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~学園~4

試験から一週間が経ち、グニスとヨツカは試験結果を確認しに来ていた。

貼り出された結果の中に二人の名前が書いてあった。

それを確認したら学園を出て街の大通りを歩いていた。

「グニス様。今日はこの後どうされるのですか?」

「今日は街を歩いて情報収集をしようと思う。今回は俺1人で歩く。ヨツカはヨツカで自由にしてくれ。用がある時は呼ぶが、付いてくるのは無しだ」

「わかりました。お気をつけて」

ヨツカは深々と頭を下げて見送った。

本当なら一緒に付いていきたいと思っていたが、そうするとグニスに迷惑になると思い何も言わずに送り出した。


グニスは大通りを歩いていたが、壁に体を預けて腕を組み行き交う人々を見ていた。

見ているだけでなく、話している内容も聞いていた。

買い物で値切っている人や食べながら歩いている人など様々な人がいた。

そこに知っている人物を見つけた。

「あれ?グニスさん?」

向こうも気付き、グニスの元へ歩いてきた。

後ろを歩いている護衛の二人も一緒に。

「・・・リーシャか。何か用か?」

そう言ってグニスは目を瞑る。

「いえ、用があったわけではありません。視察で歩いていたのですが、偶然グニスさんをお見掛けしましたので声をかけさせていただきました。それで・・グニスさんは何をされているのですか?」

「何でもいいだろ」

「そ、そうですが何をされているのか気になったので」

「話す気はない」

リーシャはシュンっと落ち込んだ。

「おい、貴様!リーシャ様に対してそんな態度はなんだ!」

そう言ってきたのは後ろにいた護衛の騎士の一人だった。

「リーシャ様は様々な事を頑張り、国に貢献してこられた方なんだぞ!周りにも信用され敬うべき存在の方だ!それを貴様は!」

「いいのです!この方は私の命の恩人です!信用や敬うことは強制するものではありません!私も敬ってほしいとは思っておりません!貴方は下がっていなさい!」

「いえ!言わせてください!いくら命の恩人といえどリーシャ様は我が国の姫なのです!それに以前この者はシューゲン隊長にもこのような態度だったのですよ!?今言っておかなければこいつはわからないのです!」

グニスは片目を少し開け、護衛の人を見た。

少し見覚えがあったが、どうでも良かったのでもう一度目を閉じた。

この護衛の人はグニスが街に着いたときに突っかかってきた騎士だった。

「ですから!」

リーシャが何か言いかけた時、

「どうでもいいだろ。俺は俺のやりたいようにするだけだ。立場があろうが、尊敬されるような人だろうが関係ない。お前に何を言われようが変えるつもりはない」

「なっ!き、きききき貴様~~~~!!!!!」

護衛の騎士は抜刀してグニスに切りかかった。

リーシャは驚きつつすぐに止めようと手を伸ばしたが届かなかった。

もう一人の護衛も騎士を止めようとしたが動き出すのが遅かったので間に合わない。

グニスも目を開け、切りかかってくる騎士を見た。


『ヨツカ、どうせ見ているんだろ?』

『・・・はい。申し訳ありません』

『別に咎める気はない。少ししてから俺のところに来い。それと何が起きても何もするな。殺気も出すな』

『わかりました』


(止められなかったけど、グニスさんなら止めることも避けることも出来るはず)

リーシャは止められなかったことを悔やんだが、グニスの実力からして大丈夫だと思っていた。

しかし、騎士が振り下ろした剣でグニスはそのまま切られてうつ伏せの形で倒れた。

グニスの体からは血が多く流れていた。

ヨツカとリーシャは驚いた。

何故切られたのか理解出来なかったからだ。

周りは騒動に気付いていて見ていたのだが、切られたときに悲鳴が上がっていた。

「ふはははは!貴様がリーシャ様に対して失礼な態度を取るからだ!当然の報いだ!」

「・・・はっ!彼を捕らえて!」

リーシャは驚いて固まっていたが騎士の言葉で我に返り、もう一人の護衛に指示を出した。

「グニスさん!」

リーシャはグニスの元へ駆け寄った。

グニスの体を上に向け、傷口を見た。

「っ!傷が深い!グニスさん!しっかりして!どうして避けなかったのですか!?」

グニスは返事をしなかった。


『ヨツカ。騎士を殺すな。俺のところに来るだけでいい。治療もしなくていい』

『・・・ですが』

『これは理由があっての行動だ。今あいつを殺すのは違う』

『・・・では、殺してもいいとなったら私が殺してもいいですか?』

『それでいい』


「グニスさんを医者に見せるため城に連れていきます!力を貸してください!」

護衛の騎士を拘束したもう一人の護衛は返事をしてリーシャの元へ向かった。

「その必要はありません」

ヨツカが上から降りてきた。

「ヨツカさん・・・」

「グニス様は私が連れて帰ります。人間に見てもらう必要はありません」

「ですが、私の護衛のせいでグニスさんが」

「だからです。人間なんて信用出来ません」

ヨツカはリーシャを睨みつけた。

「・・・いや、このまま城に連れて行ってもらう。ヨツカが運んでくれ」

「グニスさん!?」

グニスが話したことに驚いたリーシャ。

「せっかくだからこのまま訪問させてもらうことにする」

「それはまた今度でいいです!今は怪我を!」

ヨツカがグニスを抱きかかえた。

「そういうわけです。早く行きますよ」

ヨツカはグニスを抱えたまま歩き出した。

「ちょ、ちょっと待ってください!貴方は拘束した騎士を連れてきなさい!」

護衛の騎士に指示を出し、リーシャもヨツカの後を追った。



__________


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