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~いざ、エルロッテ国へ~12

受付に戻り、冒険者についての説明を受けた。

まず、冒険者にはそれぞれランクがあり、GランクからSランクとなっており、依頼をこなしていくことにランクが上がっていくようになっている。

また、実力に合った依頼を斡旋したり、指名依頼が発生したりする。指名依頼は断っても問題なく、その場合は別の信用できる冒険者に移る。指名依頼をする場合は普通の依頼より多くの依頼金を支払い、指名する人を第三候補まで準備する必要があるので貴族などの裕福な人が指名依頼をすることが多い。

ランクは基本的には順番通りに上がっていくが、特例でランクを飛ばして昇格することもある。

冒険者カードに期限などは無く、身分証としても使用できる。

冒険者同士の揉め事はギルドは関与しない事。ただし状況により関与することはある。冒険者として犯罪行為などを行った場合はギルドカード剥奪など重い処罰を課せられる。当然犯罪をすれば騎士への引き渡しが行われる。

など様々なことを聞き、無事に登録が完了した。

「以上で説明は終わりですが、何か質問はございますか?」

「いや、大丈夫だ」

「それでは本日からよろしくお願いします」

リラは深々と頭を下げた。

「・・まだいたのか」

グニスの横にいたセレーネが言った。

「いいでしょ?それより明日ギルド来るの?」

「いや、今日この街に来たところだからな。明日は街を見て回るつもりだ」

「それなら私が案内しようか?何も知らないまま歩くより知ってる人に案内してもらった方がいいでしょ?」

グニスは少し考えてから、

「そうだな。それじゃあ昼からでいいか?朝は別の事したいから」

「わかったわ。じゃあ明日の昼にギルド前でいいかな?」

「ああ。それでいい」

「それじゃあ明日待ってるね~」

そう言ってセレーネはギルドの外に向かっていった。


出ていったのを見てから、ヨツカを見た。

不機嫌そうな顔をしている。

リラの方へ振り返り、

「それじゃあ俺たちもこのまま帰ることにする。知り合いを待たせすぎるのも申し訳ないんでな」

「はい。またお待ちしております」

グニスとヨツカは出口に歩いて行った。


ギルドを出たところで話し声が聞こえた。

「なんで貴方がここにいるのよ!」

「今日は案内でここに来ているんだ。今はその人を待っているんだよ」

「護衛とか城での仕事はいいの!?」

「姫様から優先して案内の仕事を仰せつかっているんだ。護衛は別の者がしている」

「だからって・・・」

グニスは話している方を見た。

そこにはさっきまで一緒にいたセレーネとシューゲンがいた。


二人は知り合いだったのか。

騎士隊長にAランク冒険者。

悪人の引き渡しとかで知り合ったんだろうか。


グニスとヨツカは二人の元へ向かった。

「それなら案内を別の誰かに任せるとかして、貴方が護衛の方が姫様も安心でしょ!?」

「それはそうかもしれないが、姫様の強いご意志なのだから仕方ないだろ?俺もそうしようとしたんだが、姫様に断られたんだよ」

「それでも意志を貫きなさいよ。これだから貴方は・・・」

「・・・ん?」

シューゲンが歩いてくるグニスとヨツカに気が付いた。

「無事に終わられたのですか?」

セレーネもシューゲンが見ている方を見た。

「・・・えっ?」

セレーネが少し固まった。

「ああ。何とかな。試験官がいないからって別の日になりそうだったけど、そこのセレーネのおかげで今日登録することが出来たよ」

シューゲンが一度セレーネを見てからもう一度グニスの方を見た。

「そうでしたか。何かご迷惑になることはしませんでしたか?」

「いや?試験官としてちゃんと見てくれていたと思うぞ。こっちも情報とか聞けて助かったから」

「・・・知り合いってこの人だったの?」

セレーネから質問された。

「ああ。シューゲンさんもギルドに入るのを躊躇っていたし、外で待ってるって言ってたからあまり言わない方がいいと思ったんだ」

「そういうわけではないのですが、中に入るとセレーネに会うかもと思って外で待つことにしただけです。会うと今のようにいろいろ聞かれそうだったので」

セレーネが少しイラっとしたようだ。

「何よそれ!当然でしょ!?大事な仕事があるのにこんなところにいたら気になるでしょ!?それに妹に対してその言い方はないんじゃないの!?」


妹だったのか。

言われてみれば似ているような気がするな。


「実際そうだろ?こっちの話も聞かないで自分の言いたいことすぐ言うだろ」

「ちゃんと聞いてたじゃない」

「まったく・・・。申し訳ないグニス殿。私の妹がうるさくて」

「うるさいって何よ・・」

「気にしてない。それよりこれから美味しいご飯を食べさせてくれるんだろ?ヨツカの機嫌が直るくらいの物を頼むよ」

「わかりました。それでは行きましょうか。セレーネは帰るんだろ?気を付けて帰るんだぞ」

「私も行くわよ!お兄のおススメなんてヨツカさんが気に入らないわよ!私の案内する店に行きましょ!」

セレーネはヨツカの手を掴んで走った。

「ちょっ!何するんですか!」

「美味しいところに連れて行ってあげる。お兄もグニスさんも早く~!」

グニスは驚いていた。

ヨツカなら手を掴まれる前に避けると思っていた。

なのに避けずに一緒に行ったからだ。

空気を読んだのか、目立たないようにしたのか、心境の変化があったのかはわからないが、人に掴まれるのを拒まなかった。

「・・・・妹がすみません・・」

「・・・いや、気にしなくていい」

二人はセレーネとヨツカの後を追った。



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