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7 幼馴染?

 あの変態貴族を追い返してから、俺は毎日ベッドでごろごろしてた。


いやー、赤ちゃんなのに、はたらきすぎた気がするよ。


別にあの程度の戦闘は、俺からしたら遊びみたいなものだ。


けれど、なんていうか、精神が疲れちゃうんだよね。


だから当初考えていた色んなところを冒険するってプランを忘れて、母上のおっぱいと昼寝を交互に繰り返していたら、気づけば数日がすぎていた。



最高すぎるスローライフだったけど、それにも、ついに終わりがきてしまった。



昨日、両親の会話を聞いたんだが、どうにも我が家は本当に貧乏で大変らしい。


父上も母上も貴族のパーティーに着ていく服は何年も同じのを使っているみたいだし、食費も切り詰めて節約に励んでいる。


俺はマンマミルクしか飲んでいないから、知らなかった。



どんな食事をしているのだろう?


と、一度夕飯を覗いてみたけどひどかった。


細い小さな魚二匹に、硬そうなパン。それと白湯のようなスープ。


見ていられなかったね。


俺だけが好きな食事して、惰眠をむさぼり快適なスローライフを送っていたなんて。


夜な夜な、二人の寝室に向かって何度も頭を下げたよ。




だから俺は今日でこのスローライフ生活を卒業し、少しでも両親の助けになるため働こうと思う。


なぁに、たいしたことはないさ。


赤ちゃんという圧倒的なディスアドバンテージを背負っているが、最強の俺に出来ないことはない。


働いて稼いだ金を実家にいれて、少しでも家族を楽させるように頑張るぞ!




そう心に誓い、俺は朝のおっぱいを飲んで、すぐに家をでた。



昼間の町は初めてだったが恐れることは無い。



同年代では最高峰のハイハイをする俺だ。


あっという間に、家の門を抜けて、土で出来た道を暴走天使のように爆進する。


本当はプ二プニした、可愛い尊いこの御御足(おみあし)で、韋駄天の如く駆け抜けたい気分だけど、赤ちゃんが普通に歩いていたらおかしいからな。


世間体を気にして、しばらくはハイハイでいくべきだ。



昼間の世界は夜とは違い新鮮だ。太陽の光、草をはむ山羊、畑で労働する見知らぬおっちゃん。


はじめてのものが多くて、これから仕事探しだというのに、テンションが上がってしまうぜ。


すると、俺がハイハイしている道に、黒い線が引かれているのを発見してしまった。



なんだこれは?


動いている?


もっと近くで見てみようと近づくと、そこには、行列をつくり餌を運んでいるアリさんがいた。



(ほう? お前等も母上のために懸命に働いているのだな。俺も一緒だ)


俺はテレパシーで話しかけてやるが反応はなかった。どうやら知能が低すぎて意味がないようだ。


(この俺を無視するとは、いい度胸だ。ふん、いいだろう、その勝負買った!!)


俺は、いけないことだと分かりつつも、手でアリの進路を塞ぐ。


すると、どうだろうか!? 奴等、俺の手をものともしないで、乗り越えやがった!!


ハッハッハ、雑魚のくせにやるじゃないか! ならこれならどうだっ!?



俺がアリさんと愛のあるバトルに戯れていると、突然頭上に影がさした。


ん、なんだ? と頭をあげる暇もなく、俺は地面から体が離れ持ち上げられてしまう。


(は、はさせっ、俺とアリの戦いに水をさすとは何者だ!?)



それは幼い少女だった。


緑色の髪と、同じ色の瞳が俺をのぞき込んでいる。



「赤ちゃん一人? なんでこんなところにいるの?」



幼女はきょろきょろと周囲を見渡している。



「お母さん、いないね。君はなにをしていたの?」



(なにって、アリさんと真剣勝負を・・・ハッ! 違う俺は家族を養うために仕事探しにいく途中だった! つい、熱中してわすれていたぞ!!)



 「ばびびばぶぶぶ(はなせ、幼女ぉ)!」



ジタバタしてみるが一向に離す気配はない。力づくで解くこともできるが、ケガをさせてしまうかもしれない。



「あっ、泣いちゃった。どうしよ・・・お腹すいたのかな?」



ばぶぶ、ばばぶぶぶ(ちがうっ、はなすのだ)!」



「んー、ルシアも頑張ればでるのかなぁ」



そういって幼女は俺を小脇に抱えて、上着のボタンを外していく。



は? なにしてんのコイツ?



は? おっぱいだと!?


ふざけるなっ、俺は母上のおっぱいにしか興味はないっ


え、ちょと、おい、待て!!


や、やめてくれぇぇぇぇ!!!!



幼女がグリグリと、俺に貧相なおっぱいを押し付けてくる。



「やっぱりでない。泣き止まないしどうしよ」


諦めて幼女は俺を離した。


ばぶばばばぶ(た、たすかった)


「君はどこの家の子かな・・・あっ、名前書いてある!」



幼女は俺の涎かけを手にとる。


「ルーク、ベルモント! ベルモントさん家の赤ちゃんか、よし、ルシアお姉ちゃんが家まで送ってあげるから任してねっ」





・・・・こうして俺は、仕事さがしの途中で、当然現れた幼女の手によって、我が家に強制送還されるのであった。








次回、ルシア襲来、おたのしみに



~~~~~~~~

文章を、より口調風にしてみました。

読みづらいかな?


感想でおしえてくれると嬉しいです。


昨日、異世界転移、転生の日間ランキングの300位くらいにギリギリ入れそうだったのですが、おしくも届きませんでした笑


そこの君、なんと底辺だと笑わない


あたしはね、たとえ300位でも嬉しいんだよ。人生で一度くらい入りたいじゃないかっ



ということなので、ブクマして↓のお星さまをキラキラさせてくれると嬉しいです☆

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