修学旅行
高校の修学旅行は長野と京都でした。
私の通っていた高校は私立で、仏教校でした。
なので、長野でスキーをしたあと、京都の総本山である知恩院などを見て歩きました。
自由時間があり、私たちはそれぞれいろんなお寺をめぐって写真を撮りまくりました。
当時は携帯がなく、写真は写るんですなど、簡易カメラで撮っていました。
そんな中で現像をした本能寺跡の前で撮った一枚の写真に戦慄が走りました。
私たちが肩を組んで写っている写真なのですが、足元に違和感がありました。
そう、私の友人の足を掴む一本の手が写り込んでいたのです。
それはどう見ても人の手で、そして物理的にあり得ない、後ろに誰も写っていない状態でした。
写真は話題を呼び、他のクラスの生徒も見に来ました。
写っている面子の一人が、
「これヤバいよね……。お寺で供養してもらおうよ。」
と言い出し、周りもそれにならうかたちで供養することになりました。
私の学校は仏教校だったため、実家がお寺だと言う生徒が数名いました。
そのうちの一人の子に頼み込み供養してもらうことに。
お寺に五名で押し掛けて、なんとただで供養してもらえることになりました。
友達の父親である住職さんは、「そんなに悪い感じはしない」
と言ってお経をあげてくださいました。
写真はお寺に預けましたが、ネガは誰かがまだ持っているはずです。
写した場所がいけなかったのでしょうか……。これまた謎の一つです。