SS:リョクタのステータス
――――今日もクリスタ祭壇からウズメ姉さんをクォーツ祭壇に送って来たリョクタ。
「それじゃ、今日も行ってらっしゃいっす」
「ん、行ってきます」
わぁっ、新婚さんって感じで微笑ましいなぁ。実は先日、リョクタとウズメ姉さんが結婚したのだ。リョクタはクリスタの碧狼族のアニキたちと
暮らしており、そこにウズメ姉さんも一緒に住んでいる。破壊の精霊の凛さんの加護を持つリョクタは転移魔法も無事覚え、毎日ウズメさんをクォーツ祭壇まで送り迎えしている。
因みに……り
「リョクタアニキ~」
「リョクタ――――っ!!!」
その送り迎えの度に俺とリオはリョクタにダイブしている。
「わぁっ!相変わらず熱烈歓迎でうれしいっすよ!」
リョクタが俺とリオをなでなでしてくれる。はうぅ~リオの毛並みも俺の髪も整っていく。
「そいえば、リョクタのジョブとスキルって?」
まだ聞いたことがなかったな。
「俺っすか?クロ殿下とおそろいのジョブもふり師とスキルもふり上手っすよ」
「リョクタ大好きっ!!!」
「俺もリョクタアニキ大好きっ!!!」
「はっはっは、嬉しいっす」
「……リョクタ、大人気」
はっ!!その時お嫁さんのウズメ姉さんの前で調子に乗ってしまったことに気が付いた。
「そんなリオとクロ殿下も……かわいい」
ウズメさんはグーサインを出している。
「……でも私もふわもふる」
そう言ってリョクタのお耳をふにふにするウズメ姉さん。
「ん……今日も、頑張ろう」
『お~~~っ!!!』
幸せのふわもふで気合い充分っ!
「それじゃ、また迎えに来るっすよ」
『うん、またふわもふる!!!』
こうして俺たちは本日もお仕事に向かうのだった。