光の勇者ロイドを求めて
――――こんな機会なので、俺は双子友だちで幼馴染の金髪紫眼美少年キリカに長年の疑問をぶつけてみた。因みにキリカはジョブ魔人王。
「どうした、クロ」
「あのさ、結局本編にキリカとツユキのお母さんでロイドさんの双子の妹のナタネさんが登場してないなって……名前程度なら出てきたけど……」
ツユキはキリカの双子の兄で同じく俺の双子友だちで幼馴染だ。因みにジョブ勇者。召喚勇者ではなくこの世界の地産勇者だ。
「んじゃぁこの映像見るべ」
「え、なになに?」
「昔、光の勇者特集でロイドさんが出演した時、ウチの母ちゃんも出たんだよ」
ロイドさんはここエストレラ王国を始めこの世界が誇る地産勇者であり、太陽の精霊の加護を授かった光の勇者の名で知られている。
「へぇ、楽しみ~」
ピッ
―――――
~光の勇者ロイドを求めて~
『もう、打つ手がないって言うの……?』
画面に出てきたのはエステラ大祭壇の司祭であり、ロイドさんの奥さんのアデラさん。ジョブメイデン。
『んまぁ……確かに今は太陽の精霊コウリンが不調でな……ずっと寝込んでんだよ』
とキリカとツユキの父でエステラ大祭壇の闇の精霊士長である金髪紫眼の妖艶なルシアンさん。ジョブ魔人王。コウリンさんが不調って……大丈夫かな……?
『コウリンの不調は対の精霊である月の精霊アンエイにまかしときゃぁ大丈夫だろ』
まぁ精霊の不調ってそう言うもんだからね。今も元気にしているしアンエイさんのサポートの元無事回復したのだろう。
『いいえ、一つだけまだ可能性がある……』
そこに現れたのは、ロイドさんに面差しの似ている亜麻色の髪をショートカットにした女性だ。
『ナタネ』
『ナタネちゃん』
ルシアンさんとアデラさんの言葉で彼女がナタネさんだとわかる。
『これよ』
『『これは……っ!!』』
一体……何が……?
『味噌!そう……この小国連合印の味噌で味噌汁を炊き出しするの!!』
……はい?なしてそんな展開に移行するんだ?
『ルシアン。太陽の精霊コウリンの対の精霊である月の精霊アンエイの加護を持つあなたにお願いしたいの。対の精霊の加護を持つ者同士、引き合うはずよ』
確かに炎の精霊と氷の精霊は対の精霊でそれぞれの加護を持つヴェイセルとエル兄さんは互いに引き合うからな……。
『あぁ。わかった』
ルシアンさんが頷く。そして舞台は屋外へ……。
屋外では慣れた手つきで火をおこすナタネさん。味噌汁の具を刻むアデラさん。味噌汁の鍋をかき混ぜるルシアンさん。
……10分後……
『あぁ……る……ルシアン……?』
そこに現れたのは……なんとなく髪がぼさぼさになり、薄汚れた服を着た光の勇者ロイドさんだった。そして頭の上には水色の王都エステラのご当地ぷにこっが鎮座している。
『ようロイド。全く……。ようやく帰って来たな……?迷子勇者め』
『う……ぐ……ようやくおうちに辿り着いたよ~~~っ!』
泣いて喜ぶロイドさん。
『本当に心配したんだから~』
と、アデラさん。
『相変わらずの方向音痴なんだから』
呆れたようにナタネさんが告げる。
『迷子になった時はぷにこっのここをぷにっと押せって言っといただろ?』
と、ルシアンさんがご当地水色ぷにこっのほっぺをぷにっと押すと……。
ペか――――っ!!!
ぷにこっが……光ったあああぁぁぁ――――っ!!!
エステラのご当地ぷにこっにそんな機能があったとは。今度……やってみよう……。てかなしてロイドさん、頭にぷにこっ乗せてんだか。
――――以上、3日前から行方不明になっていた、光の勇者ロイド発見に至るニュースをお送りしました
――――
「な?これがウチの母ちゃんだぜ」
「あの……キリカ……その前に言いたいことがすごいあるんだけど」
「まぁ、わかるぜ。俺もツッコミストのはしくれだかんな」
「うん、じゃぁ……一緒に……」
『迷子勇者ロイドを求めて!?つ――――かニュース番組かよっ!!!』
以上、現場から生中継でお送りいたしました。




