ナイトメア
小学校のころの話です。
私はとても怖がりで、幽霊、宇宙人、UMAなどがとても、今でも苦手です。
その日は暑く寝苦しく、扇風機を全開にして回していましたが、窓から風も入らずなかなか寝付けずにいました。
暑かったのでカーテンは全開にしたまま、窓も開け放っていました。当時は部屋にエアコンがありませんでした。
夜遅くまで漫画を描いており、ドアは閉めきってこそこそと漫画を描いており(母に見つかると怒られるので)、デスクの電気のみつけて過ごしていました。
ふとお線香の匂いがして、なんだろうな、と思っていましたが、そのまま就寝しました。
夢はとてもリアルで、寝ている私をわかった状態で始まりました。
寝ているのに、私は起きていました。
つまり、幽体離脱のような状態です。
天井のほうから寝ている自分を眺めている状態。
これはヤバいと思い、身体に帰ろうと私は焦りました。
すると、窓の向こうに誰かがいることに気づきました。
それは、人とは言えないものでした。でも、確実に私の身体を狙っていることはわかりました。
やがてそれは窓を通り抜け、私の身体に触れました。
私は焦り、何かないかと思いました。
すると、枕元に般若心経のお守りを置いていることを思い出しました。
私は必死にお守りに手を伸ばし、お守りを手中におさめることができました。
とたんに人とは言えないものは叫び声をあげ、消えていきました。
そしてしばらくして目が覚めました。
嫌な夢を見たなと思いつつ起きるともう朝の十時でした。
そしてふと枕元のお守りを手にすると、昨日までは綺麗だったお守りがズタボロになっていました。
きっと身代わりになってくれたのだろうと思います。
それから私は父にこの話をして、新しくお守りを手にいれました。古いお守りは供養してもらうようにお寺に置いてきました。
以来ずっと私の枕元には般若心経のお守りがあります。
夢だったのか、現実だったのか、今となっては知るよしもありません。
ただ、毎年玉名市のお寺に行き、お守りを買い換えることだけは守っています。




