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第23話 『北への旅立ち』
早朝の『まかない亭』に、冒険の準備をする者たちが集まっていた。
「食材は十分に用意したわ」
アリシアが魔法の保存袋を確認する。
「調理器具も完璧です!」
リリアたち『星風亭』の生徒たちも、意気込んでいる。
「私も...頑張ります」
さくらは「盛物の重箱」を大切そうに抱えている。
遠征隊のメンバーは以下の通り。
智也、さくら、大将。
アリシアと『星風亭』の生徒たち。
エルフとドワーフの料理人たち。
そして、影喰らいも同行を申し出てくれた。
「北の大迷宮か...」
大将が地図を広げる。
「伝説では、迷宮の主は『美食の魔狼』。味にうるさい魔物でな、気に入らない料理を出した者は食べられてしまうという」
「食べられる!?」
さくらが震える声を上げた。
「でも、逆に言えば...」
智也が考え込む。
「最高の料理を出せば、認めてもらえる可能性もある」
出発の時が近づいてきた。
街の人々が見送りに集まっている。
「ご主人、必ず戻って来いよ!」
「さくらちゃん、気を付けてね」
「うまい料理、待ってるからな!」
温かい声援を背に、一行は北へと出発した。




