表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/85

プロローグ 世界大異変

初投稿で至らない点しかない気がしますが、考えるより先に行動をしてみました。

ゆるーい気持ちで見ていってください。

アドバイス等もよろしくお願いします。


神崎(かんざき)様がご到着いたしました。まもなく始めます」

「わかりました。ありがとうございます」

 今、会議のスタッフから報告を受けた結城(ゆうき) (あおい)たちは現在、首相官邸四階特別応接室にいた。

 これから行われる有識者(・・・)会議(・・)の情報交換会議に出るためだ。

 本来、政府関係者が使用するここは、この春から専門学生になる、ごく普通の男の子に関係ある場所ではなかった。

 一体なぜこんなことになったのか……、それは三十八時間程前にさかのぼる……。


──二〇四六年 三月十一日 五時四十八分──


 八畳ほどの暗い部屋が少しずつカーテンからこぼれる日の光で明るくなっていく。

 デジタル時計を使用したことにより時を刻む音すらしない中、時折聞こえる小鳥の声と規則的な寝息が部屋に響く。

 そんな早朝の静寂を、枕元においた携帯が破る。


「うぅんー」

 寝起き定番の声を上げながら、藍は発信者を確認して電話に出た。


「おはよぅござぃます、もぉにんぐこぉる((モーニングコール))ありがとうございます……おやしゅみにゃしぁぃ((おやすみなさい))……」

「いやまてまてまてまてまてまてまてまて!」

 眠そうな声の藍に対して、電話の相手はかなり元気があるようだ。


「ん?まてまての新記録?」

「違うわ!」

 電話の相手は藍の幼馴染の青葉(あおば) しずく(・・・)だ。


 二人そろって性別がわかりにくい名前だが、藍もしずくも男子である。

「なに?どうしたの?」

「あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!」

「早く言わないと寝るよ」

 しずくがふざけてはいるものの、かなりあわてているのを感じて、藍も徐々に目を覚ましていく。


「で、どうした?」

「俺も状況はよくわかっていないが、多分『マティフロ』に関係あると思う」

「?ああ、そういえばアプデが終わってたな……。それがどうかしたのか?」

 そう言いながら、藍は転がり落ちるようにベッドから出て、パソコンデスクに向かう。


「あー……」

 言い淀むしずくを気にしながら、藍はパソコンを立ち上げた。

 パソコンがスリープ状態から立ち上がるまでは、単位に「分」を使うことはなかった。


 『マティフロ』とは、正式名称『マティックスター・ワールド・フロンティア』という、約八年前から運営されているオンラインゲームで、藍もしずくもクローズβの時代からプレイしている。


「……ん?」

 立ち上がったパソコンの画面を見ていると、藍はすぐに異変に気が付いた。

「アイコンがない……」

 小さくつぶやいたそのセリフは、デジタル時計を使っている藍の部屋に強く響くように聞こえた。どこを探しても『マティフロ』のアイコンが見当たらない。

 藍はまず、バグを考えたが、そうではなかった。

「それだけじゃないよ……。とりあえず今ゆき達と通話してるからきて」

 藍は、わかったと言って、いつも一緒にゲームをするメンバーと通話を始めるためいすに座り直した瞬間、ようやくその違和感に気付くことができた。

 宙に浮かぶ良く見慣れた画面、『マティフロ』のメニューUI。


 そして今、


──二〇三八年 三月十二日 十時五十七分 会議開始──

──議題  この度の異常現象、世界大異変(ビッグ・カタストロフィー)について──


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ