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10 冒険者ギルド 新人いびり

 冒険者ギルドの場所を知っているという、ルシアに手をひかれてついていく。


ルシアは三歳年上だから、俺の手より大きい。


母上と手を繋ぐ時とはまた違う感触で、柔らかくてツルツルしている。


中々に心地良い。まぁ、俺の成長した可愛いおててには遠く及ばないがな。


感触を楽しむために、にぎにぎしていると、ルシアが立ち止まり振り返った。



「どうしたの、お家に帰りたくなった?」


「ううん、なんで?」


「手を強く握るから恐いのかなって?」



恐いだと?


俺は生物の頂点に座する者ぞ?


恐れられることはあっても、恐れることはない!


勘違いするなよ、この幼女めっ。



「るちあの、おててが気持ちいいから握ってただけだよ?」



「・・・そう。ならいいや」



そういうと、ルシアは前を向いてまた歩きだした。


心なしか、さっきより手を握る力が強くなった気がする。


俺もなんとなく、ルシアの手を離さないようにぎゅっと握りかえした。


「るちあ、よく冒険者ぎるどの場所知っていたね」


「おじいちゃんが、趣味でたまに山でモンスター狩りするから知っているの」


最強すぎん? ルシアのジジイ。

趣味でモンスターって狩るものなの?


そういえばルシアも、騎士ごっこのとき妙に太刀筋がいい。


あれは遺伝だったのか。




「ついたよ、ここが冒険者ギルドだよ」


連れてこられた建物を見上げると、ボロくさい木製の建物だった。



ふふふ、ついにきたぜ。


やっと、就職活動ができる。ここまで長い道のりだった。


父上、母上、待っていて下さい。


いまあなたの息子がモンスター狩りをして、ひと稼ぎしてきます!



意気揚々と今度は俺がルシアの手を引いて、扉を開けて中に入る。




すると、大勢の視線が俺達に集中する気配がした。


ギルドの中にはいかにも荒くれ者といった雰囲気の男女が沢山だ。むさ苦しい匂いが部屋に漂っている。


なぜか全員が無言で、俺達をみていた。


あれぇ?


やけにしずかだなぁ、さっきまで扉ごしに笑い声やら雑談する声が聞こえていたのに。


まぁ、いいか。


俺は奥の受付カウンターに座る、若い女の人のところまで歩いて声をかける。



「すいません」



「は、はいどうしたのかな僕? 遊びにきたの?」



「ちがいます」



「じゃ、お母さんになにか頼まれたの? はじめてのお使いかな??」



「ちがいます!」


ナメるなよ。


はじめてのお使いなんて、伯爵のポークビッツを切り落とした時に、とうに終えている。



「るちあと、ぱーてぃーを組んだので、冒険者登録をしにきました」



「あー、そうか、新人さんね。じゃこちらの書類に記入を、って、えええええええええええぇぇぇぇ!!!??」



女は手に持っていた、書類とペンを落として叫び声をあけだ。



「びっくりした、冗談でしょ!?」


「じょうだんじゃない。ぼくたちは冒険者になってモンスターを狩りにきた。冒険者に年齢制限はないとききました」



「年齢制限はないけど、いくらなんでもねぇ?」



受付の女が戸惑っている様子で固まっていると、さっきまで黙って見てた奴らが、突然大声をだして笑い始めた。


すると、男三人組が近づいてきて、ニヤニヤとした表情で話しかけてくる。



「はははは、こいつぁ最高だぁ。王国史上初の、最弱のパーティーじゃねぇか」


「ちげぇーねえ! 笑わせてくれるぜ!」


「おい、冒険者なら俺たちの依頼うけてくれよ。そうだなぁ、毎朝俺様の尻の穴でも拭いてもらおうか?」



あまりにもふざけた態度に、俺はプッチンきた。


はぁ?


言っている意味がわからない。


生物として俺より遥かに劣る、劣等種ごときがなにいってんだ?


ポークビッツ切り落とすぞ!?



「ぼくたちは、最強のぱーてぃーだ、馬鹿にするな!」




「はっはっは、怒ってるぜ、こいつ。お嬢ちゃんもこんな短期な奴より俺らと一緒の方がいいだろ?」



そう言って、ソイツはルシアを後ろから抱きかかえた。


「離して下さい。気持ち悪いです」



「つれないこと言うなよ。おじさんと楽しい、楽しい、あちょびをしましょーねっ」


「あーあ、終わったなこの子。こいつはガチもんのロリコンだぞ」



 ルシアが嫌がって、汚い手を振払おうとするけれど、力で負けているせいで離れられない。


その光景に俺は全身の血が沸き立つような感覚になった。



やばいな、人目が多いのに理性が吹き飛びそうだ。



俺は近くのテーブルで、食事をしていたやつから、ステーキナイフを奪い取り、そいつ等に向ける。




「死にたくなければ、るちあを離して、許しをこえ劣等種ども」


「はぁ、何言ってんだコイツ? 死にたくなかったらそのナイフを下げな」




言っても無駄か・・・ならその命をもって償わせてやる。死ね。




俺はステーキナイフ振り抜いた






────が、突然現れたオッサンが俺のステーキナイフを剣の鞘で受けとめやがった。




「お前達、その娘を離してやれ」



「なんだジジイ? みねぇ顔だな」



「通りすがりの冒険者さ。さぁ、早くその子を離せ。さもなくば私がお相手しよう」



オッサンが鞘から剣を引き抜いて威嚇すると、三人組はビビってルシアをおろした。



「るちあ、大丈夫?」


「うん、臭かった」



「ふん、まぁ俺達も遊びが過ぎたな。今日は引き上げるとするべ」



と、言って三人組は去っていく。



本当なら地獄まで追っかけて殺してやるところだ。


だが、俺の興味はもうあんな雑魚どもから離れていた。



俺のステーキナイフを止めたおっさんの顔をみあげる。


人の良さそうな笑顔で、俺を見つめていた。



俺も思わず笑顔がこぼれてしまう。


ふふふ、こいつ





───強いな。





俺ははじめて出会った強い人間に、この世界には強い人間もいるのだと知った。




24時間で何話投稿できるかチャレンジ中です!


コーヒーのんでスーパーハードボイルドになります。


ブクマして、時々チェックしてくれると嬉しいです

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― 新着の感想 ―
[一言] こんなチビいたら気持ち悪すぎる(笑)
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