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~いざ、エルロッテ国へ~7

入口の大扉から中に入り、街の中へ入った。

中は活気に包まれていて、騒がしい印象を受けた。

シューゲンに案内されてまず宿の手配を取ることになった。

エルロッテ人気の宿の中に入ると、

「あれ~?隊長じゃないか~。こんなところに来て仕事はいいのかい?」

受付に立っている女性が話しかけてきた。

「やあ女将さん。これでも職務中なんだがね。この二人をしばらく泊めてもらいたいんだが部屋の空きはあるかい?」

シューゲンが体を横にしてグニスとヨツカを見えやすいようにして手を使って紹介した。

「なんだいなんだい。仕事って道案内かい。護衛はいいのかい?」

「それよりも重要な職務だと仰せつかっているんだ。今はこの方達が泊まれるかを聞いているんだが」

「わかってるさ。部屋はあいにく一つしか空いてなくてね。一緒でいいなら部屋を取るようにするけどどうする?」

女将さんがグニスに尋ねてきた。

「ああ、別に一部屋で構わない。それで頼む」

「はいよ。それじゃあこれが部屋の鍵さ」

そう言って女将は部屋の鍵をグニスに投げて渡した。

「二階の一番奥の部屋だからね。もう遅いからご飯食べていくかい?」

「いや、私が彼らにご馳走することになっているから大丈夫だ。それにこれから身分証も作りに行くからね」

シューゲンが代わりに答えてくれた。

「身分証って、どこで作るつもりだい?」

「彼らは強いから冒険者ギルドに行ってギルドカードを作ってもらうつもりだ。期限などもないから面倒な手続きは一回で済むからね」

「なるほどね。あんたらはそれでいいのかい?」

「ああ。身分を証明するものさえあればいいと思ってる」

ヨツカも同意を込めて頷いている。

「それならいいんだけどね。あそこの連中は首を突っ込んでくるやつもいるから気を付けるんだよ」

「それじゃあ女将さん、私たちはこれで」

三人は宿を出て、冒険者ギルドに向かった。


少し歩くと、大きめの建物の前に着いた。

入口の上には看板で冒険者ギルドと書かれている。

「宿の女将さんからも話があったと思うが、喧嘩を吹っかけてくる者や絡んでくる者もいるが、そういう輩だけじゃないってのはわかってほしい」

「わかってる。いろんな人がいるってことぐらいは。ヨツカもここでは揉め事を起こしたくないから大人しくするようにしててくれよ」

「わかりました。しかし人族に喧嘩を売られて買わないというのは面倒ですね」

「我慢だ。問題を起こしてカードが貰えなかったら元も子もないだろ?」

「私は別に無くてもいいんですけどね」

「それは俺もそうだが、面倒事になるだろうし一応持っておく方がいいと思う。ヨツカがいらないと思うのであれば作らなくていいが、俺は作るから俺の邪魔をしないようにってだけだ」

「・・・すみません。私もグニス様と一緒に行動したいので作ります。我慢するのでお許しください」

ヨツカは深々と頭を下げた。

「別に怒ってないよ。お互いしたいようにして邪魔をしないようにするってだけだから」

グニスはヨツカの頭を撫でた。

「えっと、私はこちらで待っておりますのでお二人で中に入って手続きをお願いします。騎士隊長が中に入ってしまいますと、いろいろとご面倒をおかけいたしますので」

「わかった。そっちの事情は気にしないでおよ。それじゃあ行こうか」

「はい!」

グニスとヨツカは冒険者ギルドの中へ入った。


中に入るとテーブルではお酒を飲んでいる人や話している人、ボードの前に立って貼られている紙を見ている人、受付で話をしている人など様々な人がいた。

二人はギルドカード発行のため受付の元に向かって歩いた。

「騒がしい場所ですね」

「冒険者ギルドってのはこういう所なんだろう。気にすることでもない」

「そうですね。対して力のない人族の集まりですからね。こんなところで時間を使うくらいなら修行でもしたらいいと思いますけどね」

「それには同感だな」


二人は受付の前に着いた。

「こんばんは。何かご依頼でしょうか?」

受付の茶髪で髪が肩ぐらいまでの長さの若い女性が話しかけてきた。

「いや、ギルドカードを作ってもらいたくて来た。身分証になるみたいだからな。知り合いに連れてきてもらったところなんだ」

「そうでしたか。それではご登録にあたっていくつか記入してもらうものと、簡単な試験をさせていただきますがよろしいでしょうか?」

「試験?それはどういうものだ?」

「冒険者ギルドの依頼には様々な依頼がございます。討伐、採取、護衛、運搬など。ギルドの信頼もございますので誰でもというわけにはいかないのです。依頼の失敗が続いたりするとギルドの信用も落ちてしまいます。なのである程度の実力者でないといけません。もちろん依頼にはランクがございますので、実力に合った依頼を受けていただくので失敗することは限りなく少なくしております。それでも予想外の出来事などが起こりえることもありますので、それを踏まえてのランクを設定させていただいております。簡単な試験というのは試験官と模擬戦をしていただいて、試験官が問題ないと判断されれば正式に冒険者登録してカードの発行をいたします」

「なるほど。それじゃあとりあえずその模擬戦をしたらいいんだな」

「そうなのですが、現在試験官が出ておりまして模擬戦が出来ないのです」

「困ったな。知り合いも待たせてるから、出来れば今日お願いしたいんだけど」

「しかし、試験官がご不在となると本日行うのは難しいかと」

すると近くを歩いていた人を見て受付の人は声を出した。

「セレーネさん!」

そう呼びかけて、歩いていた赤髪のロングでハーフアップの髪型をしている女性はこちらに気付き歩いてきた。

「どうしたんだリラ?」

セレーネと呼ばれた女性はグニスの横に立った。

「セレーネさん。こちらギルド登録に来られた方なのですが、本日試験官が出ていて模擬戦が出来なくて。知り合いを待たせているから今日登録をお願いされているのですが、代わりにセレーネさんが模擬戦をしていただけませんか?」

「私がか!?いやしかし・・」

女性は少し慌てている。

すると受付の人がグニスに対して、

「こちらはセレーネさん。冒険者ランクAの実力者です。彼女でしたら試験官として申し分ないと思いますので、彼女でよろしければすぐにでも可能ですがいかがなさいますか?」

「待て、まだいいとは・・・」

セレーネが何か言おうとしているが、遮ってグニスが、

「それで問題ない。登録が出来るのなら相手が誰でも構わない」

「かしこまりました。それではご案内いたしますので付いてきてください。セレーネさんもお願いします」

受付のリラとグニスとヨツカは歩き出した。

「・・・・ちょ!まだ私何も言ってないんですけど~!!!」

そう言いながら三人を追いかけた。



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