表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/26

魔眼の力を見よッ

 「無限一刀流だぁ? 聞いたことねぇ流派だ」




(当然だ、これは俺だけの剣術。他はいない)




「なんだただの我流剣術かよ、もういい、お前の答えはわかった。いまさら謝ってもゆるさねぇ、殺す」




(そうだ、それでいいかかってこい!)




ジョーカーが、殺そうと懐に潜りこんで切りつけてくる。


しかし、俺はいままでよりも格段早いスピードで一歩進んで、間合いをかき乱してやる。


ガチンと金属のぶつかる音。



つばぜり合いにもちこむ。



「なッ、てめぇまだ早くなるのかッ! だが結果は変わらねぇぜ、喰らえ剛火──」



(遅いッ───剛火流(ごうかりゅう)圧歩(あっぽ)!)



刃を重ね合わせた、ゼロ距離から、さらに一歩踏み込んで魔力波と一緒にジョーカーを吹き飛ばす!



常人なら圧殺されるほどの爆風が突き抜ける。




「ぐはっ、ば、馬鹿なッ!? なぜお前がその技を!?」





ふっ、驚くのも無理はないだろう。


俺には究極の魔眼、理の眼(ことわりのまなこ)がある。


見た技は瞬時にコピーして再現できる。



常識を捨てなければ、この俺は止められんッ!




(おしゃべりはもう終わった、いくぞ!)




「ちっ、化け物め!」




ジョーカーの顔つきが変わった。



さっきまでの余裕な笑みはもうない。


ついに、本気をだしてきたか・・・・・・・





奴は草原を踏み荒らして全速力で駆けはじめた。



俺はその背を追い、肉薄する。


風を切り裂く韋駄天の速度で加速をしていくと、ヒューと高い風の悲鳴が耳に残る。



ジョーカーは俺が近づくと、振り向き様に剣を薙いだ。


 不意打ちのつもりか───が、甘いッ





(合気剣術(あいきけんじゅつ)(りゅう)流水(りゅうすい))



静かなる水の流れは勢いを増して激流となれ。


夜空に流れる天の川のように、ゆらりと流れる刀の切っ先が、ジョーカーの刀を、体を、横へ受け流し吹き飛ばしていく。




「くっそ、いったいどうなってやがるッ!?」



地面に倒れる伏せるジョーカーが、すぐに身体を起こして驚愕の声をあげる。



だが、一部の隙も与えるつもりはない。



バチバチと迸る雷光が俺の刀から発生して、ジョーカーの視界を閃光で塗りつぶす。




(一閃流(いっせんりゅう)飛雷一閃改(ひらいいっせんかい)!)





「ッ、合気剣術流・流水!!」





黄金の光が、ジョーカーに飛翔するが、受け身の構えで攻撃を受け流す。




だが、俺の飛翔一閃は二度舞う。



雷を纏った刀の下には、魔力でできた二の太刀、雷の刃が潜んでいる。



焦燥と、電撃がジョーカーを襲う。




「ぐぁぁぁぁ、あッありえねぇ!」




雷が収まると、ゼェゼェ息をはいて、地面に膝をついたまま俺を睨みつけてくる。




「はぁ、どうなっている、なぜお前にその技が使える」






なぜか、か。



会話なんてするつもりは、毛頭なかったが、答えてやろう。



これはある意味、ジョーカーへのお礼みたいなものだしな。




俺はコイツに教えてもらったおかげで、努力し、研鑽し、血の汗で技を昇華させてきた偉人に敬意を払おうと心から思えた。


俺は生まれながらの最強だが、コイツらは違う。


なんの力も持たない赤子として生まれ、厳しい修行の末、力をつけた成り上がりだ。


その苦しみは並大抵ではなかっただろう。



だから俺も、強者となった人には誠意を持って答えようじゃないか。




(俺の目は魔眼だ。一度見た技ならなんでも真似できる)




その事実は、ジョーカーにとっては屈辱的だったらしい。



怒りの声をあげて、地面を殴った。



「くははは、そうかい、本当にてめぇは化け物だったってわけか。そりゃ俺の修行なんてつまらなくて欠伸がでるわけだ。だが──」




ジョーカーが立ち上がり、刀を突きの姿勢で構えて



「最後に勝つのはこの俺だ。ここでお前を殺し、俺は覚醒者へと至ってみせる。技をコピーするなら、オリジナルの奥義一発で仕留めるまで」



と、言ってきたので、俺も対抗するように突きの姿勢をとる。



(正面から食い破ってやるさ)





ジョーカーはこれで終わらせるつもりか。




無駄話をせずに、集中して体内の魔力を活性化させている。



お互いに、にらみ合い、しばらく無言の時間が続き──ジョーカーが動いた。



濃密な魔力を使い、足元で魔法を発動させたか。


魔力の爆発で推進力を得たジョーカーが渾身の突きを放つ。


刀にも魔力が伝わり、刃が赤く染まる。



「死ねぇぇッ、奥義・緋王竜雅突(ひおうりゅうがとつ)!」




速い。


申し分ない踏み込みの速さ、これまでみた、どの技よりも速い。



そのスピードで加速した突きの貫通力はとんでもないものだろう。



では、俺はどうこの攻撃を突破するのか?




見せてやろう。




万物の頂点にいる俺の答えを!






「奥義返し・緋王竜雅突ひおうりゅうがとつ!」





目には目を、歯には歯を。



そして、奥義には奥義だ。




誰も一度食らった技をコピーするとは言っていない。



この魔眼は一度見た技をコピーする。




それに俺の動体視力、魔力、全てのポテンシャルを駆使すれば、初見でも、相手が発動した技をほぼノータイムで発動できる。





緋色に染まった刃が、ジョーカーの肩を突き抜き、肉を抉り、腕を切り落とす。





S級冒険者狩りのジョーカーの剣士生命は、今日この夜、完全に絶たれた。








ブクマ評価お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ