~この世界で俺は~1
とある山の中にある小さな小屋。
そこには一人の男性が住んでいた。
黒髪、青色の透き通るようで綺麗な目で整った顔立ち。
周りから見るとイケメンという部類になるだろう。
身長175cmの標準的な体系。
白のシャツを着ていてズボンは黒のパンツ。
靴は黒のラインが入った白い靴。
鍛えられているが見た目ではわかりにくいほど。
その男性は家を出て森の中へ入っていった。
俺が森に入ったのには理由がある。
・・・そう、狩りだ。
生きるためには衣食住が必要だ。
そのために森へ入り、狩りをする必要がある。
本来なら猪、鹿、鳥や川にいる魚を手に入れて調理するはずなのだが、この山には何故かそのような動物がいない。
似たような生き物はいるが、おそらく同じ生き物ではないだろう。
なぜならこの辺りの生き物は、
ガサガサッ
男性は左側からした音の方を向いた。
そこには猪と鹿が合わさったような生き物がいた。
大きさは鹿と同じぐらいで猪の見た目に鹿の角が生えている。
「ようやくお出ましか。それじゃあいつも通り食材としていただくか」
生き物は男性に向かって突進してきた。
男性は軽くジャンプして躱した。
生き物はそのまま木にぶつかった・・・いや、木をへし折った。
そして生き物は振り返りまた突進してきた。
「相変わらずパワーはすごいな。だからこそ肉が引き締まっていて美味しいのかもしれないが」
男性は簡単に右に避けて左足を前に出し生き物の足に引っ掛けて転がした。
男性は歩いて近付き、右手で生き物の腹を殴った。
生き物は殴られただけで息絶えた。
「やっぱり何も考えずに突っ込んでくるだけの敵って楽だな。脳まで筋肉なのか。まあこのイノシカを狩るだけだしいいんだけど少しは歯ごたえってのがほしいかな」
最初はこんな風に思う余裕なんてなかった。
このイノシカと初めて会った時もそうだけど、こんな場所で一人になるなんて思いもしなかった。
・・・あの頃よりは今の方が楽しい。
この世界について少し知ることは出来たがこの山以外の事は実際に見たことがない。
「まぁ快適に暮らせているから山を出るつもりはないが、いずれ外の世界を見に行ってみるのも楽しいかもしれないな」
俺には別の世界の記憶がある。
転生というやつだろう。
日本というところで生きていたのだが事故に巻き込まれ、気が付けばこの世界で意識を取り戻した。
おそらく事故で死んで前世の記憶を持ったまま、この世界で新しい命として生まれたのだろう。
でも今の俺が前世としての俺だったのか、この世界の俺なのかはわからない。
なのでこれは俺自身が決めることだ。
そして前世の名前は捨てた。
今の俺はグニス・レイフォンとしてこの世界で生きていく。
前世の記憶も大事にしていきたいと思う。
そう・・俺が決めたんだ。
もう後悔しないようにこの世界で生きていくんだ。
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