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今日のお隣さん  作者: Aria
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出会い

 土曜日、それは社会人にとって唯一心を安らかにできる日。月から金まで5日間を耐え、自分の好きなことを存分に楽しめる日。かく言う俺もこの土曜日という日は何をするか考えてしまうくらいには浮かれてしまう。

「ま、別に在宅ワークだから大して大変でもないんだけどさ」

 俺が働いている会社はちゃんと仕事をしていれば会社に行かなくてもいい制度になっており、俺は資料を提出しに1日行くか行かないかの生活をしている。もちろん、家だと集中出来ないからと毎日出社している人もいる。自分のペースで仕事を出来るとても良い会社だ。

「それにしても引っ越しかぁ…ここに引っ越して来てまだ1年くらいしか住んでないけどもう懐かしいな」

 いつもなら昼くらいまで寝ているのだが、珍しく朝の10時に起きていた。理由としては今も音が聞こえるのだが、お隣さんに新しく人が入って来たらしくその引っ越しの音で目が覚めたという感じだ。

「さてせっかく早く起きたのだから何か食べるかぁ。…そういえば昨日買い物に行かなかったから大した物ないんだったな」

 普段は金曜日の日に会社に行き資料などを提出しに行っているため金曜日に買い物に行っていたが、昨日は急ぎで提出しないといけないものが無かったため外に出なかったのだ。

 仕方ないため軽く出かける準備をして外に出るとちょうどお隣さんと同じタイミングだったらしく、隣のドアから俺と同じくらいの女性が慌てて出てきた。

「あ…えっと隣に引っ越して来た…えっと…」

「あー…もしあれでしたら時間があるときでもいいですよ。俺、在宅ワークしてるので大抵家に居ますから」

「そ、そうなんですか?それでは失礼します…!」

 そう言い残しお隣から出てきた女性は走り出してしまった。荷物の搬入自体は終わってるらしいのだがそれが終わって直ぐに慌てて出て行くなんて…。持っていた鞄や服装からして今から仕事に向かうようだ。土曜日なのに大変だなぁ…。

 出てきた部屋の表札を見た所、さっきの女性はみずとりさん?というらしい。水に鳥と書いてあった。もしかしたら間違っている可能性もあるから何ともだけども。さっき少しとはいえ会話をしたこともあってかお隣さんの部屋の前で考え事をしていると急に目の前のドアが開いた。

「おかあさ…ってあれ?どなたですか?」

「あ…ごめん…。知らない人が家の前にいてびっくりしたよね…。俺は隣に住んでる浅葉(あさば)です。さっき多分君のお母さん?と話してそれでちょっと気になっちゃったんだ…」

 急にドアが開いたことにも驚いたのだがその開いたドアから出てきたのは小さな女の子だった。見た感じ小学生っぽいからさっきあった人ってもしかしなくてもかなり年上なのでは…!?

「わぁ!おとなりさんなんですね!私は水鳥優花(みなとりゆうか)です!えっと、小学3年生です!」

「優花ちゃんね、うん覚えたよ」

 みずとりではなくみなとりさんだったか…やっぱり人の名字ってわからないな…。それにしても元気がよくていい子だなぁ…。今の時代に初めて会う人に学年と本名を言ってしまう純粋な子っているもんなんだな…。

「あ、そういえば優花ちゃんでいいのかな…?さっきお母さんの事呼んでなかった?」

「そ、そうでした!実は私のおかあさん財布を忘れていっちゃって…もう近くにいないですよね…どうしよう…」

 確かに優花ちゃんの手には優花ちゃんの手では少し大きい財布が握られていた。財布を忘れるほど急いでるってあの人何をやらかしたんだ…?…それにしてもこんなこと言うとちょっと不謹慎かもしれないのだがこの子の一挙手一投足が可愛すぎる…。何故か無性に守りたくなる。

「もしお母さんが行った場所が分かるなら一緒に行こうか?」

「いいんですか!?はい、ぜひおねがいします!」

 うーん…やっぱり可愛い。まだ小学3年生、おそらく8歳なのかな?だからか知らないが幼さが残りつつもかなり表情が豊かでとても見ていて癒される。あれ?子供ってこんなに可愛いんだっけと思ってしまうくらいだ。

「それじゃあ行こうか」

「はい、えっと場所はですね―――」

 春が終わり少しづつ暑さが厳しくなってくるこの時期に俺は、ちょっと慌ただしい女性と守りたくなるくらい可愛い小学生の親子に出会った。その出会いはほぼほぼ部屋で過ごし人との出会いが少ない俺にとって人生の転換期になる事を今の俺はまだ知らなかった。

 最近急に寒くなってきて体を壊したのか風邪をひきました。…そんなことは置いときまして、ようこそ名もなき図書館へ、私はこの図書館の司書ではありませんがAriaと申します。


 この作品はちょっとした息抜きとして現代のまったりしたのを書きたくなったので何かいい構図は無いかなと考えていた時に、自分の家の隣に純粋無垢な女の子がいてその子におはようございますとかこんにちはとか言われたらそれだけで癒されそうだなと考えたことがきっかけでした。友達に話したら「お前やば…」と普通に引かれました。


 息抜きとして書いているのでそこまで更新頻度が高くない予定ではありますが、自分の予定なんていくらでも変わるのであまり気にしないでください。


 とりあえずこれくらいですかね、それではまたのお越しをお待ちしておりますね。

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