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~いざ、エルロッテ国へ~2

グニスとヨツカは数日ほど街道を歩いていき、東のアレストーラ国方面へ向かう道を過ぎ、エルロッテまで馬車で残り1日の距離まで来ていた。

ヨツカはこの数日、人化を解いて元の姿に戻ってグニスの肩に乗っていたり、魔物と遭遇した時に戦闘したりしていた。

グニスも魔境の山にいない魔物との戦闘を経験するため何度か戦ったが、ほとんどヨツカが倒したためあまり戦っていなかった。

というにもヨツカがグニスの手を煩わせないように自分から先に戦っていたのだ。

数が多くても魔境の山に比べるとかなり弱いので、ほとんど一撃で倒せてしまうほどだったのでグニスが戦ったのは最初の戦闘と退屈しのぎに少し戦っただけだった。

ヨツカも飽きたのかグニスの肩に乗って話しながら魔法で倒していた。

倒した魔物は魔石になるので売ればお金になるので、倒した魔物の魔石は収納魔法に入れるようにしていた。

ずっと小屋で暮らしていたのでお金など持っていなかったので、街に着いてもお金が無いと何も出来ないのでは困るからだ。


そして、グニスとヨツカは話しながら歩いていると、街道の先に馬車が止まっているのが見えた。

その周りには大勢の人が見える。

「グニス様。あれは何でしょうか?」

グニスは目に魔力を集めて、馬車の方を見た。

「人同士で争ってるな。馬車を守っているのが冒険者で、それを襲っているのが盗賊みたいだな。馬車の中には商人が一人って感じだな」

相手の情報がわかる鑑定魔法と遠くを見ることが出来る観測魔法を使って状況を確認した。

ヨツカは鑑定は使わずに観測魔法のみ使って確認していた。

「そのようですね。その盗賊というのが多くて押されているように見えますが」

「冒険者の方は実力もそこまで強くないみたいだな。それに他の冒険者はすでに負傷していて防御に手いっぱいみたいだ」

歩きながら状況の確認をする。

「あの状態が続いたら押し負けてしまうでしょうね」

「少し恩を売っておくか」

「冒険者にですか?あの程度の冒険者に恩を売っても、半年前にグニス様がお助けしたあの女みたいに何かあるとも思えませんが」

ヨツカはリーシャの事を思い出し、頬が少し膨れていた。

「冒険者の方じゃなくて商人の方だよ。あの商人かなりの有名人みたいだ。恩を売っておけば物を買う時とか売るときに贔屓にしてくれるかもだしな。街で何か問題が起きてもあの人の知り合いみたいなことを言っても悪者扱いされず平和に過ごせると俺は思う」

「でもそれだと少し目立つのではないでしょうか?助けるということになるのでしたら冒険者が苦戦しているのに、私達が簡単に倒してしまうと冒険者の方でも話題になるでしょうし、商人の方も特別扱いを受けていると思われて注目されるかもでしょうし」

「大丈夫だ。冒険者には眠ってもらって盗賊は捕らえる。商人には助けたことを見てもらい、後日商人の元へ訪れる。そうすれば何も問題ない。商人には後日訪れることを伝えるのと。見たことは口外しないよう言っておく、もしくは口外出来ないような魔法を使えば噂は広まらない。特別扱いされるかわからないが、取引相手とかで訪れていれば怪しまれることもないだろう」

「なるほど!よくお考えになられてますね!さすがグニス様!」

ヨツカは尻尾を振り、頬をグニスの頬に擦り付けた。


商人だから助けた時のことは魔法をかけなくても口外しないだろう。

冒険者よりも強い俺たちに助けられて自分の目で強さを見ているわけだから、他の商人に取られないようにしたいだろうからな。


「まあとりあえずサクッと恩を売るために片付けるか。今回は俺がやらないと意味がないから俺が戦うからな」

「・・・・わかりました。本当でしたらグニス様の手を煩わせるわけにはいきませんが、グニス様が助けないと意味のない作戦なのは私も理解しています。なので何人かだけでもお相手させてもらえませんか?」

ヨツカは悲しげな表情を浮かべるもすぐに戦いたい表情に変わる。

「それ・・本当にわかっているのか?」

少し呆れたようにヨツカに聞いてみるも、

「はい!もちろんです!」

と、得意げな態度で答えられた。

「・・・はぁ。仕方がない。じゃあ馬車の右側の方を頼んだ。俺は他の全てを請け負う。あー、あと一応人の姿で頼む。ヨツカの顔も商人に覚えてもらうためにな」

「わかりました!お任せください!」

ヨツカはグニスの肩から地面に降りて人の姿に変えた。



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