~いざ、エルロッテ国へ~1
5か月の月日が経った。
あれから何事もなく平穏な日々を過ごしている。
グニスは普段の日々に加えて例の薬について調べるため本を見て調べていた。
一度全ての本を読んでいるのだが、もう一度調べることにしたのだった。
当時は興味がなかったものの中に書かれている可能性もあるため詳しく見ることにしたが、どこにも書いてなかった。
そのような情報を見た記憶がなかったので期待は薄かったが、何もしないのは嫌だったので出来ることをした。
今日は少し準備していた。
約束の日の1か月前になったので少し早いがエルロッテへと向かうことにしていた。
早めについて街を観光する目的と情報収集をするためだ。
グニスは準備を終えて、小屋の外に出た。
外に出ると、ヨツカが待っていた。
「待たせたか?」
「いえ。私も畑の様子を見たり準備したりしてちょうどここに来たのでそんなに待っていませんでしたよ」
ヨツカは笑顔で答えた。
「とりあえず街にさえ行ってしまえば転移出来るようになるから様子を見なくても大丈夫なんだけどな」
転移は一度行ってしまえば行き来できるようになる。自分が何も知らなければ転移出来ないが、知っている場所には転移が出来るということだ。人なら魔力の波長を知っていれば転移が可能である。
「そうですが、少しだけでも離れるとなると気になってしまうのですよ」
「初めは慣れなかったけど出来るようになってからは大切に育てるようになったからな」
「はい。なにせグニス様が生まれてからグニス様を支えていたのはこの畑ですので」
「それならしっかり世話してあげないとだな」
グニスとヨツカは廃村へ転移した。
廃村に着いた二人はこの後の事を話し合った。
「案は3つある。一つは全力で向かってすぐに辿り着く。もう一つは半分の力で向かう。最後にのんびり向かう・・だ。ヨツカはどれがいい?」
ヨツカは即答した。
「のんびり向かう、です。全力で行ってしまってはせっかくの旅がもったいないです。半分の力で向かうのは中途半端な感じなので。それに比べてのんびり行けば旅も楽しめますし、魔物とも戦えそうですから。それに長い間グニス様と一緒に旅が出来るのが一番のご褒美です」
「じゃあのんびり行こうか。俺ものんびり行きたかったから1か月前から出発することにしたんだから」
「はい!エルロッテというのは北でしたっけ?」
ヨツカは北の方を向いた。
「わざわざこの村にまで来たのには理由があるのですか?」
グニスは収納魔法から地図を取り出して広げた。
「俺たちが今いるのは山の麓付近だ。ここから南に行って、山を回るように行くんだ。この山は大陸の真ん中にあって、その周りは街道になってて整備もされている。この村は方角で言うと山の北西の位置にある。わざわざ遠回りするのは自分の目で何があるのかを確認したいからだ。転移も出来るようにしておきたい」
ヨツカは納得した。
「普通に歩いたら、かなり時間がかかるけど俺たちがのんびり歩いても20日もあれば着くと思う」
山を一周するのに馬車で1か月はかかる距離を歩いて20日で着くと思っていた。
少し遅れそうなら走ればいいと考えていた。
「それじゃあ行きましょう!グニス様!」
二人はまず街道を目指して歩き始めた。
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