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~この世界で俺は~10


あれから4年の月日が流れた。

グニスは普段通りの生活をしていた。

畑仕事、狩り、勉強、修行。

特に勉強と修行には力を入れていたおかげで戦闘経験を積むことも出来たし、勉強していろいろな魔法や戦闘知識を身に付けていた。

今はその魔法の修行をしているグニス。

すると背後から声が聞こえた。

「グニス様~!」

魔法の修行を一時中断して背後を見た。

「どうしたんだヨツカ?」

声の主はヨツカという銀髪の長髪で緑色、いや緑にしては明るいので黄緑色のような瞳に白のワンピースを着て、サンダルのような履物を履いているとても可愛い女の子だった。

前世だったらモデルでもしていそうなほどの可愛さだ。

そして白銀の尾が4本、頭には耳が生えている。

「畑の仕事終わりました~。今日の野菜はすごくみずみずしくて美味しそうでしたよ」

「そうか。それは今晩のご飯が楽しみだな」

「はい。とても楽しみです。私もお手伝いさせていただきますね」

「お願いするよ。・・それにしてもよくここまで出来るようになったな。初めは全然だったのに」

「もう。その話はやめてくださいよ。グニス様が異常なのと私が力を抑えられていたので仕方ないんですよ」

「あっはは」


そう。この子はあの時助けた狐だ。

あの時に名前を付けたのが「ヨツカ」と決めた。

特に名前に意味はないのだが、ふと頭に浮かんだ言葉だったんだ。

あれからヨツカはここに住み、俺と一緒に勉強しているうちに言語に関する魔法を見つけてヨツカが必死に勉強して身に付けた。

言語は難しくなかなかすぐには覚えられなかったが、2年で完全に覚えた。

他にもいろいろな魔法を一緒に修行したりして身に付けられるようにした。

人の姿をしているのは最近変化出来るようになったみたいだ。

魔法ではないみたい。

狐の固有の力なのだろう。


「あれから4年も経ったんだな」

「そうですね。助けてもらった時からグニス様のために生きることを決めたときでした。助けてもらえなかったら今頃私はきっと・・・」


ヨツカが話せれるようになってからヨツカが何故あの時、怪我をしてあの場にいたのかとヨツカについて話してくれた。

おそらくグニスが初めて会った時に自分の事を話したからヨツカも自分の事を話してくれたんだと思う。


ヨツカは神狐族の長の娘の一人で集落に暮らしていた。

何事もなく平穏に暮らしていた。

ある日、人族が多く集落に攻めてきた。

神狐族は人族よりかなり優れているため遅れをとることはないはずだった。

しかし、何かの波動が通ったと思ったら体に力が入らなくなったのだ。

神狐族は力を抑えられ実力が全く出せないまま人族に蹂躙されてしまった。

そして、ヨツカの親は人族に見つかる前にヨツカを逃がした。

しかし力を抑えられているため魔物にも勝てず傷つけられ、何とか振り切ったところで意識を失ったそうだ。

そして俺に拾われて人族に捕まったと思ったが食事を出された。

毒が入っているか何か妙な物が入っているかもと警戒していた。

しかし人族である俺は目の前の食事から自分の口に一口食べた。

毒が無いこと伝えるために自分で食べたのだ。

この人族は一体なんなのかと唖然としたが、目の前の食事が美味しそうに見えたらしい。

集落から逃げてどれくらい経っていたのかわからないが、お腹は空いていたとのことで一口食べると美味しさのあまり夢中で食べてしまったようだ。

そしてこの人族の優しさが嬉しくて泣いてしまったようだ。

それから人族である俺が自分の事を話してくれ、同じ人族に親を殺され、ヨツカよりも若くというか生まれたてで放り出されたことを知ると、似ていると感じるのと同時にこの人族は心が強いんだと思い、思わず懐に飛び込んだようだ。

そして少し悲しそうな表情をしていたのを見てヨツカ自身が心を痛み、頬を舐めていた。

この時、ヨツカの中であることを決めたみたいだ。


この人族を主と認めて支えていこうと。


でも自分の育った集落や復讐の事も考えていたとのこと。

集落の事はとても気になっていた。

とりあえず力を抑えられているので何も出来ないと悟り、今は回復をしないといけないことを。

そして俺にこれからどうするかと聞かれたとき、ヨツカは即答していた。まずは体を休めたいと。

意図は俺に伝わっていてよかったと思ったようだ。


それから言語を覚えて話せるようになり、話してくれた。

話を聞いてすぐに俺たちは集落に向かった。

魔物には探索魔法と認識阻害の魔法を使って接触しないようにした。

急ぐ必要があった。・・・2年も経っているので手遅れなのは間違いないが。


小屋から集落まで普通に走れば3日だが、ヨツカを抱えて走って半日で着いた。

ヨツカは早すぎると呟いていたが、すぐに集落の状況に絶句していた。

集落はぼろぼろに変わり果てていた。

集落の中を歩いても何もなかった。

ヨツカはグニスから降りて、集落の中を歩いた。

そして長の家があったであろう場所で立ち止まった。

ヨツカの目から涙が溢れた。・・・たくさん。大声を上げて泣いた。

グニスはとても悲しい顔をした後、怒りの顔をして歯を嚙みしめ、拳を握った。

その直後、魔力が溢れ出た。

ヨツカは泣きながら後ろを振り返り、グニスの魔力に少し恐怖したが、グニスが言っていた言葉を聞いた。


絶対に許さない。何があろうとここを襲ったやつを絶対殺す。と聞こえた。


ヨツカはその言葉を聞いて落着きを取り戻して、グニスを落ち着かせるため左肩に乗って頬を舐めた。

それでもヨツカはグニスの魔力に恐怖は無くなっていなかった。

少し震えている。

グニスは落ち着き、魔力を抑えた。

グニスはヨツカを撫でてヨツカも落ち着かせた。

申し訳ないことをしたと思ったのだ。

そのあとは集落を捜索して何か残っているものを探した。

しかし本当に何もなかったので小屋に戻ることにした。



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