表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落ちてきたのは神様  作者:
空から落ちてきた
31/151

空から落ちてきた30



「じゃ、首謀者は先輩達3人でいいですかぁ?」

突拍子もない私の質問に目を丸くする板倉先輩達。


「は? 何が言いたいの?」

「え? 良いじゃないですか答えてくれても。このガラの悪い人達はどこの人ですか?」

「あぁ゛? 度胸あるのか、馬鹿なのか分からねぇ女だな。俺達は西森高校だ、怖くて泣きそうか?」

私の質問に答えたのは間抜けそうな学ラン達のリーダー。

どうして泣きそうにならなきゃいけないんだろうか?

まぁ、西森高校って言えば不良校で有名だけどさ。

あんた達みたいな雑魚に、ビビる私じゃないんですけど。


「・・・」

白けた目で彼らを見てただけなのに、なぜか誤解を生んだらしい。


「怖くて口もきけねぇってか?」

こいつら・・・あほだ。

間違いない。

ケラケラと笑いケバ先輩達と、学ランヤンキーズ。


もうそろそろ相手するのも疲れてきたなぁ。

気持ちがだらけてきた。


「じゃ、板倉先輩達が主犯格でいいですね。襲われた女の子達をここに呼び出したんですね?」

念を押して聞いておく。


「煩いわね。だったらどうだってのよ」

苛々し始めた板倉先輩がとうとう口にした。


「いえいえ、認めてくれればすべて解決です。しっかり罪は償って貰いますからね」

「「「「はっ?」」」」

私の言葉に目を見開く彼女達。


「ぐだぐだ煩せぇ女だな。おい捕まえろ」

リーダーが声を荒げてそう叫んだ時だった、ヒーロー達が現れたのは。


「おっと! 終了~。うちの姫には手出し無用」

軽い口調で明るく登場したのは衣弦。


「そうそう、俺達の姫ちゃんには手出しさせませ~ん」

ヘラッて笑った瑠衣は歩いてくると私の肩に手を置いた。


「観念しなさいよねぇ。証拠は掴んだから逃げても無駄よぉ~」

と透き通る声で笑うのは咲良。


「ヤるって言うなら相手するけどね?」

パキパキっと指を鳴らしながら微笑むのは麻美。


「なっ、なんなのよ。どうしてあんた達まで」

明らかに焦った声を出す板倉先輩。


「へ? だって私の仲間だもん」

て抑揚なく答えたら、


「ず・・・ズルいじゃないの」

といきなりお門違いな事を言いだしたクルクルパーマ。


「ズルいって、何よ。あんた達の隠し玉はそいつらでしょ? それなのにズルいなんてよく言えるわね」

学ランヤンキーを指さして、突っ込んだのは咲良。


「それに、ロキには言うなって言ったけど、仲間に言うななんて言われてないですしねぇ」

ヘラリと笑ってやった。


「卑怯者」

そんな風に罵られても、困りますけど、板倉先輩。


「卑怯はどっちよぉ~!」

叫び声が聞こえてそっちに視線を向けたら、離れた木陰からムービー片手に蜜が怒ってた。

蜜は・・・そこで何をしてるの?

頭の中に疑問が生まれた時、


「あぁ、蜜は証拠映像を取る係よ。ビデオカメラを放送部で借りてきたみたいよ」

麻美が端的に答えてくれた。

ほほ~なかなかやるねぇ、蜜。


「証拠ですって」

金切声をあげたのは板倉先輩。


「そうみたいですね。もう言い逃れできないですねぇ。警察に届けちゃいますね。ロキにもバレちゃうかもなぁ」

板倉先輩達の青ざめた顔が面白すぎる。

もちろん、ロキには私からしっかり言ってあげるけどね。

そしてあいつにはお説教だ。


「こいつら全員ヤッちまって、あのムービーを奪い取ればいいじゃねぇか。俺らの方が人数多いんだし」

楽観視してるこのリーダーは余程のアホだ。


「フフフ・・・出来るものならどうぞ?」

殺気を一気に放出して私を庇うように立つ咲良。

この咲良をまじかで見たのは久しぶり、鳥肌立ちましたよ。


「私もいつでもOKよ」

咲良の横に並んだ麻美。


「参ったなぁ~俺達の出番なさそうだぜ?」

とケラケラ笑う衣弦。

うん、そうかもしれない。

こんなあほそうなヤンキー達は、咲良と麻美で十分だわ。


「舐めてんのか」

怒り狂った一人が、咲良の前に躍り出た。

それは・・・一瞬だった。

咲良が放った上段蹴りを頭にまともに食らって、地面に突っ伏したのは相手の男。

それを見てリーダーも板倉先輩達も明らかに動揺を見せた。


「次は私ぃ~。誰かかかってきてよ」

麻美・・・そんなこと言われて来る奴、あんまいないからね。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ