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第22話 『神器の導き』

さくらが『まかない亭』で働き始めて一週間が過ぎた。

「さくらちゃん、その盛り付け、とても綺麗ね」

常連の老婆が感心する。

確かに、さくらには特別な才能があった。

特に盛り付けの美しさは、見る者の心を癒やすような不思議な力を持っている。

「神器の力ですね」

大将が言う。

「盛物の重箱」は、使い手の想いに応じて力を発揮する。

さくらの優しさと美的センスが、料理に特別な輝きを与えているのだ。

その日の夕方。

影喰らいが来店した。

「この...温かさは」

重箱に盛られた料理を口にした影喰らいが、驚いた様子を見せる。

「私たちの...故郷を思い出す...」

さくらの料理には、不思議な懐かしさがあった。

それは種族を超えて、誰もの心に響く温かさだった。

「やはり」

大将が頷く。

「他の神器も、きっと使い手を待っているはずだ」

大将は他の神器について語り始めた。

「『包丁の太刀』... 食材の本質を見極め、最高の状態に導く刃」

「『味見の杯』... あらゆる味を理解し、完璧な調味を可能にする器」

「『炎翼の鍋』... 理想の火加減を実現し、食材の魂を呼び覚ます鍋」

「『時告の匙』... 料理の時間を操り、最高の瞬間を捉える魔法の匙」

「そして、『盛物の重箱』。五つの神器が揃えば、この世界の料理は新たな高みに達するだろう」

その時、店の外から騒がしい声が聞こえてきた。

「大変です!」

リリアが飛び込んできた。

「北の大迷宮で、『包丁の太刀』が見つかったそうです。でも、凶暴な魔物が守っていて...」

智也とさくらは顔を見合わせた。

運命の歯車が、また一つ動き出そうとしていた。

大将は穏やかに微笑む。

「行くのか?」

「はい」

二人は迷わず答えた。

そして翌朝。

『まかない亭』と『星風亭』の仲間たち、そして世界料理魔法研究会のメンバーが集まった。

新たな冒険の始まりだ。

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