い綺麗な私服婦人警官だっつーのがレア度たっけー。

 お、お宝だー。お宝ゲットだぜーーーーーっ!!!



 勝手に浮かれてる挙動不審な俺を、呆れた目で見つめるパイメガ婦警さん。

 それに気付いて、少し態度を改める。

 おっと、せっかくのチャンス、これっきりにするにはもったいなさ過ぎる。






 夜明け前、左隣でかすかな寝息を立てている彼女が起きるまでにはもう少し間がある。

 俺は彼女が起きないよう、なめらかな肌を右手でなぞりつつ感触を楽しむ。

 と、彼女が目を薄く開けた。


『天太? もう、夕べあれだけシタのに』

『キミが黒い下着を身に着けたら、それが合図だからね。頑張っちゃうさ』

『うふふ、天太は黒がお気に入りだものね』

『もちろんだよハニー。初めて出逢った時も、婚約した日も、初夜の晩もそうだったろ?』

『まさか出逢って直ぐにホテルに連れ込まれるなんて、あの頃は思っても見なかったわ』

『今では?』

『いやだわ、あたしの下着は全部黒じゃないの、ヤダ、言わせないで、恥ずかしい』

『それじゃ、さっそく朝の一番絞「……ぎさん? 柏木さん? 大丈夫ですか?」






 うぉっ!?

 い、今のは予知夢か!?

 んなわけないか。ははは。


「ぁあ、すんません、婦警さんがあんまりキレイだから見とれちゃって」

 えーっ、まずはお知り合いになって、それからホテルに誘うとするか。

 俺のナンパが勝率ゼロだったのは、この時のために運を取ってあったんだな、きっと。


「先日亡くなった刑事の件で、お時間取って頂いてありがとうございます、まずは落ち着いて話が出来る場所へ移りましょうか」

 ぬぉ、軽くスルーされてるぞ? だがしかし!!

「ああ、それなら向こうにイイ感じのホテルがあったんでそこでどうっスか?」


「自分はホテルよりスタバの方が好きなので、そこのスタバでお話させてください」

 くっ、好きとか言われると、そこへ行かざるを得ないじゃないか。

 ことわり慣れてるな、さすがに。


「でも、故人のプライバシーにも関係あるし、周りに人が居ると落ち着かないし、話せない内容も出てくるんじゃないかと思うんスよ」

 自分でもかなり強引だけど、これだけの美人。この先お目にかかれないかも!?

 ガンバレ!俺。


「大丈夫ですよ、最近の警察はオープン化が進んでるんですよ? 脱密室ですからv」

 ぬ~、さすが本職の官僚答弁。

 微妙に意図をズラして、こちらの話を煙に巻こうってんだな!?


「さぁ行きましょう、立ち話もなんですから」

 そう言ってスタスタ歩いていってしまう婦警さん。

 ちょっとしたヒールの靴を履いてるのに、膝を伸ばしてカッコ良く歩く女性だな、このヒト。

 世の中には、ちょっとキレイだとこれ見よがしにモデル歩きして鼻につく女も居るのに、好感度のポイントも高い。


 しかたない、うしろで形のいいお尻を見ながらついて歩く俺。

 このシリ、いつか俺のモノにしちゃる!!

 さっきの妄想もゼッテェ実現させてやるぜ!!




『ピッ』

 システム・メッセージ:守護霊称号 《ハイディング・ハンター》を獲得しました。


『ピッ』

 システム・メッセージ:守護霊称号 《デリュージョン・マスター》を獲得しました。




 この時の俺は《Unreal Ghost Online》では個人情報保護や盗撮行為防止のために《妄想補完》なる機能をシステム側で備えており、女性のスカートの中を盗撮しようとしても、真実の映像とは全く異なるバーチャルな偽の映像が妄想によってサングラスへAR表示され、そのフェイク画像をスクリーンショットに落としているのだ、などとは全く想像もしていなかった。


 つまり、黒のパンティーは俺の妄想だった事が後に判明する。


 さらに、この時の盗撮行為によって、この超絶綺麗な婦警さんに後々までパシリ扱いされ、地獄の底の底まで付き合わされ、考えようによってはパラダイスな人生を送るハメになろうとは、この時点での俺は全く思いもしなかった。


 だが、しかし!!

 画像がフェイクだと知ってたら、やらなかったか!?


 何度自分へ問い掛けても答えはノーだ。

 たとえ事実がどうであろうとも。


 俺にとって、初めて出逢った時のトーコさんが黒のパンティーをはいてた事は、生涯悔いの無い絶対の『真実』なのだ!!!!


 それが漢ってモンだろ!!


次の投稿も、ちょい時間を頂きます。

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