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悪党の俺、覚醒します。  作者: ひつきねじ
93/145

93<不義と背信の徒~最悪に至るまでの選択肢~

妖竜と行動する内に気付いてしまった



とてつもなく重大な事実に、気が付いてしまったんだ――……



唯一、俺が人より秀でていると思っていた諜報技術は

妖竜の卓越した能力の前では塵芥も同然であった

「ズルい」とさえ思った

三十九歳のいい大人だが、子供のように駄々を捏ねて

床をのたうち回ってやりたいとさえ思うほどに理不尽であった


「俺は……なんの役にも立てないんだなぁ」


遠くを見つめ、黄昏るように呟く

四十手前のおっさんの寂しい独り言を聞いた小竜が

焦る様にもぞもぞと肩の上で動き、その動揺を代弁するかのように

小竜以上に狼狽えた声色でクラウスが話しかけてきた


『 アシュ?!どうしたんだ突然! 』


「俺は役立たずだ」


『 そんな事あるはずがない!

  誰に言われたのだ?!

  言ったヤツは今すぐにおれが殺してやる! 』


「だってお前さぁ……お前……

いや、なんでもない」


『 おれが?!おれが何か関係しているのか!!?

  おれはアシュがいないと生きていけない!

  アシュが必要だ!アシュは役立たずなんかじゃないっ!! 』


なんかクラウスが白熱し始めたぞ

物凄く必死な声色が小竜を通じて聞こえてくるものだから

つい上体を仰け反らせてしまった


「落ち着けクラウス、俺が悪かった」


『 アシュは何も悪い事してない!!アシュは悪くない!! 』


「いやマジで落ち着……あーそうだな

改めて思い返してみればクラウスの言う通りだ

俺もお前も悪くないしよくよく考えたら俺は役立たずじゃなかった」


『 そうだ!アシュは必要なんだ!!

  アシュがいないと、おれは……おれは…… 』


怒鳴り声が泣き声に変わった

鼻をすする音まで小竜を通じて聞こえてくる

めちゃくちゃ悲痛な声色じゃないか、お前そんなに俺に依存してたのか?

後々独り立ちさせるためにも適切な距離は保つべきだな

ひとつの事に拘り過ぎたり執着してもいい事はない


「うんうん、悪かった

他の誰でもない、お前が宛がってくれた小竜が

隠密行動においてあまりに……あまりに有能過ぎてな

井の中の(かわず)だった自分が恥ずかしくなっただけなんだ」


『 コイツがアシュを!あろうことか蛙だと思わせたのか!!?

  主を愚弄するとはピクシードラゴン貴様ァ!!! 』


クラウスの言葉を伝えると共に

「ピィ!!」と悲痛な鳴き声を上げた妖竜の頭をすかさず撫でまわしておく


「早合点するなクラウス

妖竜はよくやってくれている、お前が厳選してくれたコイツがいなかったら

皇城に忍び込む事すらできなかった、お前と妖竜のお陰だ

ありがとなクラウス」


有能過ぎる小竜が付いてくれた代わりにアシュランが長年培ってきた

隠密スキルとそれに対する自信や誇示が全部腐ったけどな。

……この世界の魔物、ハイスペックすぎない?

クラウスは今の言葉に感動でもしたのか声を震わせて俺の名を呼ぶ


『 アシュ……勿体ないほどの言葉だ、我が主よ 』


「いきなり仰々しいな、従者ごっこもほどほどにしとけよ?

まぁとりあえず、だ

妖竜は役立ってくれてる、何もかもが順調快調絶好調だ

(アシュランが失意体前屈してるけど)

というわけでお前はそろそろ寝ろ、あと三時間もすれば明け方だろ」


『 むぅ……だが、おれには情報を書き留めるという大役が 』


「四時間ほど仮眠を取る、お前もそうしろ

妖竜の能力のお陰でわざわざ宿に戻らず

場内を堂々と散策できるようになったからな」


そう、()()()散策できるようになってしまったのだ


何しろ俺と妖竜の姿は誰の目にも見えないし声も聞こえない

立てる音すら感知されない状態だ

皇城内は人目を気にせず調べ放題になってしまっている


無理ゲーだと思われるほどの高難度スニーキングミッションが

チュートリアル張りの至れり尽くせりお手軽難度に早変わりだ


アシュランの誇示だってそりゃあ腐りもする

妖竜の能力を目の当たりにして以降、ダメージが大き過ぎて

皇城内の金目の物を前にしても沈黙が続いてるくらいだから相当重症だな

妖竜の持つ能力がこれほどに強力でトンでもないものだとは思いもしなかった

彼等が本気になれば人間などひとたまりもないだろう


何故こうも強力な能力を妖竜が有しているのか

気になって聞いてみると、クラウスは

今回俺に宛がった小竜が「特に優秀である」というだけで

全ての妖竜が同じ能力を有しているわけではないという話をした上で

言葉を選ぶように説明し始めた


曰く、

全ての魔物や魔族は多かれ少なかれ『魔力』を有しており

人間が扱う『導力』とは根本から異なる非常に強い力であるらしい


魔物の肉には『魔素』と呼ばれる、人間にとって害となる毒素が含まれていて

わざわざ導術で浄化してからでないと食用にはできないという知識が人間の常識として社会に定着しているが

魔物や魔族にとっては『魔素』が多ければ多いほど

栄養豊富な食肉、というのが常識だった


職業資格を持つ騎士(セイン)導師(セラヴ)にとって魔物の持つ導力回路は

導力枯渇時の緊急回復手段でもある、とエメラインから聞いたことがある

あくまで最後の手段だ、と言っていた理由が

クラウスの説明を聞いた今ならよく分かるな


根本が異なると教えてくれたクラウスの説明が事実であるなら

「魔物に導力回路がある」という

人間の認識そのものが間違っている事になる

そして『魔力』に一切の耐性を持たない人間は

『魔力』によって行使される『魔法』に対抗する術も持っていない


だからこそ簡単な幻覚魔法にも深くはまり込み

目の前で俺が騒ぎ立てても一切気付く事ができないほど強力な力になっているのだ、というのがクラウスの説明だった


(魔法……)


まさかここでその単語が出てくるとは。

最初この世界で俺が俺としての存在を認識してからは

『導力』という言葉に違和感を覚えていたが

それに慣れて来た今になって『魔法』の概念もあったと知る事になるとは。

妖竜の魔法行使を見る限り、田崎のいた世界でありがちだった

魔法詠唱とかド派手なエフェクト演出とかは無いらしい

そういった要素はむしろ『導力』を行使する時に見受けられる

主にルルムスが『導術』を発動させる際

大小様々な形の陣が光を纏って現れる事が多い

でも『導技』を使う時は完全に感覚頼りなんだよな

体内を巡る分かりやすい力で強化したい場所に力を溜める、それが『導技』だ


何はともあれ、皇城内で幽霊ポジションに収まった俺は

当初から組んでいた様々な予定を急きょ変更する事になった

見えない聞こえない認識されないという事は

皇城内の有り余る空き部屋を自由に利用しても誰にもバレないって事だ

色んな人たちの内緒話も聞き放題だし図書館に籠って禁書の類も読み放題

導術で結界が張られた意味深な隠し部屋にも忍び込み放題


どれだけ複雑で厳重な結界や魔導具があろうと

魔力を前にした導術はどこまでも無力であった


つまり、とても忙しくなった

つまり、休みがない

つまり、やる事が多すぎて手が足りない


忙殺されること三日目の朝、俺は悟りを拓いた

正しくは連日の調べものにうんざりしたアシュランと地道な作業をご都合主義よろしく大幅カットしたい田崎が揃って零したぼやきが究極的に合理性に富むものだったというだけなのだが。


いっそルルムスに妖竜を付けてゴーストモードになった上で

帝国中闊歩して賢者探しまわってもらえばいいんじゃねーの?


脳内に響いたその言葉にお前ら天才か、と手放しに褒めそうになったのは連日の諜報活動で気疲れしていたからに違いない

帝国のバカでかさを思い出してすぐに冷静さを取り戻し

だらしなく寝そべり鼻をほじっているおっさん二人にしかめっ面で言い返す


(それだとルルムスの負担が大きすぎるだろうが!

国中見て回るのに何年かかると思ってんだ!)


同時にふと思い出した

そういえば宿を三日分しか取ってなかった

部屋に置いている荷物を取りに一度城から出なければならない


(こういう時、魔導袋のありがたみを感じるよなぁ)


重要なものは全て持ち込んでいるのだから

宿に置いてる荷物ぐらい放っておけばいいじゃないか

というアシュランの意見は速攻で却下する

俺は荷物を回収しに戻るぞ

ここ帝国で手に入れた貴重な庶民服が

宿に置きっぱなしの荷物に含まれているんだからな!


民衆に溶け込める、武装不要などこにでもある服……

それは俺にとっての平和の象徴であり心の安らぎ

目指すべき未来への道標(みちしるべ)


これはアシュランでも田崎でもない

俺が俺として存在し始めてから俺の中で生まれた特別な意志だから

今後も大事にしていきたいのだ


まだ夜明け前、チェックアウトの時間まで余裕がある

読み込んでいた禁書を閉じると棚に戻し、荷物を回収すべく図書館を出た

明け方前だから夜番の使用人や警備兵としかすれ違う事はない

既に皇城の見取り図を入手し

抜け道隠し部屋を含め隅々まで把握した俺の足に迷いはなく

一番人通りが少なく、人が寄り付かない最短距離で庭園へと続くバルコニーに差し掛かった所でとんでもない光景を目にしてしまった


「ミシュタリアっ……き、さま」

「ははっ お目出度い奴だ

本当に私がお前如きの下に付くと思っていたのか?

お前が後生大事に育てた力は私が有効活用してやるよ」


予期せぬ事件現場に遭遇


バルコニーでもみ合っていた二人はどちらもが皇族で

片方は穏健派の主柱とされているヴィディアンヌ殿下

もう片方はヴィディアンヌよりも年上の皇族、ミシュタリア殿下


美しいドレスに身を包んだ黒髪長髪のヴィディアンヌは

既に腹を負傷しており、腹部から下を赤く染めている

ミシュタリアに妨害系の導術をかけられたらしく

先ほどから指先で導術を発動させようとして失敗し続けている


「さようなら、ヴィディア」


ミシュタリアが掴んでいたヴィディアンヌの首を押し出し

彼女の体はバルコニーの手すりの向こう側へと落ちていく

真っ白な手すりが血に塗れる様子は明け方前の薄暗さでも十分に視認できた

場所は見晴らしの良い十五階

導技も導術も使えず落下すれば死は免れない


「ま、見ちまったモンはしょうがない」


城内の勢力図は複雑すぎて三日調べ続けた俺でもまだ全貌を把握しきれていない……が、少なくともヴィディアンヌという人物が

自らの手で身内殺しを行うミシュタリアよりはできた人格者なのは確かだ

ギルドのパイプ役から聞いた情報ほど悪い人という印象もなかった


だから助けると決めた、俺の独断と偏見による今回の行動が

今後の帝国にどう影響を及ぼすかまで考える必要はない

単に巡り合わせというヤツだ


「これで穏健派の勢力は全て私のもの……ふふっ

うふふふっ」


狂気を孕んだ表情で含み笑いするミシュタリアは

落ちていく彼女の最後を見届ける事なく背を向け

血に濡れたナイフを拭いながらその場から去ろうと歩き出した


勝ち誇った様子のミシュタリアとすれ違う

その際目に入ったナイフに血のり以外の違和感を覚えて即座に

毒が塗布されている可能性に気が付いた

念の入った事だ、彼女の手元を一瞬でも照らしてくれた月明りに感謝だな


真横で不自然に風が吹き抜けた事に一瞬怪訝な表情を向けられたが

俺の姿が見えないミシュタリアはそのままバルコニーを後にした

真っ白な手すりを足場にすると身体強化で手すりの底面を蹴りつけ

落下していくヴィディアに向かって真っ直ぐに降下し


「くそっ……くそっくそォ!!」


悔しさに満ちた顔で涙を零す彼女の体を抱きかかえた

宙を舞った涙が俺の頬を濡らす


「ひ?!」


彼女の口から短い悲鳴が上がった

姿が見えず声も聞こえないとはいえ

俺にかけられている妖竜の幻術魔法は存在そのものを消せるわけではない

相手に触れれば当然相手も触覚に違和感を覚えるワケで……


「え?!なっ何だ?」


落下中に突然何かに抱きしめられる感触を覚えれば誰だって戸惑うだろう

混乱し身を固めるのを申し訳なく思いつつ

妖竜が何をどうやったのかは分からないが落下速度は徐々に緩やかになり

地表に着くころには半分浮遊しているような状態になっていた

周囲に駆けつけてくれるような人の気配はない

もしかしたらミシュタリアが人払いしたのかもしれないな

仰向けのまま、一切の衝撃なく地面へと背を付けたヴィディアンヌは

己の身に何が起こったのか分からず放心している

空を見つめる青色の瞳は薄暗い中でも

夜空の星々を閉じ込めたように美しく煌めいていた

薄暗い中だが、夜目に見ても絶世の美女である事が窺える

正確な配色までは分からないが

真っ白な胸元を彩るレース使いのドレスは彼女によく似合っていた


呆けてくれている今の内に、と

腰に常備している中和剤と回復薬を取り出し

順番に彼女の腹へと振りかける


「うっぐ?!うう!」


傷が治癒する際の痛みに呻き声が上がる

回復薬一本まるっと使えば刺し傷程度なら治るだろう

空になった瓶を仕舞うと同時に腹を庇うようにゆっくりと起き上がった彼女は

困惑した様子で辺りを見回した

同時に雲が途切れて周囲が月明りに照らされる


「だ……誰か、いるのか?

私を助けてくれたのか?なぁ、いるんだろう?

礼をしたい、隠れていないで出てきてくれ!」


ヴィディアンヌ殿下が確実にルルムスの助けになれると分かっていたら

ここで姿を見せて恩を売っておくことも考えられるのだが

生憎とまだ皇族全体を把握しきれてないから表立ったアクションは起こせない

この場は静かに退く事を決め、周囲を探る彼女を置いて皇城を離れた


ひと目を気にする必要もないので早々に宿まで戻り

出て来た時と同じ経路で部屋に戻ろうと出窓の枠に足をかけ

室内を覗き込んだ俺は即座に表情を歪めて「うげ」と声を上げてしまう


「なんで辻馬車で遭遇した窃盗犯が

俺の部屋に居座ってんだ」


室内にはメリケンサックをしていた手に包帯を巻いている体格の良い身綺麗な男と

コンバットナイフの持ち主だった小汚い青年、そして

彼らの仲間であろういずれも体格の良い見知らぬ男が追加で三人


……いや、ホントになんでだ

宿に置きっぱなしにしていた俺の荷物は既に検分されたのだろう

綺麗に畳んでカバンの中に入れておいたはずの庶民服が

無造作に突っ込まれた状態でカバンの口から紫色の裾を覗かせている


身元の分かるようなものや高価なものを置いてなくて良かった

とりあえずチェックアウトまでまだ数時間の余裕があるし

少し様子を窺っておくか


と、思っていたら男の一人が俺の居る窓辺に近づき

徐に窓を開けて僅かに身を乗り出し建物周辺を見下ろす

窓を開けたまま離れてくれたら楽に室内へ侵入できるのだが。


「なぁ、やっぱり帰ってこないんじゃないか?

従業員の話じゃ部屋を引き払うのは今日なんだろ」

「手がかりがここしかない、ギリギリまで待つ」

「って言ってもさぁ、この三日間一度も帰ってきてないじゃん

冒険者とかじゃなくて、どこか他国の機関のスパイだったのかもしれないよ

荷物だってホラ、この国でならどこでも売ってるカバンと服だけ……

馬車の中で見かけた黒の背負いカバンなんてどこにもなかったし」

「他国の諜報員なら尚更こっちの事情に巻き込まねェとだろ

もう一刻の猶予もないんだ、こいつの妹だって死にかけてんだぞ!」

「分かってるよ!ボクの両親だって同じさ!」

「……すまん」

「いいよ、皆同じなんだ

分かってる」


空気重ぉ~~~~~


雰囲気がお通夜状態じゃねェか

冒険者、とか家族云々の話が出てる時点でギルド関係者一斉摘発強制連行に関連する用事で俺を訪ねて来たのだという察しは付いたが

俺としては「だからなんだ、厄介事を持ち込むな」と言いたい所だ

雰囲気的に問答無用で俺を巻き込もうとしているのもいただけない


(冗談じゃない)


俺に彼らの相手をする余裕はないし手助けができるとも思えな……


思えなかったさ、三日前までは。


(畜生め……妖竜が滅茶苦茶有能であったばかりに……)


いやしかしこれはあくまで妖竜の力であり俺自身の力ではない

他者の力ありきで話を進めるなど自分勝手な事はできない

彼等の話す内容次第では手を貸せない事もないだろうが

先ほど城で起こった大事件を思うと

皇城での情報収集から離れるのは得策とは言えない

ルルムスの為を思うならギルドやドゥベル地区の問題は後回しにするべきだ


(こいつらの話だけでも聞いておくか?)


本当ならすぐにでも荷物を持ち出し

先ほど助けたヴィディアンヌがどうなったのか確認しに行きたい所なのだが

妹だの両親だのと言って切羽詰まった顔をしてるこいつらを

ある程度事情を察したにも関わらず無視するってのもちょっとなぁ……


おいおい、どんだけ善人ぶるつもりだ?

俺はこいつら二人に刃物を向けられて強盗されかかったんだぞ

一方的に危害を加えようとしてきたヤツが死にそうな顔してたら助けるのか?

どうかしてるぜ


俺が僅かに覗かせていた仏心を、アシュランが容赦なく叩き潰す

言いたい事は理解できるし尤もだ

俺に危害を加えようとしてきた人物など助けてやる義理はない

だが、


(話を聞くだけなら)


より詳しくギルド側の情報収集もできて一石二鳥だろ?と

言い訳がましく呟いた俺がヘタクソに覆い隠した彼らへの同情など

心と体を同じくする二人には当然バレバレなワケで。


甘ちゃん野郎


お人よし


二人の非難めいた言葉が耳の奥で響いたのは必然であった

話を聞くだけで何かを安請け合いする訳ではないのだから

それほど善人ぶってるとも思えないんだがな


とりあえず、この場で最優先すべきは俺の平和の象徴の奪還

大事な服を皺だらけにせんばかりに無造作にカバンに詰め込みやがった罰当たりを一発殴るのは決定事項だ

好都合な事に窓を開け放したまま窓辺から離れてくれた男の背を追うように

スルリとその身を室内へと滑り込ませた

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