その後のクォーツ祭壇
アリスとの結婚式を終えた俺は、長らく生活していたクォーツ祭壇の独身寮を後にした。
今は、アリスと妻帯者用の寮に住んでいる。
もちろんお世話係の紅消と料理担当のヴェイセルも一緒だ。
そして俺が後にした独身寮の部屋は今は司祭実習中のヨルが使用している。
「ここがクロが長年生活していた部屋……うん、クロの匂いが残ってる……っ!!」
とヨルがベッドにダイブしてそんなことを言っていたんだが。ヴェイセルのセリフに聞こえなくもないのは……気のせいだよね……?
そして今日シズメさまの祭室に行くと、早速お客さんが来ていた。
「ヨル!」
「クロ!」
タイタン祭壇のかわいいちび狼双子精霊は、俺とヨルが祭室に入るとふわもふにうずめる顔を上げてとてとてと抱き着いて来た。
わぁ……何度見てもめっちゃかわいいちび狼双子精霊。俺はリヴィを、ヨルはロータをそれぞれ抱きかかえる。
「今日はフユメさまも遊びに来てくれたんだね」
本性のふっわもふシズメさまの横に、同じく本性の白ふっわもふでもふっと座るフユメさまに駆け寄る。
「えぇ。すっかり仲良しです」
「ん。フユメ、マブダチ」(キラッ)
因みにシズメさまも大人気だがフユメさまもすっかりクォーツ祭壇で大人気。最近ではシルフィー祭壇やカンナギ祭壇にもふたりで遊びに行っているらしく、シルフィー祭壇やカンナギ祭壇にまでフユメさまの助祭檀が置かれたらしい。
「わぁっ!今日はシズメさまとフユメさまのツーショットだっ!」
とそこへ元気よくリオが入って来る。後ろには保護者のローいる。
「そいえばフユメさまは何の精霊だっけ」
「もう、リオ。アダマンタインだろ?」
と、ロー。
「精霊名はあんまり似てない?」
「コラっ、失礼だろ?」
「そうなんですよねぇ」
とフユメさまも。
「……クロ、クロ!」
リヴィが俺の胸元で小さなお手手をかわいらしくぱたぱたさせている。
「アダマンタイン、硬くて、丈夫!」
「あ、そっか!」
とヨルが声を上げる。
「それなら頑丈な盾や、結界ともつながるね」
そいえば……そうだな?
アダマンタインの盾なんかはもうSSSR級の代物だ。因みにタイタン祭壇で異世界三大珍金属で飾り用の盾と槍を作ってもらったリヴィとロータは大感激だったそうだ。精霊同士のコラボだもんなぁ。
そしてそれを見たフユメさま、ミスリルの精霊ギンシュさん、オリハルコンの精霊ヒナハさんも感涙を流していたそうだ。
「まぁっ!では私もシズメさまとリヴィちゃんと
おそろいですねっ!!」
「わ―――――いっ!皆、おそろいっ!!」
リオもバンザイして喜んでいる。ひょっとしてそのためにリオは今の話を?と思っていると……。
「いや、偶然だよクロ殿下。それがリオのいいところだ」
リオマスターのローが教えてくれる。
さすがはロー。リオのことならなんでもお見通しだ。
「ロータだけ……ひとり?」
とそこでロータが物寂しそうにしていた。
「わわっ!ロータ!そう言うことでは……」
「ロータ、安心して。槍も、盾結界アダマンタインのように強くて、硬くて、どんな攻撃も防ぐことができるんだ」
「ほんとっ!?」
「うん、ぼくのユエさんならできるよっ!」
さ……さすがは槍の名手ユエさん!!てかぼくのユエさんって……相変わらず離れていてもラブラブなんだから。毎日通信で会話しているらしいが。
「みんなおそろい!」
『みんなおしょろいっ!!』
かわいらしくきゃっきゃと喜ぶちび狼双子精霊に微笑みつつ、今日もなんだかんだで賑やかなクォーツ祭壇です。




