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瞬刻
十数分後。
―――ダダダッ
『あ!』
中央監視室の前で待ってると、看守の制服を脱ぎながらイオリさんとユラさんが走ってきた。
「終わったぞ」
「あと、地下に行ってもらっていい?」
『!』
「地下?」
「おじさん閉じ込めたままだから、おじさんと一緒に外に出て」
「お前は、どうするのだ?」
「見まわりして出るよ」
「……タナカ殿は」
「タナカも連れてく」
「わかった」
そう言うと、イオリさんとユラさんは背中を向けて走り出した。
―――ズイッ
「はい」
『え?』
ラルフにランプを渡される。受け取るや否やラルフが走り出したので、私も慌てて後を追った。
―――タタタッ
―――タッ、タッ
「ラルフ!」
「うん?」
走りながら、イオリさんがラルフを呼んだ。
「あとで、な」
「なにいってんの?」
ラルフが、珍しく苦笑いのような表情を浮かべた。
―――タタッ……
その顔を見て……私はなぜか不安な気持ちになった。




