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暇人本棚

--‡ カウントダウン ‡--

作者: 灯月樹青

これは書き途中の小説風です。作者の気分が向けば続き書くし、向かなきゃ書かないっていうとんでもない作品になります。それでもいいぞ!って方だけお入りくださいませ(^▽^;)


どうして出会ってしまったんだろう。

どうして惹かれてしまったんだろう。

どうしてこんなにも近くにいたのだろう。






「あ、マサ〜!!」

隣を歩いていた友人は目的の人を見つけたらしく、私なんておかまいなしに行ってしまう。

「こらぁ〜〜!智美トモミっ!」

自分を思い出してもらおうかと声を掛けてみるが、いかんせん智美には彼氏の姿しか映っていないらしい。

人を掻き分けて行ってしまった彼女の姿は既に見えない――。

「…ヤバィ――よね…」

ついつい苦笑いが洩れ、当たりを見回してしまう。

今日、私――崎乃サキノ ウミを誘ったのは智美だった。

はじめから4人で遊ぶつもりだったそうだが、こうなることはいくらか予想できた。

4人中2人はカップルなのだから。

ただ、それならデートすればいいんだと思うが、どうも誰かを交えて遊びたいらしく、私に白羽の矢がたったのだとか――。

そしてこの状況――。

人が多いことも理由の一つだが、私のこの身長で人探しは難しいのだ――。

なんせ150しかないのだから。

「……帰ろうかな…」

今出て来た改札を振り返る。

来た道を帰れば少なくとも家には帰れるわけだ。

前方を見ても智美の姿はない。

今帰れば文句は言われるだろうが、たいしたことはないだろう。

暫し逡巡した挙句、今来た改札へと足を進める――はずだった。

「――ちょっと待ったっ!!」

その手を掴まれるまでは。

振り向くと全く知らない男子の顔があった。

瞬間私の体は考えるより先に動いていた。

掴まれた腕を振って手を払う。

恐さも手伝って改札へ全力疾走するはずの身体は、神業的にまた彼の手によって阻まれていた。

「は、離してっ!」

その時の私はパニックに近い状態にまできていた。

けれど男子の方は私を離す気配はない。

「あ、ちょい待ちっ!逃げるなっての。崎乃さん――だろ?」

「――ぇ?」

知らない男子の口から正確に自分の名前が出て来た事に、全ての行動が止まる。

「佐々原さんの友達だよな?」

『佐々原』というのは智美の苗字だ。

ますますわからない。

紅内こうだい 青弥せいや。今日のメンバーの一人だよ」

「今日?」

いきなりの展開に頭がついていかない。

「大丈夫か?もともと4人で遊ぶはずだっただろう?俺と雅浩マサヒロと佐々原さんと崎乃さんとで」

「……」

「ってか、帰らせないから。あの中に俺一人でいられる自信なんてねぇんだから」

いつの間にか知らない男子――改め紅内君は私の手を引いて真っ直ぐに何処かに向かっている。

「会ったことありましたっけ?」

智美ではなく彼が来たと言うことは、彼は私を知っていたのだろうか。

しかし150の私の視線が胸に来るようだから裕に180はあるだろう身長に加え、その整った顔はかなり目立つ。

会っていたとしたら忘れないと思うのだが――、かなり好みドンピシャだし…。

「あ、タメなんだから敬語はなしね。面識はないよ。俺が見掛けたことはあるけどね」

「見掛けた?」

「雅浩に連れられて何度か女バスの大会見たから。マネージャーやってるっしょ?」

手を引かれながら振り向かれると、心臓高鳴るんですけど…。

「あ、はい…」

「敬語なし」

「う、うん――」

調子が狂ってしまう。

けれどあんまり嫌じゃない。

私と違って歩く先が見えているのだろう。

その足取りに迷いはない。

「平気?」

道は紅内君が切り開いているとしても、背の低い私には引かれてる手を頼りに必死に着いていくしかない。

そんな私を心配してくれたらしい。

「なんとか」

平気と言える状況ではないので、ペロッと舌を出してそう答える。

優しいんだなと思いながら。

「もうちょっとだから」

コクりと頷くと紅内君はまた歩き出す。

「?」

先ほどよりも二人の距離が近い。

気付いてしまう。

私が後からついていくのではなく、歩きやすいように一緒に進んでくれてるのだと。

(…ヤバィ――)

そう思った瞬間だった。

パッと視界が開ける。

人垣の中から抜けたのだ。

途端に涼しい風が頬を撫でる。

「海〜やっと来た♪」

そういって綺麗な笑みを浮かべた智美の頭を叩く。

「置き去りにしたのは智美でしょうがっ!」

「だからゴメンって♪」

さすがにそこまで頭に来る事なわけでもなかったし、智美の彼氏もいるので軽く蹴るぐらいでよしとする。

「…海…?」

「ん?」

やけに遠慮がちに智美は顔を覗き込んでいて、かなり顔が近い。

「――今日スカートだよ…?」

「???」

言われた事をすぐに理解できなかった。

自分がスカートを着て来たのはわかりきってる。

なんせ膝上10センチぐらいのミニなのだから。

智美と買い物に行ったときに一目惚れして、その場で衝動買いしたものだ。

そしてそこまで思い出して思い返す。

(私、今何した…―?)

答え=『蹴り』。

しかも160ある智美のお腹の高さに…。

思い出した刹那、顔が赤面するのが自分でもわかった。

遅いとは思っていても短いスカートを引っ張ってしまう。

「おバカ」

この時ばかりは智美の言葉に『ごもっとも』と相槌を打ってしまう。

近くで紅内君と智美の彼氏が失笑している。

「ま、次は気をつけなよ」

ポンと智美が肩を押す。

それだけでいくらか緊張と赤面は解けたようだ。

我ながら単純だけど。

「んと、海話すの初めてだよね?これが私の彼氏で蒔梁雅浩シナヤ マサヒロ

「よろしく。海ちゃんでいい?」

私が頷くのとほぼ同時に彼氏さんは馴れ馴れしいと智美に首を締められていた。

周りからはジャレているようにしか見えないが、彼氏さんはどうかわからないけど、智美は結構マジだ。

(う〜んもしかしたら嫉妬かもなぁ〜)

そんな二人を見ながらなんとなく思う。

彼氏さんは『全く知らない』というワケでもない。

何度かプリクラで見せてもらっているから。

身長は確か180って聞いている。

実物は写真よりもカッコいいと思う。

(ん?ってことは紅内君は190あるかも…)

隣に立っている紅内君は彼氏さんよりも明らかに高い。

「んで、もう自己紹介した?雅の隣にいるのが雅の親友の紅内青弥君」

視線は自然と紅内君の方へと移っていく。

「よろしく。海――でいい?」

いきなり自分の名前が飛び出して思考が停止する。

パソコンでいうフリーズ状態だが、脳は活発に状況確認を試みていた。

「やっぱりダメ?」

なかなか答えない私に彼は気を悪くしたのだと思ったのだろう。

苦笑いをしている。

断り易くしてくれているのだと判ってしまう。

そこでようやく私は思考能力を取り戻した。

「え?あの――別にいいよ。よろしく紅内君」

「青弥」

「?」

私の発した『紅内君』にかけるようにそう呟かれる。

「俺が呼び捨てでいいなら、俺の事も呼び捨てで呼んで」

「――セ、イヤ…?」

かなりテレる。

もともと男女関係なく友達は多いが、名前を呼び捨てにしている男子はいないのだ。

「そ」

「――う、うん…」

嬉しそうに笑った紅内君は普段の顔と違って若干幼く見えた

「海がテレてるぅ〜♪可愛い♪」

「智美っ!!」

図星なのがまるわかりかも…。

即座に反応した私に智美はキョトンとした顔をした後、背中を叩く。

「あははっ♪」

笑いながら彼氏の影に隠れる当たり、私の性格を熟知している。

誰かを間に挟まれると迷惑になるので何も言えなくなるのだ。

「まあまあ、とにかく入らない?」

間に立たされている彼氏さんは見計らったようにそういう。

そういえば遊園地行くんだっけ。

すっかり忘れてた。

彼氏さんは智美の手を引いて歩き出す。

(…やっぱりこうなるのね…?)

残されたのは私と紅内…青弥のみ。

「ま、俺らも楽しもうぜ。せっかく来たんだしさ♪」

私の表情に気付いたらしい。

なんかすっごく自然に優しくできる人だと思った。

「それもそうだっ♪」

彼が手を差し出して来たので、私はなんの躊躇いもなくその手を掴む。

手を繋いで先に行ってしまった二人を、こちらも手を繋いで後を追い掛けた。

さぁ〜て。コレは見ての通り一応…恋愛話に発展します♪

書ける暇があったら書こうかなw(多分書かない(*≧m≦*)

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