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威力
アメリア城、王の執務室。
―――コンコン
「入れ」
「失礼致します」
―――ギィ
部下が入室しても顔を上げることなく、ドグリアは仕事を続けた。
「……先ほど、街の一角で暴動が起こりました」
「……」
手を止めず、耳だけを傾ける。
「ラシュナ様を支持していた者達によるもので、すぐに鎮圧されましたが……今後も、似たような暴動が起こるかもしません……」
「VQ地区はどうだ」
「試作品を製造する段階に入っております。が、完成にはまだ時間が掛かると……」
「三日だ」
「え?」
部下は耳を疑った。
「三日後に国民の前で披露する。それまでに何とかしろ」
「そ、それは……!」
「何とかしろ!!」
「……は、はい……」
「行け」
「し、失礼致しますっ」
―――バタンッ
「……」
分かってはいた。ラシュナを味方に付けただけでは、自分に反する者を抑え込むことは出来ないと。
しかし、やはり腹立たしい。何もできない無能な者たちが寄り集まり、逆らってくることが心底腹立たしい。
「ふっ……」
だが、直に終わるだろう。
強大な力には、誰も逆らうことができない。




