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~この世界で俺は~8


ここにある本が真相であるかはわからないが何も知らない俺にとってはかなり有難かった。

魔法の使い方、戦い方、知識。

この10年で魔法の扱い方、魔力量、戦闘技術、知識や家事も徹底的に鍛えた。

苦手な物がないように、全て自分の手で何もかも出来るようにした。

自由気ままに生きるために。

ただ一つだけまだ足りていないものがある。

それは戦闘経験。

イノシカは食事のため狩りをしていたが、それだけでは経験を積むことが出来ない。

だから、こうして山に入り魔物との戦闘を5歳の頃より始めていた。

始めは何度も死にかけたが、今は魔法や戦闘技術が増えたことにより戦略が多くなったため様々なシチュエーションでの戦いをして経験を積んでいる。

戦闘経験だけは積み重なければ得られない。

そのため、一日の半分は戦闘経験を積む時間を作っている。


そんなある日、いつも通り戦闘経験を積むため山の中へ来ていたグニスだったが、ふと茂みの中が気になった。


何かいる。

探索魔法で確認してみるか。


グニスは探索魔法を使い、周囲を確認した。

近くに一つ反応があった。


「この反応・・・今まで感じたことのない反応だな。でもこの感じは」

そう言いながら茂みの中へ入っていくと、そこには怪我をして倒れている白銀の毛並みをした小さな狐のような生き物を見つけた。

「狐・・なのか?怪我してる。何かにやられてここまで逃げてきたのか?とりあえず治療してあげよう」

グニスはしゃがみこんで右手を広げて狐に向けた。

回復魔法を使い狐の怪我を治した。

「これでよしっと。・・気絶してるみたいだな。一度小屋に連れ帰って看病しよう」

グニスは狐を抱えて、小屋へと戻っていった。


連れて帰ってからグニスは狐でも食べられそうな物を調べてご飯を作り、完成したのでテーブルに料理を置くと、狐が目を覚ました。

「おっ。目が覚めたみたいだな。調子はどうだ?」

グニスは笑顔で尋ねたが、狐は勢いよく飛びあがりグニスに威嚇し始めた。

「待て待て待て。まずは落ち着いて話を聞いてくれ。俺の言葉がわかるか知らないけど聞いてもらえると助かるんだが」

狐はずっと威嚇している。

「君を連れてきたのは理由なんだけど、山の中で訓練をしようと思って歩いていたら怪我をしている君を見つけたんだ。そのまま放っておくわけにもいかないから回復魔法で君の傷を治したんだけど、意識が戻らなかったからあのまま山の中に置いていくと危ないと思って、俺の小屋に避難させるために連れてきたんだ」

そう説明すると、狐は威嚇をやめて自分の体を確認した。

怪我が治っていることを確認していた。

「君が起きた時お腹が空いてると思って、ご飯を作っておいたんだ。今出来たばかりだから少し熱いかもしれないけど」

狐のために作ったご飯を狐の前に置いた。

狐は警戒しているのかグニスをずっと見ている。

「大丈夫。毒とか入ってないよ」

狐の前に置いたご飯を手で掴み、自分で食べた。

「ほらね?毒ならもうこれで死んじゃってるから。他の薬でも同じように何かしらの効果が出ると思うけど出てないでしょ?」

狐の方からお腹の鳴る音がした。

「お腹空いたでしょ?俺も食べるから一緒に食べようか」

グニスは立ち上がって椅子に座り、ご飯を食べ始めた。

それを見ていた狐は警戒しながらも目の前に出されたご飯を見つめた。

もう一度お腹が鳴った。

我慢が出来なかったのか恐る恐る一口食べた。

狐はとても美味しそうな表情を浮かべた後、ご飯を食べ始めた。

涙を流しながら。

その光景を見ていたグニスは微笑ましい表情をしながらも何があったのか気にしながらご飯を食べ続けた。



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