SS:近衛騎士たち
――――俺専属の近衛騎士ウォレスとファイさんは、俺と共にクォーツで暮らしている。
2人は公務の際の近衛騎士としての任務や時には闇の精霊士に混じって警備にあたっている。
ウォレスは代官の父ルクスさんの補佐もしている。
そしてファイさんがクォーツ市街在住となりサナちゃんもこちらに越してきている。
サナちゃんは光の精霊士としても祭壇に勤めており、アリスと一緒に楽しそうにお仕事にあたっている。
「あぁ……サナちゃんもついにファイのお嫁さんに……っ」
とサナちゃんを見ながら本気で悔しがるルーヌさん。
「ルーヌさんには、ヴィヴィちゃんがいるじゃないですか。それに近々式を挙げるんですよね?」
「……うん、そだよ?」
「それとも……不満なんですか?」
あそこまでリーダーシップがあって仕事もバリバリこなしルーヌさん使いが上手なひとを、俺はヴィヴィちゃん以外には思いつかない。
「いや……不満はないけれど……」
「じゃぁ、別にいいじゃないですか。サナちゃんがこっちに来てアリスは嬉しそうだし、俺の騎士のファイさんも幸せそうです」
「まぁねぇ……あぁ……そういやさ、王子付きの近衛騎士といやぁ……クロ殿下……知ってる?」
「……なぁに?」
「ギョクハンアニキってさぁ……昔、近衛騎士だったらしいぜ」
「え……?」
「でもエル殿下がここの司祭になって、アニキもこっちに赴任したんだってさ」
「えええぇぇぇっっ!!?」
あ……でも、護衛だったって話は聞いたことがあるような……?しかし……近衛騎士隊員だったの!?
「まぁ、放置スタイルみたいだけど」
いや放置ってそれ近衛騎士ではないんじゃぁ……精霊士長だけど。司祭でもあるエル兄さんの部下には違いないんだけど……。
「さてと……」
「ルーヌさん?」
「ヴィヴィがさ、今度の秋からこっちに越してくるんだよ」
「あぁ、式の日取りが決まったんですか?」
「いや……それはまだ先だけど。ヴィヴィのやつ試験を受けて……クォーツ州の……州官になったんだ」
「へぇ、さすがはヴィヴィちゃん」
きっと激務のルクスさんも助かりそうな、すごい州官になりそうだな……。
「ちょっくら出迎えてくる」
「はい、行ってらっしゃい。ヴィヴィちゃんによろしくね」
「あぁ、伝えとくよ」
なんだかんだ言っているルーヌさんだが、ヴィヴィちゃんを迎えに行く表情は何となく嬉しそうだった。




